スナップショットによる仮想環境の状態の保存、再現、および共有
注意
このトピックでは、Microsoft テスト マネージャー ラボ センターで [ラボ] タブを使用して、Lab Management環境のスナップショットを作成および使用する方法を説明します。 テスト マネージャー テスト センターで手動テストを実行するときに、スナップショットを作成することもできます。 詳細については、「仮想環境を使用したテスト」を参照してください。
環境のスナップショットは、ある特定の時点の環境内のすべての仮想マシンの状態、ディスク データ、および構成のファイル ベースのコピーです。 スナップショットを取得した後に、環境で作業を続行し、必要に応じて追加のスナップショットを取得できます。 その後、環境を以前の状態に復元できます。 スナップショットへのリンク ファイルを作成すると、チームの他のメンバーはスナップショットに接続したり、スナップショットを再作成できます。 環境とそのスナップショットのコピーをチーム プロジェクト ライブラリに保存することもできます。 環境をチーム プロジェクト ライブラリに保存すると、環境とスナップショットの両方がチーム プロジェクト ライブラリに保存されます。
このトピックは、次のセクションで構成されています。
環境のスナップショットの作成
スナップショットからの環境の復元
環境のスナップショットの共有
ライブラリへの環境とスナップショットの格納
環境のスナップショットの削除
環境のスナップショットの作成
スナップショットは、チーム プロジェクトの Hyper-V に格納されます。 スナップショットを作成した後に長期間使用することが多い場合は、環境を長期間使用できるようにするための手順を実行する必要があります。
スナップショットの準備をするには
環境内の仮想マシンに、オペレーティング システムの最新の更新プログラムがインストールされていることを確認します。
環境内の仮想マシンがドメインに接続されている場合は、コマンド プロンプトを開き、コマンド gpupdate /force を実行します。 このコマンドにより、ユーザー ポリシーへの変更がすべて仮想マシンに反映されるようになります。 このコマンドを実行しないと、配置スクリプトが正しく機能しない、またはテストが正常に実行されない可能性があります。
注意
このスナップショットにドメインに参加している仮想マシンが含まれている場合、スナップショットの使用期間がコンピューターのパスワードの有効期間を超えると、スナップショットの復元時に仮想マシンがドメインに再度参加することができないことがあります。 この問題を回避する方法の 1 つは、コンピューターのパスワードの更新を無効にするかその頻度を変更することです。 パスワードの更新、および更新を変更または無効にした場合のセキュリティへの影響の詳細については、「Machine Account Password Process (コンピューター アカウントのパスワードのプロセス)」を参照してください。
環境の状態が実行中であることを確認します。
ワークフローを有効にした場合は、ワークフロー機能の状態が準備完了であること、および環境が実行中であることを確認します。
(省略可能) 復元されたスナップショットでテストを実行する場合は、テスト機能が "準備完了" であることを確認します。
注意
スナップショットを取得するのは、環境内の仮想マシン間、または環境内の仮想マシンと環境外のコンピューターの間で進行中のトランザクションがないときだけにしてください。 スナップショットの取得時にコンピューター間で TCP 接続が確立されている場合、スナップショットを取得するためにコンピューターが停止されたときにそれらの接続は失われます。 スナップショットを復元すると、古いアクティブな接続はタイムアウトし、無効になります。 TCP 接続はスナップショットの復元後に再度確立されます。 常にスナップショットを取得した時点とまったく同じ状態から環境を再開できるとは限りません。
ワークフローのビルド定義が特定のスナップショットに戻った場合、テストを実行するときに仮想マシンをロックすることはできません。 ワークフローで使用するスナップショットを取得する前に、ホスト ベース接続またはコンソール セッションを使用してコンピューターに接続する必要があります。 詳細については、「方法: 仮想環境に接続する」を参照してください。
環境に接続し、スナップショットを取得するには、Lab Management 環境ビューアーを使用します。
スナップショットを作成するには
Microsoft テスト マネージャーで、環境に接続します。ラボ センターの [ラボ] タブで、環境を選択し、[接続] をクリックします。
Microsoft 環境ビューアーで、[スナップショット] タブをクリックします。
[スナップショットの取得] をクリックします。
[環境のスナップショット] ダイアログ ボックスで、スナップショットの名前を入力し、[スナップショットの取得] をクリックします。
スナップショットが完了すると、スナップショットの名前が左ペインに表示されます。
スナップショットからの環境の復元
スナップショットから仮想環境を復元する場合は、環境内の仮想マシンを、スナップショットを取得した時点とまったく同じ状態に戻します。 環境の現在の状態の前後に作成されたスナップショットに環境を戻すことができます。 たとえば、1 つの環境の 2 つのスナップショット (月曜日のスナップショットと火曜日のスナップショット) を取得できます。 水曜日に、環境を月曜日のスナップショットに復元できます。 その後、同じ環境を火曜日のスナップショットに復元できます。
