LINQ の概要
統合言語クエリ (LINQ) は、Visual Studio 2008 および .NET Framework Version 3.5 で導入された革新的な機能で、オブジェクトの世界とデータの世界の間の橋渡しをするものです。
従来、データに対するクエリは単純な文字列として表され、コンパイル時の型チェックや IntelliSense のサポートは利用できませんでした。また、SQL データベース、XML ドキュメント、さまざまな Web サービスなど、データ ソースの種類ごとに異なるクエリ言語を習得する必要がありました。LINQ により、クエリは、C# と Visual Basic における最上位の言語構成要素となります。言語キーワードと使い慣れた演算子を使用することで、厳密に型指定されたオブジェクトのコレクションに対するクエリを記述できます。次の図は、SQL Server データベースに対する部分的に完了した LINQ クエリを示しています。これは C# の例で、完全な型チェックと IntelliSense のサポートが有効になっています。
Visual Studio では、SQL Server データベース、XML ドキュメント、ADO.NET データセット、および IEnumerable インターフェイスやジェネリック IEnumerable<T> インターフェイスをサポートするオブジェクトのコレクションを使用して、Visual Basic または C# で LINQ クエリを記述できます。ADO.NET Entity Framework 用の LINQ のサポートも予定されており、サードパーティがさまざまな Web サービスやその他のデータベース実装に対応する LINQ プロバイダーを開発中です。
LINQ クエリは、新しいプロジェクトで使用することも、既存のプロジェクトで LINQ 以外のクエリと共に使用することもできます。唯一の要件は、プロジェクトが .NET Framework 3.5 以降を対象としていることです。
次の手順
LINQ の詳細については、使用する言語の「はじめに」のセクションを参照して、基本的な概念を理解することから始めてください。
次に、目的の LINQ テクノロジに関するドキュメントを参照してください。
SQL Server データベース : LINQ to SQL
XML ドキュメント : LINQ to XML
ADO.NET データセット : LINQ to DataSet
.NET コレクション、ファイル、文字列など: LINQ to Objects