はじめに

完了

モノのインターネット (IoT) デバイスは通常、要求やデータの変更にすばやく対応する必要があるため、通常は、低遅延で高パフォーマンスのネットワーク接続が必要です。 さらに、企業内の多くの IoT アプリケーションには、厳密なデータ プライバシー要件があります。

IoT アプリケーションのパフォーマンスとセキュリティのニーズを満たすために、Azure Private 5G Core は、Azure エッジ プラットフォーム上にプライベート 5G コア ネットワークのシンプルかつスケーラブルで安全なデプロイを提供します。 Azure Private 5G Core を使うと、ローカル環境でのデータ処理でハイ パフォーマンスを実現し、Azure portal を介してプライベート 5G ネットワークをグローバル サイト全体にデプロイして一元的に管理できます。 また、プラットフォーム メトリックを使用してリモートで、またはパケット コア ダッシュボードを使用してローカルで、プライベート モバイル ネットワーク内のサイトを監視することもできます。

Wi-Fi とは異なり、Azure Private 5G Core によって提供される 5G サービスは、ノイズの多い無線周波数 (RF) 環境や長距離によって発生する通信の問題を解決します。 Azure Private 5G Core によってローカル データ転送とグローバル監視を改善できるユース ケースを考えてみましょう。

物流会社で働いているとします。この会社では、倉庫内のさまざまな梱包ゾーンにカメラのセットが設置されています。 カメラは、梱包の各段階で、パッケージのラベルをスキャンします。 各段階でパッケージをスキャンすることで、会社はすべての商品が正しく梱包されていることを確認できます。 また、収集されたデータを使用して、梱包のパフォーマンスを評価することもできます。

物流会社は、入荷および出荷商品を途切れることなく処理する必要があるため、このシステムでは、各カメラからのデータを迅速に転送して処理する必要があります。 また、会社の倉庫が地理的にさまざまな場所にある場合、システムを各サイトでローカルに監視し、かつ本社で一元的に管理することが必要な場合があります。

この場合、会社は、Azure Private 5G Core を使用して、複数のサイトで構成されるプライベート モバイル ネットワークをデプロイできます。 Azure Private 5G Core により、5G 帯域幅とローカル データ処理を使用した高速のデータ転送と処理が保証されます。 また、これを使用することにより、会社はパケット コア ダッシュボードを使用してローカルで、またはプラットフォーム メトリックを使用してリモートで倉庫を管理することもできます。 カメラからのデータを処理するために、Azure Private 5G Core と共に Computer Vision アプリケーションをデプロイできます。

次の図は、倉庫で使用できる構成の例を示しています。

倉庫 IoT システムの図。

このモジュールでは、Azure Private 5G Core と、プライベート モバイル ネットワーク ソリューションでのその役割について説明します。 また、この製品の主な利点と機能についても説明します。 ソリューションと使用シナリオを紹介するビデオを利用して、Azure Private 5G Core とそのアプリケーションについて理解を深めることができます。

このモジュールを終了すると、企業でのプライベート モバイル ネットワークのデプロイと管理に対し、Azure Private 5G Core がいかに効果的なソリューションであるかがわかります。