カタログ データの使用
アプリケーションでは、さまざまな方法でカタログ データが使用されます。 ここからは、一般的な使用方法をご紹介しましょう。
実行時に SQL ステートメント を構築する。 注文入力アプリケーションなどの垂直アプリケーションには、ハードコーディングされた SQL ステートメントが含まれています。 アプリケーションで使用されるテーブルと列は、これらのテーブルにアクセスするステートメントと同様に、事前に固定されています。 たとえば、注文入力アプリケーションには、通常、システムに新規の注文を追加するためのパラメーター化された INSERT ステートメントが 1 つ含まれています。
ODBC を使用してデータを取得するスプレッドシート プログラムなどの汎用アプリケーションでは、多くの場合、ユーザーからの入力に基づいて実行時に SQL ステートメントを構築します。 このようなアプリケーションでは、ユーザーが使用するテーブルと列の名前を入力する必要があります。 ただし、アプリケーションにユーザーが選択できるテーブルと列の一覧が表示されれば、ユーザーにとって、より簡単なものになるでしょう。 これらのリストをビルドするために、アプリケーションは SQLTables および SQLColumns カタログ関数を呼び出します。
開発中の SQL ステートメントを構築する。 通常、アプリケーション開発環境を使用すると、プログラマはプログラムを開発しながら、データベース クエリを作成できます。 その後、クエリはビルド中のアプリケーションでハードコーディングされます。
このような環境では、SQLTables と SQLColumns を使用して、プログラマが選択できるリストを作成することもできます。 これらの環境では、SQLPrimaryKeys と SQLForeignKeys を使用して、選択したテーブル間のリレーションシップを自動的に決定して表示したり、SQLStatistics を使用してインデックス付きフィールドを特定して強調表示したりして、プログラマが効率的なクエリを作成できるようにすることもできます。
カーソルを構築する。 スクロール可能なカーソル エンジンを提供するアプリケーション、ドライバー、またはミドルウェアでは、SQLSpecialColumns を使用して、行を一意に識別する列を特定できます。 プログラムは、フェッチされた各行のこれらの列の値を含む キーセット を作成できます。 アプリケーションが、スクロールして行に戻るときに、これらの値を使用して行の最新のデータをフェッチします。 スクロール可能なカーソルとキーセットの詳細については、「スクロール可能なカーソル」を参照してください。