DML トリガーに関する情報の取得
適用対象: SQL Server Azure SQL Database Azure SQL Managed Instance
このトピックでは、 SQL Server Management Studio または Transact-SQL を使用して、SQL Server でDML トリガーに関する情報を入手する方法について説明します。 この情報には、テーブルに設定されたトリガーの種類、名前、所有者、および作成日または変更日を確認できます。 トリガーが作成時に暗号化されていない場合は、トリガーの定義を取得します。 定義は、トリガーを定義しているテーブルに対してそのトリガーがどのように作用するかを理解するのに役立ちます。 また、特定のトリガーが使用しているオブジェクトを見つけることもできます。 この情報を使用すると、データベースで変更または削除された場合にトリガーに影響を及ぼすオブジェクトを確認できます。
このトピックの内容
作業を開始する準備:
DML トリガーに関する情報を取得するために使用するもの:
始める前に
セキュリティ
アクセス許可
sys.sql.modules、 sys.object、 sys.triggers、 sys.events、 sys.trigger_events
カタログ ビューでのメタデータの可視性は、ユーザーが所有しているか、ユーザーに何らかのアクセス許可が付与されているセキュリティ保護可能なリソースに限定されます。 詳細については、「 Metadata Visibility Configuration」を参照してください。
OBJECT_DEFINITION、OBJECTPROPERTY、 sp_helptext
ロール public のメンバーシップが必要です。 ユーザー オブジェクトの定義は、オブジェクトの所有者、または次のいずれかの権限を許可された人が表示できます。ALTER、CONTROL、TAKE OWNERSHIP、VIEW DEFINITION。 これらの権限は db_owner、 db_ddladmin、および db_securityadmin 固定データベース ロールのメンバーが暗黙的に保有します。
sys.sql_expression_dependencies
データベースに対する VIEW DEFINITION 権限およびデータベースの sys.sql_expression_dependencies に対する SELECT 権限が必要です。 既定では、SELECT 権限は db_owner 固定データベース ロールのメンバーだけに与えられます。 SELECT 権限と VIEW DEFINITION 権限が別のユーザーに与えられている場合、権限が許可されているユーザーはデータベース内のすべての依存関係を表示できます。
SQL Server Management Studio を使用する
DML トリガーの定義を表示するには
オブジェクト エクスプローラーで、データベース エンジンのインスタンスに接続し、そのインスタンスを展開します。
目的のデータベースを展開し、 [テーブル]を展開します。次に、定義を表示するトリガーが格納されているテーブルを展開します。
[トリガー]を展開します。目的のトリガーを右クリックし、 [変更]をクリックします。 DML トリガーの定義がクエリ ウィンドウに表示されます。
DML トリガーの依存関係を表示するには
オブジェクト エクスプローラーで、データベース エンジンのインスタンスに接続し、そのインスタンスを展開します。
目的のデータベースを展開し、 [テーブル]を展開します。次に、表示するトリガーとその依存関係が格納されているテーブルを展開します。
[トリガー]を展開します。目的のトリガーを右クリックし、 [依存関係の表示]をクリックします。
[オブジェクトの依存関係] ウィンドウで DML トリガーに依存するオブジェクトを表示するには、[<DML トリガー名 に依存するオブジェクト]> を選択します。 オブジェクトが [依存関係] 領域に表示されます。
DML が依存するオブジェクトを表示するには、[<DML トリガー名> が依存するオブジェクト] を選択します。 オブジェクトが [依存関係] 領域に表示されます。 すべてのオブジェクトを表示するには、各ノードを展開します。
[依存関係] 領域に表示されたオブジェクトに関する情報を取得するには、そのオブジェクトをクリックします。 [選択したオブジェクト] フィールドの [名前]、 [種類]、および [依存関係の種類] の各ボックスに情報が表示されます。
[オブジェクトの依存関係] ウィンドウを閉じるには、 [OK]をクリックします。
Transact-SQL の使用
DML トリガーの定義を表示するには
データベース エンジンに接続します。
[標準] ツール バーの [新しいクエリ] をクリックします。
次のいずれかの例をコピーしてクエリ ウィンドウに貼り付け、 [実行]をクリックします。 それぞれの例は、
iuPerson
トリガーの定義を表示する方法を示します。
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT definition
FROM sys.sql_modules
WHERE object_id = OBJECT_ID(N'Person.iuPerson');
GO
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT OBJECT_DEFINITION (OBJECT_ID(N'Person.iuPerson')) AS ObjectDefinition;
GO
USE AdventureWorks2022;
GO
EXEC sp_helptext 'Person.iuPerson'
GO
DML トリガーの依存関係を表示するには
データベース エンジンに接続します。
