ctime_s、_ctime32_s、_ctime64_s、_wctime_s、_wctime32_s、_wctime64_s
時間値を文字列に変換し、現地のタイム ゾーンの設定に調整します。これらの関数は、「CRT のセキュリティ機能」に説明されているように、ctime、_ctime64、_wctime、_wctime64 のセキュリティが強化されたバージョンです。
errno_t ctime_s(
char* buffer,
size_t numberOfElements,
const time_t *time
);
errno_t _ctime32_s(
char* buffer,
size_t numberOfElements,
const __time32_t *time
);
errno_t _ctime64_s(
char* buffer,
size_t numberOfElements,
const __time64_t *time )
;
errno_t _wctime_s(
wchar_t* buffer,
size_t numberOfElements,
const time_t *time
);
errno_t _wctime32_s(
wchar_t* buffer,
size_t numberOfElements,
const __time32_t *time
);
errno_t _wctime64_s(
wchar_t* buffer,
size_t numberOfElements,
const __time64_t *time
);
template <size_t size>
errno_t _ctime32_s(
char (&buffer)[size],
const __time32_t *time
); // C++ only
template <size_t size>
errno_t _ctime64_s(
char (&buffer)[size],
const __time64_t *time
); // C++ only
template <size_t size>
errno_t _wctime32_s(
wchar_t (&buffer)[size],
const __time32_t *time
); // C++ only
template <size_t size>
errno_t _wctime64_s(
wchar_t (&buffer)[size],
const __time64_t *time
); // C++ only
パラメーター
[出力] buffer
26 文字を保持するのに十分な大きさである必要があります。結果の文字列へのポインターを返します。次の場合は、NULL を返します。time が 1970 年 1 月 1 日の世界協定時刻 (UTC: Coordinated Universal Time) の深夜午前 0 時よりも前の日付を示している場合
_ctime32_s または _wctime32_s を使用していて、time が 2038 年 1 月 19 日の 03 時 14 分 07 秒よりも後の日付を示している場合
_ctime64_s または _wctime64_s を使用していて、time が 3000 年 12 月 31 日の UTC の 23 時 59 分 59 秒よりも後の日付を示している場合
_ctime_s または _wctime_s を使用していて、これらの関数が前の関数のラッパーである場合。「解説」を参照してください。
[入力] numberOfElements
バッファーのサイズ。[入力] ime
格納されている時刻へのポインター。
戻り値
正常に終了した場合は 0 を返します。無効なパラメーターによるエラーが発生した場合は、「パラメーターの検証」に説明されているように、無効なパラメーター ハンドラーが呼び出されます。実行の継続が許可された場合、エラー コードが返されます。エラー コードは、ERRNO.H で定義されています。これらのエラーの一覧については、「errno 定数」を参照してください。次の表に、各エラー条件に対してスローされる実際のエラー コードを次の表に示します。
エラー条件
buffer |
numberOfElements |
time |
戻り値 |
buffer の値 |
---|---|---|---|---|
NULL |
任意 |
任意 |
EINVAL |
変更されない |
NULL 以外 (有効なメモリを指し示している) |
0 |
任意 |
EINVAL |
変更されない |
NULL 以外 |
0 < サイズ < 26 |
任意 |
EINVAL |
空の文字列 |
NULL 以外 |
26 以上 |
NULL |
EINVAL |
空の文字列 |
NULL 以外 |
26 以上 |
< 0 |
EINVAL |
空の文字列 |
解説
ctime_s 関数は、time_t 構造体として格納された時間値を文字列に変換します。time 値を取得するには、通常、time を呼び出します。世界協定時刻 (UTC) の 1970 年 1 月 1 日の深夜 00 時 00 分 00 秒からの経過秒数が返されます。戻り値は、26 文字からなる、次のような書式の文字列です。
Wed Jan 02 02:03:55 1980\n\0
時刻は 24 時間制です。すべてのフィールドは固定幅です。文字列の終端には、改行文字 ('\n') および null 文字 ('\0') が入ります。
変換された文字列は、現地のタイム ゾーンの設定に合わせて調整されます。現地時刻の設定方法については、time、_ftime、および localtime の各関数に関するトピックを参照してください。タイム ゾーンの環境変数とグローバル変数の定義については、_tzset 関数に関するトピックを参照してください。
ワイド文字を扱う場合は、_ctime32_s および _ctime64_s ではなく、_wctime32_s および _wctime64_s を使用します。この場合、ワイド文字列へのポインターを返します。それ以外の場合、_ctime64_s、_wctime32_s、および _wctime64_s の動作は _ctime32_s と同じです。
ctime_s は _ctime64_s になりtime_t が __time64_t と等価のインライン関数です。コンパイラが time_t を従来の 32 ビット time_t として解釈するようにするには、_USE_32BIT_TIME_T を定義します。この定義を行うことにより、ctime_sは _ctime32_s に評価されます。この方法はお勧めしません。2038 年 1 月 18 日以降にアプリケーションでエラーが発生する可能性があり、64 ビット プラットフォームでは使用できないためです。
C++ では、テンプレートのオーバーロードによってこれらの関数を簡単に使用できます。オーバーロードでは、バッファー長を自動的に推論できるため、サイズ引数を指定する必要がなくなります。詳細については、「セキュリティ保護されたテンプレート オーバーロード」を参照してください。
汎用テキスト ルーチンのマップ
TCHAR.H のルーチン |
_UNICODE および _MBCS が未定義の場合 |
_MBCS が定義されている場合 |
_UNICODE が定義されている場合 |
---|---|---|---|
_tctime_s |
ctime_s |
ctime_s |
_wctime_s |
_tctime32_s |
_ctime32_s |
_ctime32_s |
_wctime32_s |
_tctime64_s |
_ctime64_s |
_ctime64_s |
_wctime64_s |
必要条件
ルーチン |
必須ヘッダー |
---|---|
ctime_s, _ctime32_s, _ctime64_s |
<time.h> |
_wctime_s, _wctime32_s, _wctime64_s |
<time.h> または <wchar.h> |
互換性の詳細については、「C ランタイム ライブラリ」の「互換性」を参照してください。
ライブラリ
C ランタイム ライブラリのすべてのバージョン。
使用例
// crt_wctime_s.c
/* This program gets the current
* time in time_t form and then uses _wctime_s to
* display the time in string form.
*/
#include <time.h>
#include <stdio.h>
#define SIZE 26
int main( void )
{
time_t ltime;
wchar_t buf[SIZE];
errno_t err;
time( <ime );
err = _wctime_s( buf, SIZE, <ime );
if (err != 0)
{
printf("Invalid Arguments for _wctime_s. Error Code: %d\n", err);
}
wprintf_s( L"The time is %s\n", buf );
}
出力例
The time is Fri Apr 25 13:03:39 2003
同等の .NET Framework 関数
参照
関連項目
ctime、_ctime32、_ctime64、_wctime、_wctime32、_wctime64
gmtime_s、_gmtime32_s、_gmtime64_s