テスト ケース (アジャイル)
チームは、テスト ケースを使用して、Microsoft Test Manager で実行および管理できる手動テストおよび自動テストの両方を定義します。Microsoft Test Manager を使用すると、テスト ケースだけでなく、プロジェクトのテストをサポートするテスト スイートとテスト構成を作成することもできます。テスト構成を使用して、テスト ケースおよびテスト スイートを実行する方法を定義できます。テスト計画で複数のテスト ケースをテスト スイートの階層構造にまとめて、テスト ケースをグループ化できます。テスト スイートを作成することで、一連のテスト ケースをグループとして実行できます。詳細については、「テスト計画の定義」を参照してください。
[!メモ]
テスト ケースはチーム エクスプローラーを使用して定義できますが、Microsoft Test Manager を使用してテスト ケースを定義することをお勧めします。Microsoft Test Managerには、Visual Studio Premium、Visual Studio Ultimate、または Visual Studio Test Professional からアクセスできます。詳細については、「Microsoft テスト マネージャーでのテストの作成および管理」を参照してください。
手動テストを定義するアクション ステップのシーケンス、または一連の共有ステップを定義するには、Microsoft Test Manager を使用する必要があります。テスト ケースおよび共有ステップに定義されているその他のフィールドは、チーム エクスプローラーまたは Team System Web Access を使用して表示および変更できます。ただし、これらのクライアントの [ステップ] タブに表示されるフィールドは、変更できません。
チーム プロジェクトをアップグレードした場合、Microsoft Test Managerでテスト ケースおよびインターフェイスを使用するには、事前に特別な作業が必要になることがあります。詳細については、「MSF v4.2 プロセス テンプレートに基づくチーム プロジェクトの更新」を参照してください。
多くのテストでは、テスト担当者が複数のテスト ケースを実行する場合、ステップを同じシーケンスで実行する必要があります共有ステップを作成することで、ステップのシーケンスを一度定義しておき、それを多数のテスト ケースに挿入できます。たとえば、各テスト ケースで、テスト担当者がアプリケーションにログオンする必要がある場合、これらのアクションを実行する一連の共有ステップを作成できます。各テスト ケースと共有ステップを追加および テスト ランナーを使用して手順を実行できます。手動テスト ケースの定義を効率化すると、共有手順を使用するため共有ステップを作成するに Microsoft Test Manager を使用する必要があります。詳細については、「方法: 共有ステップを使用してテスト ケースの共通のステップを共有する」を参照してください。
このトピックの内容 |
関連トピック |
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アジャイル プロセス アジャイル レポート (Reporting Services) フィールド参照 |
必要なアクセス許可
テスト ケースを表示するには、読み取りユーザー グループのメンバーであるか、または [このノードの作業項目を表示します] が [許可] に設定されている必要があります。テスト ケースを作成または変更するには、貢献者グループのメンバーであるか、または [このノードの作業項目を編集します] のアクセス許可が [許可] に設定されている必要があります。詳細については、「アクセス許可の管理」を参照してください。
テスト ケースの定義
チーム エクスプローラーまたは Team System Web Access を使用してテスト ケースを定義し、後から Microsoft Test Managerを使用してテスト計画にテスト ケースを追加できます。テスト ケースを定義する場合は、次の図に示すフィールドを指定します。
テスト ケースを定義するときは、[タイトル] を除くすべてのフィールドを省略できます。
テスト ケースでの作業時は、いつでもフィールドの編集および詳細の追加を行うことができます。この手順を Microsoft Test Manager を使用して実行する方法については、「方法: 手動テスト ケースを作成する」を参照してください。
テスト ケースを定義するには
テスト ケース用作業項目フォームの最上部のセクションで、次の 1 つ以上のフィールドを指定します。
