サポートされているバージョンとエディションのアップグレード (SQL Server 2019)

適用対象: SQL Server - Windows only

SQL Server 2012 (11.x)、SQL Server 2014 (12.x)、SQL Server 2016 (13.x)、SQL Server 2017 (14.x) からアップグレードできます。 この記事では、これらの SQL Server バージョンからのサポートされているアップグレード パスと、サポートされている SQL Server 2019 (15.x) へのエディションのアップグレードを示します。

アップグレード前のチェック リスト

  • SQL Server 2019 (15.x) のいずれかのエディションから別のエディションへアップグレードする前に、現在使用している機能が移行先のエディションでサポートされているかどうかを確認します。

  • サポートされているハードウェアおよびソフトウェアを確認する。

  • SQL Server をアップグレードする前に、SQL Server エージェントの Windows 認証を有効にし、既定の構成 (SQL Server エージェントのサービス アカウントが SQL Server sysadmin グループのメンバーであること) を確認します。

  • SQL Server 2019 (15.x) にアップグレードするには、サポート対象のオペレーティング システムを実行している必要があります。 詳細については、「SQL Server のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」を参照してください。

  • 再起動を保留している場合はアップグレードがブロックされます。

  • Windows インストーラー サービスが実行されていない場合は、アップグレードがブロックされます。

サポートされていないシナリオ

  • SQL Server 2019 (15.x) のクロスバージョン インスタンスはサポートされていません。 データベース エンジン コンポーネントのバージョン番号は、SQL Server 2019 (15.x) のインスタンス内で同一である必要があります。

  • SQL Server 2019 (15.x) は、64 ビット プラットフォームでのみ利用できます。 クロスプラットフォームのアップグレードはサポートされていません。 SQL Server セットアップを使用して、SQL Server の 32 ビット インスタンスをネイティブ 64 ビットにアップグレードすることはできません。 ただし、データベースがレプリケーションでパブリッシュされていない場合は、SQL Server の 32 ビット インスタンスのデータベースをバックアップまたはデタッチしてから、SQL Server の新しいインスタンス (64 ビット) にそれらを復元またはアタッチすることができます。 その場合、mastermsdbmodel の各システム データベースにある、すべてのログインとその他のユーザー オブジェクトを再作成する作業が必要です。

  • 既存の SQL Server インスタンスのアップグレード中は、新しい機能を追加できません。 SQL Server のインスタンスを SQL Server 2019 (15.x) にアップグレードした後、SQL Server 2019 (15.x) セットアップを使用して機能を追加できます。 詳細については、「SQL Server のインスタンスへの機能の追加 (セットアップ)」を参照してください。

以前のバージョンから SQL Server 2019 (15.x) へのアップグレード

SQL Server 2019 (15.x) では、次のバージョンの SQL Server からのアップグレードがサポートされます。

  • SQL Server 2012 (11.x) SP4 以降
  • SQL Server 2014 (12.x) SP2 以降
  • SQL Server 2016 (13.x) RTM 以降
  • SQL Server 2017 (14.x)

次の表に示すのは、以前のバージョンの SQL Server から SQL Server 2019 (15.x) への、サポートされるアップグレード シナリオです。

アップグレード前のバージョン サポートされているアップグレード パス
SQL Server 2012 (11.x) SP4 Enterprise SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2012 (11.x) SP4 Developer SQL Server 2019 (15.x) Developer

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2012 (11.x) SP4 Standard SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2012 (11.x) SP4 Web SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2012 (11.x) SP4 Express SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Express
SQL Server 2012 (11.x) SP4 Business Intelligence SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2012 (11.x) SP4 Evaluation SQL Server 2019 (15.x) Evaluation

SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2014 (12.x) SP2 Enterprise SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2014 (12.x) SP2 Developer SQL Server 2019 (15.x) Developer

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2014 (12.x) SP2 Standard SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2014 (12.x) SP2 Web SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2014 (12.x) SP2 Express SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Express
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2014 (12.x) SP2 Business Intelligence SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2014 (12.x) SP2 Evaluation SQL Server 2019 (15.x) Evaluation

SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2016 (13.x) 13.0.1601.5 Enterprise SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2016 (13.x) 13.0.1601.5 Developer SQL Server 2019 (15.x) Developer

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2016 (13.x) 13.0.1601.5 Standard SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2016 (13.x) 13.0.1601.5 Web SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2016 (13.x) 13.0.1601.5 Express SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Express
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2016 (13.x) 13.0.1601.5 Business Intelligence SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2016 (13.x) 13.0.1601.5 Evaluation SQL Server 2019 (15.x) Evaluation

SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2017 (14.x) Enterprise SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2017 (14.x) Developer SQL Server 2019 (15.x) Developer

