進行状況のダッシュボード (CMMI)
進行状況ダッシュボードを使用すると、イテレーションの完了に向けたチームの進行状況を追跡できます。 このダッシュボードには、進行状況、バーンダウン、および問題の監視に役立つ 4 種類のレポートが表示されます。
注意
ダッシュボードへは、チーム プロジェクト ポータルからアクセスします。 進行状況ダッシュボードにアクセスできるのは、ポータルが有効化され、Microsoft Office SharePoint Server 2007 を使用するようにプロビジョニングされている場合だけです。 詳細については、「ダッシュボード (CMMI)」または「チーム プロジェクト ポータルおよびプロセス ガイダンスへのアクセス」を参照してください。
このトピックの内容
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このダッシュボードを使用すると、次の事項を確認できます。
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必要なアクセス許可
ダッシュボードを表示するには、チーム プロジェクトの SharePoint 製品に対する [読み取り] アクセス許可が割り当てられているグループに割り当てられているか、そのグループに属している必要があります。 ダッシュボードを変更、コピー、またはカスタマイズするには、チーム プロジェクトの SharePoint 製品に対する [メンバー] アクセス許可が割り当てられているグループに割り当てられているか、そのグループに属している必要があります。 詳細については、「チーム プロジェクトへのユーザーの追加」を参照してください。
Office Excel でレポートを変更するには、SQL Server Analysis Services の TfsWarehouseDataReaders セキュリティ ロールのメンバーである必要があります。 また、チーム プロジェクトの SharePoint 製品に対する [メンバー] アクセス許可が割り当てられているグループに割り当てられているか、そのグループに属している必要があります。 詳細については、「Visual Studio ALM 用データ ウェアハウスのデータベースへのアクセスの許可」を参照してください。
作業項目を表示するには、読み取りユーザー グループのメンバーであるか、または [このノードの作業項目を表示します] アクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 作業項目を作成または変更するには、貢献者グループのメンバーであるか、または [このノードの作業項目を編集します] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。 詳細については、「アクセス許可の管理」を参照してください。
ダッシュボードに表示されるデータ
進行状況ダッシュボードを使用すると、要件、タスク、および懸案事項の完了に向けて、チームの作業がどの程度進行しているかを把握できます。 具体的には、このダッシュボードには、次の図と表で説明されている Web パーツが表示されます。
注意
バーンダウン グラフ、進行状況グラフ、傾向表、およびレポート ~ は、チーム プロジェクトの Analysis Services をホストするサーバーが使用できない場合、表示されません。
進行状況ダッシュボードに表示されるグラフの解釈、更新、またはカスタマイズの方法の詳細については、次の表に示されているトピックを参照してください。
Web パーツ |
表示されるデータ |
関連トピック |
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過去 4 週間以内に、チームがすべてのタスクに費やした総時間の累積値を示すビジュアル表現。 [最適な傾向] の線は、残存作業に基づく作業の完了時期およびレポートの終了日を計算し、傾斜または軌道で表します。 線は開始日の残存作業から計算され、終了日の位置で x 軸に交差するように描画されます。 |
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過去 4 週間以内のすべてのアクティブなタスクおよび終了したタスクの累積数を示すビジュアル表現。 |
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過去 4 週間以内のすべての要件の累積数を状態別にグループ化したビジュアル表現。 |
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過去 4 週間以内にチームが開き、終了した懸案事項の数のローリング平均を示す折れ線グラフ。 ローリング平均は、計算する日の前日までの 7 日間を対象にしています。 |
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アクティブな問題の Team System Web Access リスト。 |
該当なし |
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間近に迫っているイベントのリスト。 このリストは、SharePoint Web パーツから派生します。 |
該当なし |
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アクティブな作業項目、解決した作業項目、および終了した作業項目の数。 それぞれの数字をクリックして、作業項目のリストを開くことができます。 このリストは、Team System Web Access Web パーツから派生します。 |
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最新のビルドおよびその状態のリスト。 特定のビルドをクリックすることで、その詳細を表示できます。 このリストは、Team System Web Access Web パーツから派生します。 凡例: : ビルドは進行中です : ビルドは開始されていません : ビルドに成功しました : ビルドに失敗しました : ビルドが停止されました : ビルドが一部成功しました |
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最新のチェックインのリスト。 特定のチェックインをクリックすることで、その詳細を表示できます。 このリストは、Team System Web Access Web パーツから派生します。 |
進行状況の追跡に必要なアクティビティ
正確で効果的なレポートが進行状況ダッシュボードに表示されるようにするには、チームは次のアクティビティを実行する必要があります。
