CToolBarCtrl クラス
Windows ツール バー コモン コントロールの機能が用意されています。
class CToolBarCtrl : public CWnd
解説
このコントロール (および CToolBarCtrl クラス) は、Windows 95/98 と Windows NT Version 3.51 以降の環境で実行されているプログラムでのみ利用できます。
Windows ツール バー コモン コントロールは、1 つ以上のボタンを持つ四角形の子ウィンドウです。 これらのボタンは、ビットマップ イメージ、文字列、またはその両方を表示できます。 ユーザーがボタンをクリックすると、ツール バーを所有するウィンドウにコマンド メッセージが送られます。 一般的に、ツール バーのボタンは、アプリケーションのメニュー項目に対応しています。つまり、ユーザーがアプリケーションのコマンドをアクセスするためのより直接的な手段を提供します。
CToolBarCtrlオブジェクトには、いくつかの重要な内部データ構造が含まれています。ボタン イメージのビットマップの一覧またはイメージ リスト、ボタンのラベル文字列のリストおよびリストのTBBUTTONイメージを関連付けるか、または文字列の位置をスタイル、構造、およびコマンド ボタンの ID。 これらのデータ構造体の各要素は、0 から始まるインデックス番号によって参照されます。 CToolBarCtrl オブジェクトを使用する前に、これらのデータ構造体を設定する必要があります。 文字列のリストは、ボタンのラベルに対してだけ使用できます。ツール バーから文字列を取得することはできません。
CToolBarCtrl オブジェクトを使うには、通常は次の手順に従います。
CToolBarCtrl オブジェクトを構築します。
Create を呼び出して Windows ツール バー コモン コントロールを作成し、CToolBarCtrl オブジェクトに結び付けます。 TBSTYLE_TRANSPARENT (透過ツール バー)、TBSTYLE_DROPDOWN (ドロップダウン形式のボタンをサポートするツール バー) など、ツール バーのスタイルを指定します。
ツール バー ボタンの表示方法を指定します。
ビットマップ イメージを使用するには、AddBitmap を呼び出して、ボタンのビットマップをツール バーに追加します。
イメージ リストのイメージを使用するには、SetImageList、SetHotImageList、または SetDisabledImageList を呼び出して、イメージ リストを指定します。
文字列ラベルを使用するには、AddString と AddStrings の両方または一方を呼び出して、文字列をツール バーに追加します。
AddButtons を呼び出して、ツール バーにボタン構造体を追加します。
CFrameWnd でないオーナー ウィンドウのツール バー ボタンのツール ヒントが必要なときは、「ツール ヒントの通知の処理」で説明されているように、ツール バーのオーナー ウィンドウで TTN_NEEDTEXT メッセージを処理する必要があります。 ツール バーの親ウィンドウが CFrameWnd から派生している場合、CFrameWnd で既定のハンドラーが用意されるため、ツール ヒントは特別な処理を行わなくても表示されます。
ユーザーがツール バーをカスタマイズできるようにするには、「カスタマイズ通知の処理」で説明されているように、オーナー ウィンドウでカスタマイズの通知メッセージを処理してください。
ツール バー コントロールの現在の状態をレジストリに保存するために SaveState を使用できます。また、RestoreState を使って、レジストリに以前に保存されている情報を基に、ツール バーの状態を元に戻すこともできます。 アプリケーションが使用している合間にツール バーの状態を保存することに加えて、ユーザーが後でツール バーを元の状態に戻す場合に備えて、アプリケーションは通常ユーザーがツール バーのカスタマイズを開始する前に状態を保存します。
Internet Explorer 4.0 以降のバージョンに対するサポート
MFC には、Internet Explorer 4.0 以降のバージョンで導入される機能をサポートするために、ツール バー コントロールに対するイメージ リストのサポートと透過スタイルおよびフラット スタイルが用意されています。
透過ツール バーを使用すると、ツール バーの下にあるクライアントが表示されます。 透過ツール バーを作成するには、TBSTYLE_FLAT スタイルと TBSTYLE_TRANSPARENT スタイルの両方を使用します。 透過ツール バーはホット トラッキング機能を備えています。マウス ポインターをツール バーのホット ボタンに合わせると、ボタンの外観が変化します。 TBSTYLE_FLAT スタイルだけで作成されたツール バーは、非透過ボタンを含みます。
イメージ リストのサポートにより、既定の動作、ホット イメージ、および無効イメージをより柔軟に制御できます。 イメージの状態に応じてイメージを操作するには、透過ツール バーと共に GetImageList、GetHotImageList、および GetDisabledImageList を使用します。
CToolBarCtrl の使い方の詳細については、「コントロール」および「CToolBarCtrl の使い方」を参照してください。
必要条件
**ヘッダー:**afxcmn.h
参照
処理手順
CMNCTRL1 サンプル:共通コントロール MFC クラス、第 1 部) を示します
MFCIE サンプル:MFC CHtmlView と CReBar クラス