DBCC OPENTRAN (Transact-SQL)
適用対象:SQL ServerAzure SQL DatabaseAzure SQL Managed Instance
アクティブなトランザクションを識別するのに役立ち、ログの切り捨てを防ぐ目的でも使用できます。 DBCC OPENTRAN
によって、指定したデータベースのトランザクション ログ内に存在する最も古いアクティブ トランザクション、および (存在する場合は) 最も古い分散型と非分散型のレプリケートされたトランザクションに関する情報が表示されます。 ログ内にアクティブ トランザクションが存在する場合、またはデータベースにレプリケーション情報が存在する場合にのみ、結果が表示されます。 ログ内にアクティブ トランザクションがない場合は、情報メッセージが表示されます。
Note
DBCC OPENTRAN
は SQL Server 以外のパブリッシャーではサポートされていません。
構文
DBCC OPENTRAN
[
( [ database_name | database_id | 0 ] )
{ [ WITH TABLERESULTS ]
[ , [ NO_INFOMSGS ] ]
}
]
Note
SQL Server 2014 以前の Transact-SQL 構文を確認するには、以前のバージョンのドキュメントを参照してください。
引数
database_name | database_id | 0
最も古いトランザクションに関する情報を表示するデータベースの名前または ID。 値を指定しないか 0 を指定した場合は、現在のデータベースが使用されます。 データベース名は、識別子のルールに従っている必要があります。
TABLERESULTS
テーブルに読み込める表形式で結果を返すように指定します。 比較用としてテーブルに挿入できる表形式の結果を得たいときは、このオプションを指定します。 このオプションを指定しない場合、結果は読みやすい形式で返されます。
NO_INFOMSGS
すべての情報メッセージを表示しないようにします。
解説
DBCC OPENTRAN
は、開かれたトランザクションがトランザクション ログ内に存在するかどうかを調べるときに使用します。 BACKUP LOG
ステートメントを使用した場合は、ログの使用されていない部分しか切り捨てることができないため、開かれたトランザクションが存在すると、ログを完全に切り捨てることができなくなります。 開かれたトランザクションを識別するには、sp_who
を使用してシステム プロセス ID を取得します。
結果セット
開かれたトランザクションがない場合、DBCC OPENTRAN
は次の結果セットを返します。
No active open transactions.
DBCC execution completed. If DBCC printed error messages, contact your system administrator.
アクセス許可
sysadmin 固定サーバー ロールまたは db_owner 固定データベース ロールのメンバーシップが必要です。
例
A. 最も古いアクティブなトランザクションを返す
次の例では、現在のデータベースのトランザクション情報を取得します。 結果は異なる場合があります。
CREATE TABLE T1(Col1 INT, Col2 CHAR(3));
GO
BEGIN TRAN
INSERT INTO T1 VALUES (101, 'abc');
GO
DBCC OPENTRAN;
ROLLBACK TRAN;
GO
DROP TABLE T1;
GO
結果セットは次のようになります。
Transaction information for database 'master'.
Oldest active transaction:
SPID (server process ID) : 52
UID (user ID) : -1
Name : user_transaction
LSN : (518:1576:1)
Start time : Jun 1 2004 3:30:07:197PM
SID : 0x010500000000000515000000a065cf7e784b9b5fe77c87709e611500
DBCC execution completed. If DBCC printed error messages, contact your system administrator.
Note
"UID (ユーザー ID)" 結果は無意味であり、SQL Server の将来のバージョンでは削除される予定です。
B. WITH TABLERESULTS オプションを指定する
次の例では、DBCC OPENTRAN
コマンドの結果を一時テーブルに読み込みます。
-- Create the temporary table to accept the results.
CREATE TABLE #OpenTranStatus (
ActiveTransaction VARCHAR(25),
Details sql_variant
);
-- Execute the command, putting the results in the table.
INSERT INTO #OpenTranStatus
EXEC ('DBCC OPENTRAN WITH TABLERESULTS, NO_INFOMSGS');
-- Display the results.
SELECT * FROM #OpenTranStatus;
GO