<dependency> 要素 (ClickOnce アプリケーション)

アプリケーションに必須のプラットフォーム依存関係またはアセンブリ依存関係を識別します。

<dependency>
   <dependentOS
      supportURL
      description
   >
      <osVersionInfo>
         <os
            majorVersion
            minorVersion
            buildNumber
            servicePackMajor
            servicePackMinor
            productType
            suiteType
         /> 
      </osVersionInfo>
   </dependentOS>
   <dependentAssembly
      dependencyType
      allowDelayedBinding
      group
      codeBase
      size
   >
      <assemblyIdentity
         name
         version
         processorArchitecture
         language
      >
         <hash>
            <dsig:Transforms>
               <dsig:Transform
                  Algorithm
            />
            </dsig:Transforms>
            <dsig:DigestMethod />
            <dsig:DigestValue>
            </dsig:DigestValue>
    </hash>

      </assemblyIdentity>
   </dependentAssembly>
</dependency>

要素と属性

dependency 要素は必須です。同じアプリケーション マニフェストに dependency のインスタンスが複数存在してもかまいません。

dependency 要素は属性がなく、次の子要素を含みます。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifdependentOS

省略可能です。osVersionInfo 要素を含みます。dependentOS 要素と dependentAssembly 要素は相互に排他的です。dependency 要素にはいずれか一方が必要ですが、両方は指定できません。

dependentOS は、以下の属性をサポートします。

属性

Description

supportUrl

省略可能です。依存関係にあるプラットフォームのサポート URL を指定します。必要なプラットフォームが見つかると、この URL がユーザーに表示されます。

description

省略可能です。dependentOS 要素に記述したオペレーティング システムについて、ユーザーが認識できる形式で記述します。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifosVersionInfo

必ず指定します。この要素は dependentOS 要素の子であり、os 要素が含まれています。この要素に属性はありません。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifos

必ず指定します。この要素は osVersionInfo 要素の子です。この要素には、次の属性があります。

属性

Description

majorVersion

必ず指定します。OS のメジャー バージョン番号を指定します。

minorVersion

必ず指定します。OS のマイナー バージョン番号を指定します。

buildNumber

必ず指定します。OS のビルド番号を指定します。

servicePackMajor

必ず指定します。OS のサービス パックのメジャー番号を指定します。

servicePackMinor

省略可能です。OS のサービス パックのマイナー番号を指定します。

productType

省略可能です。製品の種類を識別します。有効値は server、workstation、および domainController です。たとえば、Windows 2000 Professional の場合、この属性は workstation です。

suiteType

省略可能です。システムで使用できる製品スイート、またはシステムの構成の種類を識別します。有効値は、backoffice、blade、datacenter、enterprise、home、professional、smallbusiness、smallbusinessRestricted、および terminal です。たとえば、Windows 2000 Professional の場合、この属性は professional です。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifdependentAssembly

省略可能です。assemblyIdentity 要素を含みます。dependentOS 要素と dependentAssembly 要素は相互に排他的です。dependency 要素にはいずれか一方が必要ですが、両方は指定できません。

dependentAssembly には、以下の属性があります。

属性

Description

dependencyType

必ず指定します。依存関係の種類を指定します。有効値は preprequisite または install です。install アセンブリは、ClickOnce アプリケーションの一部としてインストールされます。prerequisite アセンブリは、ClickOnce アプリケーションをインストールする前にグローバル アセンブリ キャッシュ (GAC: Global Assembly Cache) に存在している必要があります。

allowDelayedBinding

必ず指定します。実行時にアセンブリをプログラムで読み込むことができるかどうかを指定します。

group

省略可能です。dependencyType 属性が install に設定されている場合は、要求に応じてのみインストールされるアセンブリの名前付きグループを指定します。詳細については、「チュートリアル : デザイナーを使用し、ClickOnce 配置 API で必要に応じてアセンブリをダウンロードする」を参照してください。

これが framework に設定され、dependencyType 属性が prerequisite に設定されている場合は、アセンブリを .NET Framework の一部として指定します。.NET Framework 4 以降のバージョンにインストールする場合、GAC にこのアセンブリが存在するかどうかはチェックされません。

codeBase

dependencyType 属性が install に設定されている場合には必須です。依存関係のアセンブリのパスです。絶対パスまたはマニフェストのコード ベースに対する相対パスで指定します。アセンブリ マニフェストが有効であるためには、このパスが有効な URI であることが必要です。

size

dependencyType 属性が install に設定されている場合には必須です。依存関係のアセンブリのサイズ (バイト単位) です。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifassemblyIdentity

