作業項目フィールドの管理
witadmin コマンドを使用すると、チーム プロジェクト コレクションに定義されている作業項目の種類フィールドを管理できます。
deletefield: 指定したフィールドを削除します。
listfields: すべてのフィールドまたは指定したフィールドの属性の一覧を表示します。
indexfield: 指定したフィールドのインデックス作成をオンまたはオフにします。 フィールドのインデックス作成を有効にすると、クエリでそのフィールドを指定する作業項目を検索するパフォーマンスが向上することがあります。 作業項目クエリの多くで使用するカスタム フィールドを追加した場合、そのフィールドのインデックス作成を有効にすることをお勧めします。
changefield: フィールドの表示名、データ ウェアハウス レポートの属性、人名を含むフィールドの同期機能など、フィールドの 1 つ以上の属性を変更します。 同期を有効にすると、Active Directory またはワークグループの更新に合わせてフィールドも更新されます。 レポート用のフィールドの使用方法については、「作業項目フィールドの使用」を参照してください。
重要
旧バージョンから現在のバージョンにアップグレードすると、人名を含むすべての組み込み String フィールドの syncnamechanges 属性が true に設定されます。 ただし、人名の格納に使用しているカスタム フィールドで同期が必要なものについては、手動で属性を割り当てる必要があります。 詳細については、「カスタム人名フィールドの更新と、Active Directory 上またはワークグループ上のデータとの同期」を参照してください。
witadmin コマンド ライン ツールは、チーム エクスプローラーを実行するクライアント コンピューターの Drive:\Program Files\Microsoft Visual Studio 10.0\Common7\IDE にあります。
フィールドの詳細については、「作業項目フィールドの定義」を参照してください。
注意
作業項目フィールドは、Visual Studio のパワー ツールであるプロセス エディターを使用して作成および変更できます。 このツールはサポートされていません。 詳細については、Microsoft Web サイトの「Team Foundation Server Power Tools April 2010. (Team Foundation Server パワー ツール (2010 年 4 月))」を参照してください。
必要なアクセス許可
作業項目の種類フィールドが定義されているチーム プロジェクト コレクションに対して、次のアクセス許可を設定する必要があります。
フィールドの一覧を表示するには、読み取りユーザー グループのメンバーであるか、[このノードの作業項目を表示します] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。
フィールドの削除や名前変更、またはフィールドのレポート特性の変更を行うには、Team Foundation 管理者セキュリティ グループまたはプロジェクト管理者セキュリティ グループのメンバーである必要があります。
詳細については、「Team Foundation Server のアクセス許可」および「Team Foundation Server の既定のグループ、アクセス許可、およびロール」を参照してください。
注意
管理者のアクセス許可を使ってログオンした場合であっても、Windows Server 2008 を実行中のサーバーでこの機能を実行するには、昇格した特権でコマンド プロンプト ウィンドウを開く必要があります。 昇格した特権でコマンド プロンプト ウィンドウを開くには、[スタート] ボタンをクリックし、[コマンド プロンプト] を右クリックして、[管理者として実行] をクリックします。 詳細については、Microsoft Web サイトの「ユーザー アカウント制御」を参照してください。
witadmin deletefield /collection:CollectionURL /n:RefName [/noprompt]
witadmin listfields /collection:CollectionURL /n:RefName [/unused]
witadmin indexfield /collection:CollectionURL /n:Name /index:on|off
witadmin changefield /collection:CollectionURL /n:RefName [/name:NewName] [/syncnamechanges:true | false] [/reportingname:ReportingName] [/reportingrefname:ReportingRefName] [/reportingtype:Type] [/reportingformula:Formula] [/noprompt]
パラメーター
パラメーター |
説明 |
---|---|
/collection:CollectionURL |
チーム プロジェクト コレクションの URI を指定します。 URI の形式は http://ServerName:Port/VirtualDirectoryName/CollectionName です。 仮想ディレクトリを使用していない場合、URI の形式は次のようになります。 http://ServerName:Port/CollectionName |
/n:RefName /n:Name |
作業項目の種類フィールドの参照名です。 |
/index |
指定したフィールドのインデックス作成を有効または無効にすることを指定します。 インデックス作成を有効にするには on を指定し、無効にするには off を指定します。 |
/name:NewName |
フィールドの新しい名前を指定します。 |
/syncnamechanges |
作業項目フィールドを使用して名前を格納し、Active Directory またはワークグループでの変更に合わせて更新することを指定します。 このオプションは、データ型が String のフィールドを typename に指定した場合にのみ有効です。 データ フィールドの同期を有効にする場合は true を指定し、データ フィールドの同期を無効にする場合は false を指定します。 |