要件、タスク、および懸案事項の作業項目を定義します。
作業の進行に合わせて各タスクの [完了] フィールドと [残存時間] フィールドを指定および更新します。
重要
タスクをサブタスクに分割する場合、作業時間はサブタスクにのみ指定してください。 この作業時間は、親タスクおよび要件の集計値としてロール アップされます。
各要件、タスク、および懸案事項の提案済みから終了への進行状況に合わせて、それぞれの [状態] を更新します。
(省略可能) イテレーション パスおよび区分パスのフィールドでフィルター処理する場合は、各作業項目のイテレーション パスと区分パスを指定します。
イテレーションの追跡
進行状況ダッシュボードを使用して、製品所有者およびチームはチームの進行状況を確認することができます。これにより、チームの作業が十分に進行しているかどうか、要件を終了し、イテレーション計画に基づくイテレーションを実装することで価値をもたらしているかどうかを判断できます。
進行状況ダッシュボードのカスタマイズ方法、およびダッシュボードに表示されるインジケーターに基づく確認事項の種類の詳細については、次のセクションを参照してください。
イテレーションのタスク バーンダウン レポートの変更
進行状況の監視
問題の監視
イテレーションのタスク バーンダウン レポートの変更
進行状況ダッシュボードを使用してイテレーションを追跡するには、Office Excel でタスク バーンダウン レポートを変更して、イテレーションの開始日を反映する必要があります。 既定では、開始日は現在の日付よりも 5 日前になっています。
注意
進行状況レポートと傾向レポート ~ には、過去 4 週間以内のデータが表示されます。 これらのレポートの時間間隔は、Office Excel で該当のレポートを変更することで変更できます。
特定のイテレーションに対応するようにタスク バーンダウン レポートを変更するには
ダッシュボードのナビゲーション ペインで、[Excel レポート] をクリックします。
バーンダウン ファイルをチェックアウトします。
[レポート] ワークシートの Work Item.Iteration の階層で、右側にあるセルの下向きの矢印 () をクリックして選択オプションを展開し、追跡するイテレーションのチェック ボックスをオンにします。
(省略可能) Work Item.Area 階層の右側にあるセルで、下向きの矢印 () をクリックして選択オプションを展開し、追跡する製品区分のチェック ボックスをオンにします。
[日付] の下のセルで、時間間隔の開始日を mm/dd または mm/dd/yyyy の形式で指定します。
先ほど指定した開始日が入力されているセルをクリックし、読み込み先のセルにフィル ハンドル () をドラッグします。
(省略可能) [オートフィル オプション] ボタン () を使用して選択内容を読み込む方法を指定できます。
たとえば、[連続データ] または [連続データ (週日単位)] を指定できます。 詳細については、Microsoft Web サイトの「ユーザー設定の連続データを作成、変更、削除する」を参照してください。
[データ] タブをクリックします。
[接続] の [すべて更新] をクリックし、レポートが更新されたことを確認します。
レポートを保存して閉じます。
レポートを SharePoint サイトにチェックインします。
バーンダウンのダッシュボードに戻り、ブラウザー ウィンドウを更新して、最新のレポートを表示します。
進行状況の監視
チームの進行状況を監視するには、タスク バーンダウン (時間) レポート、タスクの進行状況 (数) レポート、および必要条件の進行状況 (数) レポートで、次の種類のインジケーターを確認します。
タスク バーンダウン (時間) レポートでは実績作業の増加が止まっているか。
1 つ以上の懸案事項によって進行が止まっているか、または既にチームで完了、修正、および検証した作業項目がまだ解決および終了していない可能性を示しています。
アクティブなタスクおよびアクティブまたは解決済みの要件の数の増加は止まっているか。
この状況は、さらに調査が必要であることを示しています。 タスクの進行状況 (数) レポートまたは必要条件の進行状況 (数) レポートで、数日間にわたってチームの進捗が見られない場合は、チームがブロックされているか、完了、修正、検証された作業項目を解決および終了していないことが考えられます。 原因によってはイテレーション計画およびプロジェクト スケジュールに対応するチームの能力を低下させる可能性があるため、原因を調べる必要があります。
チームはイテレーション中に作業スコープを追加または拡張しているか。
残存作業の量、またはアクティブなタスクや要件の数が一定期間で大幅に増えている場合、見積もりが不正確であるか、スコープ クリープの可能性を示しています。 つまり、イテレーションの開始時にチームが作業を正確に見積もらなかったか、またはイテレーションの開始後にチームが機能を追加したことを示しています。 必要な工数が見積もり工数を超過する場合、チーム メンバーは難易度、時間、またはその他の要因を低く見積もっていた可能性があります。 根本的な原因を調査する必要があります。 たとえば、タスクをどのように細分化するかを決める場合に役立つことがあります。
レポートにおける変化は予測と一致するか。
ダッシュボードのレポートは、チームが追跡している作業を反映します。 レポートの内容は、チームが作業について行った決定および変更に基づいて変わるということを理解しておく必要があります。 チームが他のイテレーションに作業を再割り当てするか、イテレーションの作業を追加することを決定した場合、進行状況ダッシュボード上の 1 つ以上のレポートにその決定内容が反映されます。
[残存作業] の傾斜が [最適な傾向] の線に近いか下方で推移している場合、チームはイテレーション計画を順調に実行しています。 ただし、[残存作業] の傾斜が [最適な傾向] の線より高い場合は、チームがイテレーションの終了までに計画済みのすべてのタスクを完了できない可能性が高くなります。
問題の監視
問題によってチームの進行状況をブロックまたは阻害される可能性があるため、問題が識別されたときに追跡を開始することで、チームが問題を解決する速度を監視する必要があります。 7 日間の問題の傾向率レポートおよび懸案事項を開くレポートを使用すると、チームに影響を与える問題を確認できます。 具体的には、次の質問に対する答えを見つけられます。
チームが問題を識別する頻度
問題を識別するのと同じ速さで問題を解決しているか
チームが解決できないほど多くの問題を識別している場合、問題の傾向レポートには、問題を終了する速度が低下していることが示されます。 解決する必要がある問題なのか、無視できる問題なのかどうかを把握するには、優先度を再確認することをお勧めします。