[標準] ツール バーの [新しいクエリ] をクリックします。
次のいずれかの例をコピーしてクエリ ウィンドウに貼り付け、 [実行]をクリックします。 それぞれの例は、
iuPerson
トリガーの依存関係を表示する方法を示します。
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT OBJECT_NAME(referencing_id) AS referencing_entity_name,
o.type_desc AS referencing_desciption,
COALESCE(COL_NAME(referencing_id, referencing_minor_id), '(n/a)') AS referencing_minor_id,
referencing_class_desc, referenced_class_desc,
referenced_server_name, referenced_database_name, referenced_schema_name,
referenced_entity_name,
COALESCE(COL_NAME(referenced_id, referenced_minor_id), '(n/a)') AS referenced_column_name,
is_caller_dependent, is_ambiguous
FROM sys.sql_expression_dependencies AS sed
INNER JOIN sys.objects AS o ON sed.referencing_id = o.object_id
WHERE referencing_id = OBJECT_ID(N'Person.iuPerson');
GO
データベース内の DML トリガーに関する情報を表示するには
データベース エンジンに接続します。
[標準] ツール バーの [新しいクエリ] をクリックします。
次のいずれかの例をコピーしてクエリ ウィンドウに貼り付け、 [実行]をクリックします。 それぞれの例は、データベース内の DML トリガー (
TR
) に関する情報を表示する方法を示します。
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT name, parent_id, create_date, modify_date, is_instead_of_trigger
FROM sys.triggers
WHERE type = 'TR';
GO
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT name, object_id, schema_id, parent_object_id, type_desc, create_date, modify_date, is_published
FROM sys.objects
WHERE type = 'TR';
GO
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT OBJECTPROPERTY(OBJECT_ID(N'Person.iuPerson'), 'ExecIsInsteadOfTrigger');
GO
DML トリガーを起動するイベントに関する情報を表示するには
データベース エンジンに接続します。
[標準] ツール バーの [新しいクエリ] をクリックします。
次のいずれかの例をコピーしてクエリ ウィンドウに貼り付け、 [実行]をクリックします。 それぞれの例は、
iuPerson
トリガーを起動するイベントを表示する方法を示します。
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT object_id, type, type_desc, is_trigger_event, event_group_type, event_group_type_desc
FROM sys.events
WHERE object_id = OBJECT_ID('Person.iuPerson');
GO
USE AdventureWorks2022;
GO
SELECT object_id, type,is_first, is_last
FROM sys.trigger_events
WHERE object_id = OBJECT_ID('Person.iuPerson');
GO
参照
CREATE TRIGGER (Transact-SQL)
DROP TRIGGER (Transact-SQL)
ENABLE TRIGGER (Transact-SQL)
DISABLE TRIGGER (Transact-SQL)
EVENTDATA (Transact-SQL)
sp_rename (Transact-SQL)
ALTER TRIGGER (Transact-SQL)
sp_help (Transact-SQL)
sp_helptrigger (Transact-SQL)
sys.triggers (Transact-SQL)
sys.trigger_events (Transact-SQL)
sys.sql_modules (Transact-SQL)
sys.assembly_modules (Transact-SQL)
sys.server_triggers (Transact-SQL)
sys.server_trigger_events (Transact-SQL)
sys.server_sql_modules (Transact-SQL)
sys.server_assembly_modules (Transact-SQL)
OBJECTPROPERTY (Transact-SQL)
OBJECT_DEFINITION (Transact-SQL)