CDataRecoveryHandler クラス

CDataRecoveryHandler は、アプリケーションが予期せずに終了した場合にドキュメントを自動保存し、復元します。

class CDataRecoveryHandler : public CObject

メンバー

コンストラクター

CDataRecoveryHandler::CDataRecoveryHandler

CDataRecoveryHandler オブジェクトを構築します。

メソッド

CDataRecoveryHandler::AutosaveAllDocumentInfo

CDataRecoveryHandler クラスに登録されている各ファイルを自動保存します。

CDataRecoveryHandler::AutosaveDocumentInfo

指定されたドキュメントを自動保存します。

CDataRecoveryHandler::CreateDocumentInfo

開いているドキュメントのリストにドキュメントを追加します。

CDataRecoveryHandler::DeleteAllAutosavedFiles

現在の自動保存ファイルをすべて削除します。

CDataRecoveryHandler::DeleteAutosavedFile

指定された自動保存ファイルを削除します。

CDataRecoveryHandler::GenerateAutosaveFileName

指定されたドキュメント ファイル名に関連付けられた自動保存ファイルの名前を生成します。

CDataRecoveryHandler::GetAutosaveInterval

自動保存の試行間隔を返します。

CDataRecoveryHandler::GetAutosavePath

自動保存ファイルのパスを返します。

CDataRecoveryHandler::GetDocumentListName

CDocument オブジェクトからドキュメント名を取得します。

CDataRecoveryHandler::GetNormalDocumentTitle

指定されたドキュメントの通常のタイトルを取得します。

CDataRecoveryHandler::GetRecoveredDocumentTitle

復元されたドキュメントのタイトルを作成して返します。

CDataRecoveryHandler::GetRestartIdentifier

アプリケーションの一意の再起動識別子を取得します。

CDataRecoveryHandler::GetSaveDocumentInfoOnIdle

CDataRecoveryHandler が現在のアイドル ループで自動保存を行うかどうかを示します。

CDataRecoveryHandler::GetShutdownByRestartManager

再起動マネージャーによってアプリケーションが終了されたかどうかを示します。

CDataRecoveryHandler::Initialize

CDataRecoveryHandler を初期化します。

CDataRecoveryHandler::QueryRestoreAutosavedDocuments

CDataRecoveryHandler によって自動保存された各ドキュメントについてユーザーにダイアログ ボックスを表示します。 このダイアログ ボックスで、ユーザーが自動保存されたドキュメントを復元するかどうかを確認します。

CDataRecoveryHandler::ReadOpenDocumentList

開いているドキュメントのリストをレジストリから読み込みます。

CDataRecoveryHandler::RemoveDocumentInfo

開いているドキュメントのリストから指定されたドキュメントを削除します。

CDataRecoveryHandler::ReopenPreviousDocuments

以前に開いていたドキュメントを開きます。

CDataRecoveryHandler::RestoreAutosavedDocuments

ユーザーの入力に基づいて自動保存ドキュメントを復元します。

CDataRecoveryHandler::SaveOpenDocumentList

現在の開いているドキュメントのリストを Windows レジストリに保存します。

CDataRecoveryHandler::SetAutosaveInterval

自動保存サイクルの間隔をミリ秒単位で設定します。

CDataRecoveryHandler::SetAutosavePath

自動保存ファイルが格納されるディレクトリを設定します。

CDataRecoveryHandler::SetRestartIdentifier

CDataRecoveryHandler のこのインスタンスに対して一意の再起動識別子を設定します。

CDataRecoveryHandler::SetSaveDocumentInfoOnIdle

CDataRecoveryHandler が、現在のアイドル サイクル中に、開いているドキュメントの情報を Windows レジストリに保存するかどうかを設定します。

CDataRecoveryHandler::SetShutdownByRestartManager

前回のアプリケーションの終了が再起動マネージャーによるものかどうかを設定します。

CDataRecoveryHandler::UpdateDocumentInfo

ドキュメントの情報をユーザーが保存したときに更新します。

データ メンバー

m_bRestoringPreviousOpenDocs

データ復元ハンドラーが、前に開いていたドキュメントを再度開くかどうかを示します。

m_bSaveDocumentInfoOnIdle

データ復元ハンドラーが、次のアイドル ループでドキュメントを自動保存するかどうかを示します。

m_bShutdownByRestartManager

再起動マネージャーによってアプリケーションが終了されるかどうかを示します。

m_dwRestartManagerSupportFlags

再起動マネージャーがアプリケーションに対してどのようなサポートを提供するかを示すフラグです。

m_lstAutosavesToDelete

元のドキュメントを閉じたときに削除されなかった自動保存ファイルのリストです。 アプリケーションの終了時に、再起動マネージャーはファイルの削除を再試行します。

m_mapDocNameToAutosaveName

ドキュメント名と自動保存ファイル名の対応マップです。

m_mapDocNameToDocumentPtr

ドキュメント名と CDocument ポインターの対応マップです。

m_mapDocNameToRestoreBool

ドキュメント名と自動保存ドキュメントを復元するかどうかを示すブール値パラメーターの対応マップです。

m_mapDocumentPtrToDocName

CDocument ポインターとドキュメント名の対応マップです。

m_mapDocumentPtrToDocTitle

CDocument ポインターとドキュメント タイトルの対応マップです。 これらのタイトルは、ファイルの保存に使用されます。

m_nAutosaveInterval

自動保存の実行間隔です (ミリ秒単位)。

m_nTimerID

自動保存タイマーの識別子です。

m_strAutosavePath

自動保存ファイルが格納される場所です。

m_strRestartIdentifier

再起動マネージャーの GUID の文字列形式です。

解説

再起動マネージャーは、CDataRecoveryHandler クラスを使用して、すべての開いているドキュメントを追跡し、必要に応じてそれらを自動保存します。 自動保存を有効にするには、CDataRecoveryHandler::SetSaveDocumentInfoOnIdle メソッドを使用します。 このメソッドは、次のアイドル ループで自動保存を実行するように CDataRecoveryHandler に指示します。 CDataRecoveryHandler が自動保存を行う必要がある場合、再起動マネージャーは SetSaveDocumentInfoOnIdle を呼び出します。

CDataRecoveryHandler クラスのメソッドはすべて仮想メソッドです。 独自のカスタム データ復元ハンドラーを作成するには、このクラスのメソッドをオーバーライドします。 独自のデータ復元ハンドラーまたは再起動マネージャーを作成しない場合は、CDataRecoveryHandler をインスタンス化しないでください。 CWinApp クラスは、必要に応じて CDataRecoveryHandler オブジェクトを作成します。

CDataRecoveryHandler オブジェクトを使用する前に、CDataRecoveryHandler::Initialize を呼び出す必要があります。

CDataRecoveryHandler クラスは再起動マネージャーと緊密に結び付いているため、CDataRecoveryHandler はグローバル パラメーター m_dwRestartManagerSupportFlags に依存します。 このパラメーターは、再起動マネージャーがどのようなアクセス許可を持ち、アプリケーションとどのようにやり取りするかを決定します。 再起動マネージャーを既存のアプリケーションに組み込むには、メイン アプリケーションのコンストラクターで m_dwRestartManagerSupportFlags に適切な値を割り当てる必要があります。 再起動マネージャーの使用方法の詳細については、「方法: 再起動マネージャーのサポートを追加する」を参照してください。

必要条件

**ヘッダー:**afxdatarecovery.h

参照

処理手順

方法: 再起動マネージャーのサポートを追加する

参照

階層図

CObject クラス

その他の技術情報

MFC クラス