JSON_OBJECT (Transact-SQL)
適用対象: SQL Server 2022 (16.x) Azure SQL Database Azure SQL Managed Instance
0 個以上の式から JSON オブジェクト テキストを構築します。
構文
JSON_OBJECT ( [ <json_key_value> [,...n] ] [ json_null_clause ] )
<json_key_value> ::= json_key_name : value_expression
<json_null_clause> ::=
NULL ON NULL
| ABSENT ON NULL
引数
json_key_name
JSON キー名の値を定義する文字式です。
value_expression JSON キーの値を定義する式です。
json_null_clause
value_expression が NULL
の場合に、JSON_OBJECT 関数の動作を制御するために使用できます。 オプション NULL ON NULL
を使用すると、JSON キー値を生成するときに、SQL NULL
値が JSON NULL 値に変換されます。 値が ABSENT ON NULL
の場合、オプション NULL
を使用すると、キー全体が省略されます。 このオプションの既定の設定は NULL ON NULL
です。
戻り値
nvarchar(max) 型の有効な JSON オブジェクト文字列を返します。
JSON_OBJECT
関数の出力に表示される内容の詳細については、次の記事を参照してください。
FOR JSON が SQL Server データ型を JSON データ型に変換する方法 (SQL Server)
JSON_OBJECT
関数では、FOR JSON
に関するこの記事で説明されている規則を使用して、JSON オブジェクト出力内で SQL データ型を JSON 型に変換します。FOR JSON での特殊文字のエスケープと制御文字 (SQL Server)
JSON_OBJECT
関数を使用すると、FOR JSON
に関するこの記事で説明されている JSON 出力の特殊文字がエスケープされ、制御文字が表されます。
例
例 1
次の例では、空の JSON オブジェクトを返します。
SELECT JSON_OBJECT();
結果
{}
例 2
次の例では、2 つのキーを持つ JSON オブジェクトを返します。
SELECT JSON_OBJECT('name':'value', 'type':1)
結果
{"name":"value","type":1}
例 3
次の例では、いずれかのキーの値が NULL
であり、ABSENT ON NULL
オプションが指定されているため、1 つのキーを持つ JSON オブジェクトを返します。
SELECT JSON_OBJECT('name':'value', 'type':NULL ABSENT ON NULL)
結果
{"name":"value"}
例 4
次の例では、2 つのキーを持つ JSON オブジェクトを返します。 1 つのキーには JSON 文字列が含まれており、もう 1 つのキーには JSON 配列が含まれています。
SELECT JSON_OBJECT('name':'value', 'type':JSON_ARRAY(1, 2))
結果
{"name":"value","type":[1,2]}
例 5
次の例では、2 つのキーを持つ JSON オブジェクトを返します。 1 つのキーには JSON 文字列が含まれており、もう 1 つのキーには JSON オブジェクトが含まれています。
SELECT JSON_OBJECT('name':'value', 'type':JSON_OBJECT('type_id':1, 'name':'a'))
結果
{"name":"value","type":{"type_id":1,"name":"a"}}
例 6
次の例では、入力が変数または SQL 式として指定されている JSON オブジェクトを返します。
DECLARE @id_key nvarchar(10) = N'id',@id_value nvarchar(64) = NEWID();
SELECT JSON_OBJECT('user_name':USER_NAME(), @id_key:@id_value, 'sid':(SELECT @@SPID))
結果
{"user_name":"dbo","id":"E2CBD8B4-13C1-4D2F-BFF7-E6D722F095FD","sid":63}
例 7
次の例では、クエリの行ごとに、JSON オブジェクトを返します。
SELECT s.session_id, JSON_OBJECT('security_id':s.security_id, 'login':s.login_name, 'status':s.status) as info
FROM sys.dm_exec_sessions AS s
WHERE s.is_user_process = 1;
結果
session_id |
info |
---|---|
51 | {"security_id":"AQYAAAAAAAVQAAAAY/0dmFnai5oioQHh9eNArBIkYd4=","login":"NT SERVICE\\SQLTELEMETRY$SQL22" ,"status":"sleeping"} |
52 | {"security_id":"AQUAAAAAAAUVAAAAoGXPfnhLm1/nfIdwAMgbAA==","login":WORKGROUP\\sqluser","status":"running"} |