/reportingname:ReportingName |
レポートに使用するデータ ウェアハウス内のフィールドの名前を指定します。 |
/reportingrefname:ReportingRefName |
レポートに使用するデータ ウェアハウス内のフィールドの参照名を指定します。 |
/reportingtype:Type |
フィールドがウェアハウスでどのようにレポートに使用されるかを指定します。 有効な値は、次のとおりです。
詳細については、「作業項目フィールドの使用」を参照してください。 |
/reportingformula:Formula |
フィールドを measure としてレポートするときに使用する集計の式を指定します。 サポートされている式は sum のみです。 |
/unused |
チーム プロジェクト コレクションで定義されているどのチーム プロジェクトによっても使用されないすべてのフィールドを一覧表示します。 |
/noprompt |
確認のプロンプトを無効にします。 |
/? or help |
コマンド プロンプト ウィンドウにコマンドのヘルプを表示します。 |
解説
syncnamechanges 属性を String フィールドに割り当てると、そのフィールドは有効なユーザー名を常に受け付けます。 ただし、次のいずれかの条件が true の場合、フィールドは Team Foundation Server または Active Directory に格納されているグループ名を受け付けません。
すべての作業項目の種類に対して VALIDUSER 規則が指定されている
個別の作業項目の種類で VALIDUSER 規則が指定されている
作業項目の種類で ALLOWEDVALUES 規則が指定されており、その規則にグループを除外するフィルター条件が含まれている
詳細については、「すべての FIELD XML 要素のリファレンス」を参照してください。
インデックスが作成されるシステム フィールドの概要については、「システム フィールドおよび MSF のプロセス テンプレートで定義済みのフィールドの使用」を参照してください。
例
特に指定されていない場合、それぞれの例に適用される値は次のとおりです。
チーム プロジェクト コレクションの URI: http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1
作業項目フィールド名: AdventureWorks.Field
既定のエンコーディング: UTF-8
フィールドの表示
次のコマンドは、AdventureWorksServer サーバー上の Collection1 に定義されている各フィールドについての情報を表示します。
witadmin listfields /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1
次のコマンドは、Collection1 で使用される指定したフィールド AdventureWorks.Field のフィールド情報を表示します。
witadmin listfields /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1 /n:AdventureWorks.Field
次のコマンドは、Collection1 で使用されていないすべてのフィールドを表示します。
witadmin listfields /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1 /unused
フィールド名の変更
次のコマンドは、Collection1 の参照されているフィールド AdventureWorks.Field の表示名を NewFieldName に変更します。
witadmin changefield /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1 /n:AdventureWorks.Field /name:NewFieldName
フィールドのレポートされる値の種類の変更
次のコマンドは、DateTime フィールドである AdventureWorks.CreatedOn の種類をレポートする機能を dimension に指定します。 このフィールドのデータは、レポートのフィルター処理に使用できるように、ウェアハウス データベースおよび Analysis Services データベースに格納されます。
witadmin changefield /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1 /n:AdventureWorks.CreatedOn /reportingtype:dimension
次のコマンドは、Double フィールドである AdventureWorks.Field の種類をレポートする機能を measure に指定します。 すべての measure は sum によって集約されます。
witadmin reportfield /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1 /n:AdventureWorks.Field /reportingtype:measure
カスタム名前フィールドの同期の有効化
次のコマンドは、AdventureWorksServer 上の Collection1 に定義されている作業項目フィールド AW.CustomerName の同期を有効にします。
witadmin changefield /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1 /n:AW.CustomerName /syncnamechanges:true
フィールドの削除
次のコマンドは、Collection1 からフィールド AdventureWorks.Field を削除します。
witadmin deletefield /collection:http://AdventureWorksServer:8080/AWTeam/Collection1 /n:AdventureWorks.Field
参照
概念
システム フィールドおよび MSF のプロセス テンプレートで定義済みのフィールドの使用