/errorreport
Visual Basic コンパイラが内部コンパイラ エラーを出力する方法を指定します。
/errorreport:{ prompt | queue | send | none }
解説
このオプションは、Visual Basic 内部コンパイル エラー (ICE: Internal Compiler Error) を Microsoft の Visual Basic チームに報告する便利な方法を提供します。既定で、コンパイラは情報を Microsoft に送信しません。ただし、内部コンパイル エラーが発生した場合、このオプションを使って Microsoft に報告できます。Microsoft のエンジニアは、この情報を基に原因を特定し、Visual Basic の次のリリースの改善に役立てます。
ユーザーが使用できるレポート送信機能は、使用しているコンピューターやユーザー ポリシーのアクセス許可に応じて異なります。
次の表に、/errorreport オプションの働きをまとめます。
オプション |
[動作] |
prompt |
内部コンパイル エラーが発生すると、コンパイラで収集されたデータがそのままの形でダイアログ ボックスに表示されます。エラー レポートに機密情報が含まれているかどうかを確認し、レポートを Microsoft に送信するかどうかを決定できます。送信することを決定し、コンピューターおよびユーザーのポリシー設定でもこの措置が許容される場合は、コンパイラからデータが Microsoft に送信されます。 |
queue |
エラー レポートをキューに配置します。管理者権限を使ってログインすると、前回のログイン以降に発生したエラーを報告できます。エラー レポートを送信するためのダイアログ ボックスは、3 日に 1 度表示されます。/errorreport オプションを指定しなかった場合の既定の動作がこれです。 |
send |
内部コンパイル エラーが発生し、コンピューターおよびユーザーのポリシー設定で情報の送信が許容される場合は、コンパイラからデータが Microsoft に送信されます。 オプション /errorReport:send は、エラー情報を Microsoft に自動的に送信しようとします。このオプションは、レジストリに依存します。レジストリで適切な値を設定する方法の詳細については、「How to Turn on Automatic Error Reporting in Visual Studio 2008 Command-line Tools (Visual Studio 2008 コマンド ライン ツールでエラーの自動報告を有効にする方法)」を参照してください。 |
none |
内部コンパイル エラーが発生した場合、エラーの情報を収集することも、Microsoft に情報を送信することもしません。 |
コンパイラからは、エラー発生時のスタックを含むデータが送信されます。スタックには、通常、一部のソース コードが含まれます。/errorreport を /bugreport オプションと一緒に指定すると、ソース ファイル全体が送信されます。
このオプションを /bugreport オプションと一緒に使用すると Microsoft のエンジニアがエラーを再現しやすくなるので、この組み合わせは最適です。
[!メモ]
/errorreport オプションは Visual Studio の開発環境内からは利用できません。このオプションを利用できるのは、コマンド ラインからコンパイルするときだけです。
使用例
次のコード例は、T2.vb をコンパイルしようとします。内部コンパイル エラーが発生すると、コンパイラからはエラー レポートを Microsoft に送信するかどうかを確認するメッセージが表示されます。
vbc /errorreport:prompt t2.vb
参照
関連項目
コンパイル コマンド ラインのサンプル (Visual Basic)