(必須) [タイトル] に、テストする基準を定義するわかりやすい名前を入力します。
[担当者] ボックスで、テスト ケースの適切な所有者をクリックします。
[!メモ]
作業項目は、貢献者グループのメンバーにのみ割り当てることができます。
テスト ケースの担当者を割り当てないままにすると、自動的に自分が担当者に割り当てられます。
[状態] ボックスでは、既定値 [デザイン] をそのまま使用します。
[!メモ]
実行できるのは、デザイン 状態のテスト ケースです。
[優先順位] ボックスで、テスト ケースの重要度を 1 (最も重要) ~ 4 (最も重要ではない) の範囲で指定します。
このフィールドの既定値は 2 です。
[オートメーションの状態] で、手動のケースの場合は既定値の [自動化なし] をそのまま使用するか、テスト ケースを自動化する予定がある場合は、[計画済み] をクリックします。
[!メモ]
[関連付けられたオートメーション] タブでオートメーション メソッドを追加すると、このフィールドの値は自動的に [自動] に更新されます。手動テスト ケースを自動テスト ケースに変換する方法の詳細については、「Associating an Automated Test with a Manual Test Case (手動テスト ケースへの自動テストの関連付け)」を参照してください。
[区分] ボックスで、テスト ケース用の適切なチーム プロジェクト内の区分をクリックします。
この値は、テスト ケースが対処するユーザー ストーリーに対して指定されている区分と一致する必要があります。既定値は、プロジェクトに定義されている最上位の区分ノードです。
[イテレーション] の一覧で、テスト ケースに応じたチーム プロジェクトのイテレーションをクリックします。
既定値は、プロジェクトに定義されている最上位のイテレーション ノードです。
[!メモ]
各チーム プロジェクトのプロジェクト管理者は、プロジェクトの領域パスとイテレーション パスを定義することで、チームがそれらの定義によって進捗状況を追跡できるようにします。詳細については、「区分およびイテレーションの作成および修正」を参照してください。
[概要] のタブをクリックし、次のフィールド 1 の両方かを指定します:
[説明] ボックスに、テスト ケースの説明をできるだけ詳しく入力します。
[履歴] に、履歴レコードの一部として取り込むコメントを追加します。
チーム メンバーが作業項目を更新するたびに、変更日、変更を行ったチーム メンバー、および変更されたフィールドが履歴に表示されます。
テスト ケースを、そのテスト ケースでテストするユーザー ストーリーにリンクします。
詳細については、このトピックの「テスト ケースのユーザー ストーリーへのリンク」を参照してください。
[作業項目の保存] をクリックします。
[!メモ]
テスト ケースを保存すると、作業項目ツール バーの下に識別子が表示されます。
テストの一環として実行されるアクションおよび検証ステップとパラメータ定義する [ステップ] のタブでをクリックします [Microsoft Test Manager で編集]。
Microsoft Test Manager が開き、テスト ケースが表示されます。
[!メモ]
テスト ステップは、Microsoft Test Managerを使用してのみ定義できます。
詳細については、「Microsoft テスト マネージャーでのテストの作成および管理」を参照してください。
テスト ケースのユーザー ストーリーへのリンク
テスト ケースをユーザー ストーリーにリンクして、ユーザー ストーリーに対して実行されたテストの進行状況を追跡します。テスト ケースを定義した後に、次の手順に従って実装したユーザー ストーリーにそれらのテスト ケースをリンクできます。Microsoft Test Manager を使用してこの手順を実行する方法については、「方法: プロダクト バックログ項目、ユーザー ストーリー、または要件作業項目をテスト計画に追加する」を参照してください。
テスト ケースをユーザー ストーリーにリンクするには
[テストされる作業項目] タブをクリックします。
[リンク先] をクリックします。
[テスト ケースへのリンクの追加] ダイアログ ボックスが表示されます。
[リンクの種類] ボックスでは、既定値の [テスト] をそのまま使用します。
[テスト済み作業項目] タブでリンクを作成した場合は、種類が "テスト" のリンクのみ指定できます。
[参照] をクリックします。
次のダイアログ ボックスが表示されます。
[保存されたクエリ] ボックスで、[ユーザー ストーリーを開く] チーム クエリをクリックし、[検索] をクリックします。