仮想環境をスナップショットに復元するには
Microsoft テスト マネージャーで、ラボ センターを開き、[ラボ] タブをクリックします。
環境をクリックし、[接続] をクリックします。
Microsoft 環境ビューアーで、[スナップショット] タブをクリックします。
スナップショットの一覧で、復元するスナップショットを選択し、[スナップショット] ツール バーの [選択したスナップショットに復元する] をクリックします。
必要に応じて、[コンピューター] タブで、切断されているコンピューターを選択し、[再接続] をクリックします。
環境のスナップショットの共有
環境のスナップショットへのリンクを作成して他のユーザーとスナップショットを共有できます。 リンク (.lvr) ファイルは、チーム プロジェクト内の環境を運用するアクセス許可を持っているユーザーによって Microsoft テスト マネージャーがインストールされているどのコンピューターでも開くことができます。
仮想環境のスナップショットへのリンクを作成するには
Microsoft テスト マネージャーのラボ センターの [ラボ] タブで、環境が実行中であることを確認します。
環境をクリックし、[接続] をクリックします。
Microsoft 環境ビューアーで、[スナップショット] タブをクリックします。
スナップショットの一覧で、リンク先のスナップショットを選択し、[スナップショット] ツール バーの [スナップショットの共有] をクリックします。
リンク (.lvr) ファイルの名前を指定します。
リンク ファイルを電子メールに添付するか、リンク ファイルを共有ディレクトリに配置できます。
スナップショット リンク ファイルからスナップショットに接続するには
スナップショット リンク (.lvr) ファイルをダブルクリックします。
[環境への接続] ダイアログ ボックスが表示されます。 次のいずれかのオプションを選択します。
この環境のスナップショットに接続
スナップショットが取得された時点の仮想環境の正確な状態を復元します。
メモこのオプションを選択した場合、この環境を現在使用しているユーザーが切断され、それらのユーザーの作業が失われることがあります。環境が使用中の場合、警告メッセージが表示されます。現在の状態で環境に接続
現在の状態の環境に接続し、リンク ファイルが作成さたときに選択されたスナップショットには戻りません。
メモこの場合も、この環境に接続している他のユーザーが切断されることがあります。ただし、環境の状態は変更されません。この環境の新しいインスタンスに接続
環境のコピーがチーム プロジェクト ライブラリに格納されている場合にのみ使用できます。 チーム プロジェクト ホスト グループ上に環境のコピーを作成し、そのコピーに接続します。
環境が現在使用中の場合、またはこの環境を他のユーザーが使用しないようにする場合に、コピーを作成できます。
メモコピーを作成する場合、作成に時間がかかり、チーム プロジェクト ライブラリのディスク容量を大量に使用する可能性があります。環境の複数のコピーを同時に実行する場合は、元の環境でネットワーク分離を使用する必要があります。詳細については、「方法: ネットワーク分離環境を作成して使用する」を参照してください。[接続] をクリックして環境ビューアーで環境を開きます。
注意
環境をスナップショットに復元すると、スナップショットに含まれるコンピューター間のネットワーク接続の動作が短時間停止し、スナップショットを取得した時点で処理中だったトランザクションが失敗することがあります。
ライブラリへの環境とスナップショットの格納
環境を格納するには、その環境の状態が "停止" である必要があります。 状態が "実行中" である環境を格納することはできません。
環境を格納し、元のアクティブな環境をすぐに削除しない場合は、格納済み環境でネットワークの分離機能を有効にすることをお勧めします。 これにより、別のユーザーが、格納済み環境のコピーを配置できるようになります。 ネットワークの分離機能を有効にする手順については、「方法: ネットワーク分離環境を作成して使用する」を参照してください。
環境をライブラリに格納するには
Microsoft テスト マネージャーのラボ センターの [ラボ] タブで、環境が停止していることを確認します。
保存する環境をクリックします。
[ライブラリに保存] をクリックします。
[ライブラリに格納] ダイアログ ボックスで、保存する環境の環境名と説明を入力します。
ドロップダウン リストの [プロジェクト ライブラリ共有] を選択し、[格納] をクリックします。
構築プロセス中は、プログレス バーが表示されます。 各仮想マシンの現在の作成手順も表示されます。 プロセスが終了すると、格納された環境が [ライブラリ] タブの [環境] の一覧に表示されます。
環境からのスナップショットの削除
環境のスナップショットは容易に蓄積されていきます。 スナップショットを格納するには、ホスト グループ上に大量の領域が必要です。 スナップショットの一覧をときどき確認し、削除してもかまわない不要なスナップショットが含まれていないかどうかを判別することをお勧めします。
スナップショットを削除するには
Microsoft テスト マネージャーのラボ センターの [ラボ] タブで、環境が開始されていることを確認します。
仮想環境をクリックし、[接続] をクリックします。
Microsoft 環境ビューアーで、[スナップショット] タブをクリックします。
削除するスナップショットを選択し、[スナップショットの削除] をクリックします。
確認のダイアログ ボックスで、[スナップショットの削除] をクリックします。