必ず指定します。この要素は dependentAssembly 要素の子であり、以下の属性があります。

属性

Description

name

必ず指定します。アプリケーションの名前を指定します。

version

必ず指定します。major.minor.build.revision の形式で、アプリケーションのバージョン番号を指定します。

publicKeyToken

省略可能です。アプリケーションまたはアセンブリに署名するために使用する公開キーの SHA-1 ハッシュ値のうち、最後の 8 バイトを表す 16 文字の 16 進文字列を指定します。カタログに署名するために使用する公開キーは、2048 ビット以上である必要があります。

processorArchitecture

省略可能です。プロセッサを指定します。有効な値は、32 ビット Windows の場合 x86、64 ビット Windows の場合 I64 です。

language

省略可能です。EN-US など 2 つの部分から構成されるアセンブリの言語コードを識別します。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifhash

hash 要素は、assemblyIdentity 要素の子要素で、省略可能です。hash 要素に属性はありません。

ClickOnce では、セキュリティをチェックするために、アプリケーション内の全ファイルで計算したハッシュを使用して、配置後にどのファイルも変更されていないことを確認できるようにしています。hash 要素が含まれていない場合、このチェックは実行されません。したがって、hash 要素を省略することは推奨できません。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifdsig:Transforms

dsig:Transforms 要素は、hash 要素に必須の子です。dsig:Transforms 要素には属性がありません。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifdsig:Transform

dsig:Transform 要素は、dsig:Transforms 要素に必須の子です。dsig:Transform 要素には、次の属性があります。

属性

Description

Algorithm

このファイルのダイジェストを計算するために使用するアルゴリズムです。ClickOnce が現在使用している唯一の値は、urn:schemas-microsoft-com:HashTransforms.Identity です。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifdsig:DigestMethod

dsig:DigestMethod 要素は、hash 要素に必須の子です。dsig:DigestMethod 要素には、次の属性があります。

属性

Description

Algorithm

このファイルのダイジェストを計算するために使用するアルゴリズムです。ClickOnce が現在使用している唯一の値は、http://www.w3.org/2000/09/xmldsig#sha1 です。

cs1kkt20.collapse_all(ja-jp,VS.110).gifdsig:DigestValue

dsig:DigestValue 要素は、hash 要素に必須の子です。dsig:DigestValue 要素に属性はありません。このテキスト値は、指定のファイルで計算されたハッシュです。

解説

アプリケーションで使用するすべてのアセンブリには、対応する dependency 要素が必要です。プラットフォーム アセンブリとしてグローバル アセンブリ キャッシュにプレインストールする必要のあるアセンブリは、依存関係のアセンブリには含まれません。

使用例

次のコード例は、ClickOnce アプリケーション マニフェスト内の dependency 要素を示しています。このコード例は、「ClickOnce アプリケーション マニフェスト」トピックで提供されているより詳細な例の一部です。

  <dependency>
    <dependentOS>
      <osVersionInfo>
        <os 
          majorVersion="4" 
          minorVersion="10" 
          buildNumber="0" 
          servicePackMajor="0" />
      </osVersionInfo>
    </dependentOS>
  </dependency>
  <dependency>
    <dependentAssembly
      dependencyType="preRequisite"
      allowDelayedBinding="true">
      <assemblyIdentity
        name="Microsoft.Windows.CommonLanguageRuntime"
        version="4.0.20506.0" />
    </dependentAssembly>
  </dependency>

  <dependency>
    <dependentAssembly
      dependencyType="install"
      allowDelayedBinding="true"
      codebase="MyApplication.exe"
      size="4096">
      <assemblyIdentity
        name="MyApplication"
        version="1.0.0.0"
        language="neutral"
        processorArchitecture="x86" />
      <hash>
        <dsig:Transforms>
          <dsig:Transform Algorithm="urn:schemas-microsoft-com:HashTransforms.Identity" />
        </dsig:Transforms>
        <dsig:DigestMethod Algorithm="http://www.w3.org/2000/09/xmldsig#sha1" />
        <dsig:DigestValue>DpTW7RzS9IeT/RBSLj54vfTEzNg=</dsig:DigestValue>
      </hash>
    </dependentAssembly>
  </dependency>

参照

関連項目

ClickOnce アプリケーション マニフェスト

<dependency> 要素 (ClickOnce 配置)