テスト ケースにリンクするユーザー ストーリーの横にあるチェック ボックスをオンにします。
詳細については、「リンクまたはインポートする作業項目の検索」を参照してください。
(省略可能) [コメント] テキスト ボックスに、リンクの説明を入力します。
[OK] をクリックします。
[作業項目の保存] をクリックします。
[!メモ]
リンクしたユーザー ストーリーとテスト ケースの両方が更新されます。[テスト担当者] リンクがユーザー ストーリーに追加されます。
テスト ケースへの詳細、添付ファイル、またはハイパーリンクの追加
テスト ケースの実装に関する詳細情報を提供する情報をテスト ケースに追加できます。次の方法で詳細をテスト ケースに追加します。
[説明] または [履歴] の各フィールドに情報を入力します。
ファイルを添付します。
たとえば、電子メールのスレッド、文書、イメージ、ログ ファイルなどのさまざまな種類のファイルを添付できます。
サーバーまたは Web サイト上に保存されている Web サイトまたはファイルへのハイパーリンクを追加します。
テスト ケースに詳細を追加するには
[概要] タブをクリックします。
[説明] に情報を入力します。
(省略可能) [履歴] フィールドに情報を入力します。
情報の書式を設定すると、強調文字や箇条書きリストを使用できます。詳細については、「タイトル、ID、説明、および履歴のフィールド参照」を参照してください。
[作業項目の保存] をクリックします。
添付ファイルをテスト ケースに追加するには
[添付ファイル] タブをクリックします。
次のどれかの操作を実行します。
ファイルを添付ファイル領域にドラッグします。
をクリックするか、Ctrl キーを押しながら V キーを押して、コピーしたファイルを貼り付けます。
[追加]、[参照] をクリックし、[添付ファイル] ダイアログ ボックスに、添付するファイルの名前を入力するか、参照します。
(省略可能) [コメント] ボックスには、添付ファイルに関する追加情報を入力します。[添付ファイル] ダイアログ ボックスを閉じるには、[OK] をクリックします。
[作業項目の保存] をクリックします。
テスト ケースにハイパーリンクを追加するには
[その他のリンク] タブをクリックします。
[リンク先] をクリックします。
[リンクの種類] ボックスで、[ハイパーリンク] をクリックします。
[アドレス] ボックスに、リンク先のアドレスを入力します。
リンク先が Web サイトである場合は、[アドレス] ボックスに URL を入力するか、インターネット ブラウザーから URL をコピーして貼り付けます。リンク先がサーバーである場合は、アドレスを UNC 名の形式で入力します。
(省略可能) [コメント] ボックスには、ハイパーリンクに関する追加情報を入力します。
[OK] をクリックします。
[作業項目の保存] をクリックします。
テスト ケースの状態の変更
テスト ケースを作成すると、その状態は自動的にデザインに設定されます。テスト ケースのすべてのアクションおよび検証ステップを定義し、テスト ケースの実行準備が完了として承認された後に、状態を準備完了に変更します。テスト ケースが必要なくなった場合は、その状態を準備完了から終了に変更します。状態の変化を追跡するデータ フィールドの詳細については、「割り当ておよびワークフローのフィールド参照」を参照してください。
Microsoft Test Manager を使用してこの手順を実行する方法については、「方法: テスト ケースの状態を「終了」に変更する」を参照してください。[テスト ケースを開く] チーム クエリを開き、更新するテスト ケースの [状態] フィールドを更新して、Office Excel で同時に複数のテスト ケースを編集できます。
テスト ケースを保存した後に、その状態を次の手順で説明する状態のいずれか 1 つに変更します。
テスト ケースの状態を変更するには
テスト ケースを開きます。
[状態] ボックスで、以下のいずれかの値をクリックします。
[デザイン]: テスト ケースはデザイン中であり、レビューおよび承認はまだ行われていません。
[!メモ]
実行できるのは、デザイン 状態のテスト ケースです。
[準備完了]: テスト ケースはレビューおよび承認されており、実行する準備ができています。
[終了]: このチーム プロジェクトの今後のイテレーションには、このテスト ケースは不要になりました。
[理由] ボックスでは、既定値の [廃止] のままにします。他の理由でテスト ケースを終了する場合は、[延期] または [重複] をクリックします。
[作業項目の保存] をクリックします。
通常のワークフローの流れ:
その他のワークフローの流れ:
