Team Foundation Server と Project Server を統合する機能の概要

更新 : 2011 年 4 月

このトピックに目を通すことにより、Visual Studio Team Foundation Server 2010 と Project Server 2007 Service Pack 2 (SP2) または Project Server 2010 とのデータ同期をカスタマイズする方法について全般的な知識を得ることができます。 Team Foundation Server を Project Server 2007 と統合する場合と、Project Server 2010 と統合する場合の相違点についても確認できます。

Team Foundation Server と Project Server とを統合すると、プロジェクトを柔軟に管理できるようになります。

このトピックの内容

  • 同期機能の概要

  • Project Server 2007 と Project Server 2010 の操作上の相違点

同期機能の概要

次の表では、Team Foundation と Project Server のデータ同期をサポートする主な機能について説明します。

機能

説明

関連トピック

3 種類の同期

同期エンジンは 3 種類の同期を実行します。 このプロセスでは、プロジェクト計画でのプロジェクト マネージャーによるデータの所有権を考慮しながら、Team Foundation と Project Server の両方で、タスク関連データとリソース関連データがキャプチャされ、保持されます。

Team Foundation Server と Project Server の統合における同期プロセスの概要

コンポーネントの n 対 1 マッピング

2 つのサーバー製品の統合を構成およびカスタマイズすることにより、同期に参加するコンポーネントを制御します。 データ同期エンジンでは、Project Server から Team Foundation への n 対 1 のマッピングをサポートします。 Team Foundation Server に Project Web Access または Project Web App (PWA) の複数のインスタンスを登録できます。また、PWA の 1 つのインスタンスに複数のチーム プロジェクト コレクションをマップできます。

Project Server コンポーネントと Team Foundation コンポーネントのマップ

同期されるタスクと作業項目

データ同期に参加する作業項目の種類と、同期する特定のタスクまたは作業項目を管理できます。 Project Professional で、[チーム プロジェクトに発行] の値を [はい] または [いいえ] に設定します。 Team Foundation で、[Submit to Enterprise Project] (エンタープライズ プロジェクトに送信) を [はい] または [いいえ] に設定します。

同期可能な作業項目の種類の指定

同期されるデータ フィールド

エンタープライズ プロジェクト計画とチーム プロジェクト間でデータを同期するには、Team Foundation の作業項目フィールドを Project Server のフィールドに関連付ける必要があります。 フィールドを追加して、同期する方法を指定できます。 たとえば、スケジュールに関連しないデータ (コスト センター、チーム名、ヘルス ステータスなど) を格納するフィールドをマッピング ファイルに追加すると、これらの種類のデータを共有できます。

フィールドを追加することも、同期をサポートするために必要な既定のフィールド セットをそのまま使用することもできます。

Project Server と Team Foundation Server の間のフィールド マッピングのカスタマイズ

追跡可能性、更新状況、送信、および却下

作業項目とタスクを作成、更新、および同期すると、Team Foundation の作業項目の "履歴" フィールドにレコードが書き込まれます。 さらに、各作業項目の [Project Server] タブにある "最新の送信の状態"、"最新の送信の日付"、"最新の承認の状態"、"最新の承認日" の各フィールドのステータス情報を検索できます。

データを同期させるために追加された Project Server フィールド

送信、承認、および自動承認

作業項目に対する更新は Project Server に対して送信され、承認または却下されるまでステータス更新キューに置かれます。 プロジェクト マネージャーは、Team Foundation Server から Project Server に送信されるすべての更新を自動的に承認する規則を定義できます。

チーム プロジェクトにマップされているエンタープライズ プロジェクト計画における業務要件のトップダウン プランニング

リソースのロールアップ

Team Foundation では、子項目を含む親作業項目の実績作業と残存作業のロールアップ値が自動的に計算されます。 さらに、個別のタスクに割り当てられたリソースは、Project のタスクのロールアップのリソースとして表示されます。

チーム プロジェクトにマップされているエンタープライズ プロジェクトにおけるリソース ロールアップの操作

競合の解決

チーム メンバーが、Team Foundation と Project Server の両方で、マップされているフィールドの値を同時に変更すると、競合が発生することがあります。 この場合、常に Project Server の値を受け入れるか、または 2 つの異なる値を保持する ("2 つのブック セット" の保持と呼ばれます) かを選択できます。後者を選択した場合は、同じ値が手動で割り当てられるまで、このフィールドに対するデータ同期は中断されます。

Team Foundation Server と Project Server の統合に関するフィールド マッピング XML 要素リファレンス

リソースの割り当て

Team Foundation では、1 つの作業項目に割り当てられるリソースは 1 つに限られます。 タスクにプライマリ所有者またはアクティブなリソースを割り当てると、Project Professional のタスクに対しては複数のリソースを割り当てて、そのタスクのデータを同期できます。

さらに、子タスクのロールアップ計算を含む親タスクには、各タスクの所有者に割り当てられている作業のロールアップも含まれます。 この所有者のロールアップは、Project Professional ではサマリー タスクに対する複数のリソースとして表示されます。

チーム プロジェクトにマップされているエンタープライズ プロジェクトにおけるリソース ロールアップの操作

ミラー化されたフィールド

Team Foundation では、Project のフィールドの値を格納して、これを作業項目フォームに表示できます。 また、プロジェクト計画の値とは異なる値を持つ 1 つ以上のフィールドを含む作業項目を検索することもできます。

Team Foundation Server と Project Server の統合に関するフィールド マッピング XML 要素リファレンス

作業項目送信の監視、および拒否状態の解消

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Project Server 2007 と Project Server 2010 の操作上の相違点

次の表では、Team Foundation Server と Project Server 2007 との統合が、Project Server 2010 との統合と異なっている点について説明します。

操作区分

Project Server 2007

Project Server 2010

セットアップ

承認コメント

プロジェクト マネージャーが PWA で指定する承認コメントは、作業項目の "履歴" フィールドに記録されません。

プロジェクト マネージャーが PWA で指定する承認コメントは、作業項目の "履歴" フィールドに記録されます。

自動承認

データを同期するときに、発生した変更を自動的に承認できます。

データを同期するときに、発生した変更を自動的に承認できます。

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参照

その他の技術情報

Team Foundation Server と Project Server の統合における同期プロセスの概要

Project Server と Team Foundation Server を使用することによるプロジェクトの管理

履歴の変更

日付

履歴

理由

2011 年 4 月

Project Server 2010 の自動発行に関する情報を削除しました。 この機能はサポートされていません。

コンテンツ バグ修正