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2017 (14.x) Standard SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2017 (14.x) Web SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2017 (14.x) Express SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Express
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2017 (14.x) Business Intelligence SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2017 (14.x) Evaluation SQL Server 2019 (15.x) Evaluation

SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2019 (15.x) リリース候補 1 SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2019 (15.x) Developer SQL Server 2019 (15.x) Enterprise

1 Microsoft では、特に早期導入者プログラムに参加したお客様向けに、リリース候補版ソフトウェアからのアップグレードをサポートしています。

SQL Server 2019 (15.x) への移行

ソース データベースの互換性レベルが 90 以上であれば、古いバージョンの SQL Server から SQL Server 2019 (15.x) にデータベースを移行できます。 互換性レベルが 90 のデータベース (SQL Server 2005 (9.x) など) は、SQL Server 2019 (15.x) に移行されるときに自動的に互換性レベル 100 にアップグレードされます。 ソース データベースの互換性レベルが 100 以上の場合は、SQL Server 2019 (15.x) でも変更されません。

詳細については、Azure データベースの移行ガイドに関するページを参照してください。

次のヒントとツールは、移行の計画と実装に役立ちます。

ツールまたは機能 説明
移行ツール 移行は Data Migration Assistant (DMA) を通じてサポートされます。
バックアップと復元 SQL Server 2008 (10.0.x) 以降で作成されたバックアップは、そのデータ バックアップの互換性レベルが 100 以上であれば、互換性レベルを変更せずに SQL Server 2019 (15.x) に復元できます。

互換性レベルが 90 のデータベース (SQL Server 2005 (9.x) で作成されたバックアップを含む) は、SQL Server 2019 (15.x) に復元されるときに自動的に互換性レベル 100 にアップグレードされます。
ログ配布 ログ配布は、プライマリが SQL Server 2008 (10.0.x) SP3 以降、または SQL Server 2008 R2 SP2 (10.50.x) 以降を実行していて、セカンダリが SQL Server 2019 (15.x) を実行している場合にサポートされます。

警告: 自動または手動フェールオーバーが発生し、SQL Server 2019 (15.x) インスタンスがプライマリになった場合は、SQL Server 2008 (10.0.x) または SQL Server 2008 R2 (10.50.x) インスタンスはセカンダリになり、プライマリから変更を受け取ることはできません。
一括読み込み テーブルは、SQL Server 2008 (10.0.x) または SQL Server 2008 R2 (10.50.x) から SQL Server 2019 (15.x) に一括コピーすることができます。

SQL Server 2019 (15.x) エディションのアップグレード

次の表に示すのは、SQL Server 2019 (15.x) でサポートされるエディションのアップグレード シナリオです。

エディションのアップグレードを実行する手順については、「SQL Server の別のエディションへのアップグレード (セットアップ)」を参照してください。

アップグレード前のバージョン アップグレード後のバージョン
SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL および Core) 3 SQL Server 2019 (15.x) Enterprise
SQL Server 2019 (15.x) Evaluation Enterprise 2, 3 SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL または Core ライセンス)

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Standard 3 SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL または Core ライセンス)
SQL Server 2019 (15.x) Developer 3 SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL または Core ライセンス)

SQL Server 2019 (15.x) Web
SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL または Core ライセンス)

SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Express 1 SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL または Core ライセンス)

SQL Server 2019 (15.x) Developer
SQL Server 2019 (15.x) Standard
SQL Server 2019 (15.x) Web

さらに、SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL ライセンス) と SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Core ライセンス) の間でエディションのアップグレードも実行できます。

エディションのアップグレード元 エディションのアップグレード先
SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL ライセンス) 3 SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Core ライセンス)
SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Core ライセンス) SQL Server 2019 (15.x) Enterprise (Server+CAL ライセンス)

1 SQL Server 2019 (15.x) Express with Tools および SQL Server 2019 (15.x) Express with Advanced Services についても同様です。

2 Evaluation (無償エディション) からいずれかの有償エディションへのアップグレードは、スタンドアロン インストールではサポートされていますが、クラスター化インストールではサポートされていません。 この制限は、可用性グループに参加している Windows フェールオーバー クラスターにインストールされているスタンドアロン インスタンスには適用されません。

3 SQL Server 2019 (15.x) のクラスター化されたインスタンスのエディションの変更は制限されています。 次のシナリオは、SQL Server 2019 (15.x) フェールオーバー クラスターではサポートされていません。

  • SQL Server 2019 (15.x) Enterprise から SQL Server 2019 (15.x) Developer、Standard、または Enterprise Evaluation へ。
  • SQL Server 2019 (15.x) Developer から SQL Server 2019 (15.x) Standard または Evaluation へ。
  • SQL Server 2019 (15.x) Standard から SQL Server 2019 (15.x) Evaluation へ。
  • SQL Server 2019 (15.x) Evaluation から SQL Server 2019 (15.x) Standard へ。