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テスト ケースの状態の図 |
デザイン [新規]
チーム メンバーはテスト ケースを作成し、わかりやすいタイトルを指定して、実行するステップおよびパラメーターを定義します。チーム メンバーは、テスト ケースのすべてのステップを定義し、テスト ケースを実行する準備ができると、状態をデザインから準備完了に変更します。
チーム メンバーがテスト ケースを作成すると、次のデータ フィールドが自動的にキャプチャされます。
[担当者]: テスト ケースを作成したチーム メンバーの名前。
[作成者]: テスト ケースを作成したチーム メンバーの名前。
[作成日]: テスト ケースが作成された日時 (サーバー クロックで記録された日時)。
デザインから準備完了へ
テスト ケースの状態をデザインから準備完了に変更すると、[理由] フィールドが自動的に [完了] に設定されます。
理由 |
使用する状況 |
追加で行う操作 |
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[完了] |
テスト ケースのすべてのアクションおよび検証ステップが定義されている場合。 |
似たようなユーザー ストーリーに対して定義されているテスト ケースを確認し、テスト ケースの保守を最小化する共有ステップを定義できるかどうかを確認します。 |
デザインまたは準備完了から終了へ
次のいずれかの理由により、デザインまたは準備完了状態のテスト ケースを終了できます。
理由 |
使用する状況 |
追加で行う操作 |
---|---|---|
廃止 (既定) |
ユーザー ストーリーの承認テストに、テスト ケースが必要なくなった場合。 |
テスト ケースにリンクされているすべてのユーザー ストーリーが完了状態であることを検証します。 |
遅延 |
テスト ケースが現在の製品サイクルまたはイテレーションにおいて実行されない場合。テスト対象のユーザー ストーリーが、スコープ外または破棄であるために完了 状態である場合にもこの理由を指定できます。 |
なし。 |
Duplicate |
テスト ケースが別のテスト ケースと重複した場合。 |
開いたままの重複テスト ケースへのリンクを作成します。 |
チーム メンバーがテスト ケースを終了すると、次のデータ フィールドがキャプチャされます。
[終了者]: テスト ケースを終了したチーム メンバーの名前。
[終了日]: テスト ケースが終了した日時 (サーバー クロックで記録された日時)。
[状態の変更日]: テスト ケースの状態が変更された日時。
準備完了
テスト ケースが正しく定義され、実行する準備ができたら、状態を準備完了に変更します。
準備完了からデザインへ
次の理由により、テスト ケースの状態を準備完了からデザインに変更できます。
理由 |
使用する状況 |
追加で行う操作 |
---|---|---|
テスト ケースの更新 |
テストの承認基準に対応するために、テスト ケースを変更する必要がある場合。たとえば、ステップのシーケンスの変更、新しいステップの追加、およびパラメーターの変更や追加を行うことができます。 |
なし。 |
チーム メンバーがテスト ケースを再アクティブ化すると、次のデータが自動的にキャプチャされます。
[アクティブ化した人]: テスト ケースを再アクティブ化したチーム メンバーの名前。
[アクティブ化された日]: テスト ケースがアクティブ化された日時 (サーバー クロックで記録された日時)。
[状態の変更日]: テスト ケースの状態が変更された日時。
Closed
テストするユーザー ストーリーがスコープ内に戻ってきた場合は、終了したテスト ケースを再アクティブ化できます。
終了からデザインまたは準備完了へ
テスト ケースの状態を終了からデザインまたは準備完了に更新した場合、次の表に示す理由が既定かつ唯一の値となります。
理由 |
使用する状況 |
追加で行う操作 |
---|---|---|
再アクティブ化済み |
テスト ケースによってユーザー ストーリーの承認テストをサポートする必要がある場合。 |
すべてのアクションおよび検証ステップを検証し、それらがユーザー ストーリーをテストするのに十分であるかを確認します。 |
チーム メンバーがテスト ケースの状態を終了からデザインまたは準備完了に更新した場合、次のデータ フィールドがキャプチャされます。
[アクティブ化した人]: テスト ケースを再アクティブ化したチーム メンバーの名前。
[アクティブ化された日]: テスト ケースがアクティブ化された日時 (サーバー クロックで記録された日時)。
[状態の変更日]: テスト ケースの状態が変更された日時。