構成ファイル内の URL (レポート サーバー構成マネージャー)
Reporting Services では、RSReportServer.config ファイルにアプリケーション設定を格納します。 このファイルには、URL と URL 予約の両方の構成設定が含まれています。 これらの構成設定は、変更の目的とルールが大きく異なります。 構成ファイルの変更による配置のチューニングに慣れている場合、各 URL 設定の使用方法の理解にこのトピックが役立ちます。
RSReportServer.config ファイルの URL 設定
Reporting Services には、アプリケーションやレポートにアクセスするための URL、および Web フロントエンド コンポーネントをバックエンド レポート サーバーに接続するための URL が格納されます。
アプリケーションにアクセスするための URL
レポート サーバー Web サービスと Web ポータルへのアクセスに URL が使用されます。 URL を構成するには、Reporting Services 構成ツールを使用する必要があります。 このツールでは、HTTP.SYS に各アプリケーションの URL 予約が作成され、RSReportServer.config の URLReservations セクションに URL のエントリが追加されます。
URLReservations セクションの各要素の説明を表示するには、「RsReportServer.config 構成ファイル」を参照してください。
UrlString 要素の構文の詳細については、「URL 予約の構文 (レポート サーバー構成マネージャー)」を参照してください。
アプリケーションにアクセスするための URL を構成する方法については、「URL の構成 (レポート サーバー構成マネージャー)」を参照してください。
レポートにアクセスするための URL
Reporting Services には、レポート リンクまたは添付ファイルの送信に使用できるレポート サーバーの電子メール配信拡張機能が含まれています。 レポート リンクは、レポートが配信されるときに構築されます。 レポート サーバーの電子メール配信拡張機能では、構成ファイルの UrlRoot 設定を使用してリンクが作成されます。 UrlRoot は、自動レポート処理によって生成される表示レポートでリンクを解決する場合にも使用されます。
UrlRoot は、アプリケーションにアクセスするための URL を構成するときに RSReportServer.config ファイルで自動的に指定されます。 構成ファイルでこの値を変更する場合は、配信するレポートが格納されているレポート サーバー データベースに接続しているレポート サーバー Web サービスの有効な URL アドレスを指定する必要があります。 UrlRoot は、各レポート サーバー インスタンスにつき 1 つしか指定できません。RSReportServer.config ファイルに存在できる UrlRoot エントリは、レポート サーバー インスタンスごとに 1 つだけです。 複数の URL をレポート サーバー Web サービス用に予約している場合は、 UrlRootで使用可能な値のいずれかを選択する必要があります。
ほとんどの場合、 UrlRootを変更する必要はありません。 しかし、完全修飾 URL を使用してレポート サーバーにアクセスする場合、ホスト ヘッダーを使用する URL を完全修飾サイト名に設定していないときは、RSReportServer.config を手動で編集して、UrlRoot をレポートの表示に使用されるレポート サーバーの完全修飾 URL (たとえば、https://www.adventure-works.com/mywebapp/reportserver
) に設定する必要があります。
Web ポータルおよび Web パーツをレポート サーバー Web サービスに接続するための URL
Reporting Services の Web ポータルおよび SharePoint 2.0 Web パーツは、レポート サーバーに接続する Web フロントエンド コンポーネントです。 バックエンド レポート サーバーへの接続に使用される URL は次のとおりです。
ReportServerUrl (Web ポータルで使用)
ReportServerExternalUrl (Web パーツで使用)
Note
旧バージョンの Reporting Services には、 ReportServerVirtualDirectory 要素が含まれていました。 この値は SQL Server 2008 (10.0.x) 以降のバージョンでは使用されません。 既存のインストールをアップグレードした場合にこの設定を含む構成ファイルを使用しても、レポート サーバーはこの値を読み取りません。
次の表は、Reporting Services 構成ファイルで指定可能なすべての URL の概要を示しています。
設定 | 使用法 | 説明 |
---|---|---|
ReportServerUrl | 省略可能。 この要素は、手動で追加しない限り RSReportServer.config ファイルには含まれません。 この要素は、次のいずれかのシナリオを構成する場合にのみ設定します。 別のコンピューターまたは同じコンピューター上の別のインスタンスで実行されるレポート サーバー Web サービスへの Web フロントエンド アクセスが、Web ポータルで提供される。 レポート サーバーへの URL が複数存在し、Web ポータルで特定の URL を使用する場合。 Web ポータルのすべての接続に特定のレポート サーバーの URL を使用する。 たとえば、ネットワーク上のすべてのコンピューターに Web ポータルへのアクセスを許可しても、ローカル接続を使用してレポート サーバーに接続するように Web ポータルに求める場合があります。 この場合、ReportServerUrl を " https://localhost/reportserver " に設定します。 |
この値には、レポート サーバー Web サービスの URL を指定します。 この値は、起動時に Web ポータル アプリケーションから読み取られます。 この値が設定されている場合、Web ポータルは、URL で指定されたレポート サーバーに接続されます。 既定では、Web ポータルで、Web ポータルと同じレポート サーバー インスタンス内で実行されるレポート サーバー Web サービスへの Web フロントエンド アクセスが提供されます。 しかし、別のインスタンスの一部であるか、別のコンピューター上のインスタンス内で実行されるレポート サーバー Web サービスで Web ポータルを使用する場合は、外部のレポート サーバー Web サービスに接続するように Web ポータルに指示するためにこの URL を設定できます。 接続先のレポート サーバーにトランスポート層セキュリティ (TLS) (旧称 Secure Sockets Layer (SSL)) 証明書がインストールされている場合、ReportServerUrl の値には、その証明書に登録されているサーバーの名前を指定する必要があります。 "基になる接続が閉じられました: SSL/TLS セキュリティ チャネルに対する信頼関係を確立できませんでした" というエラーが表示される場合は、ReportServerUrl を、TLS/SSL 証明書が発行されたサーバーの完全修飾ドメイン名に設定してください。 たとえば、証明書が https://adventure-works.com.onlinesales に登録されている場合、レポート サーバーの URL は https://adventure-works.com.onlinesales/reportserver になります。 |
ReportServerExternalUrl | 省略可能。 この要素は、手動で追加しない限り RSReportServer.config ファイルには含まれません。 SharePoint 2.0 Web パーツを使用しており、ユーザーがレポートを取得して新しいブラウザー ウィンドウで開くことができるようにする場合にのみ、この要素を設定します。 <ReportServerUrl> 要素の下に <ReportServerExternalUrl> を追加し、別のブラウザー ウィンドウでアクセスされたときにレポート サーバー インスタンスに解決されるレポート サーバーの完全修飾名に設定します。 <ReportServerUrl> は削除しないでください。 構文例を次に示します。 <ReportServerExternalUrl>https://myserver/reportserver</ReportServerExternalUrl> |
この値は SharePoint 2.0 Web パーツで使用されます。 以前のリリースでは、この値を設定してインターネットに接続されたレポート サーバーにレポート ビルダーを配置することが推奨されていました。 この配置シナリオはテストされていません。 以前に、レポート ビルダーへのインターネット アクセスをサポートするためにこの設定を使用していた場合は、他の方法を検討してください。 |