Azure Service Fabric のしくみ

完了

Azure Service Fabric の基本を理解したので、そのしくみを見てみましょう。 クラスターの作成、ワークロードの開発とデプロイ、他の Azure サービスとの統合の背後にあるアイデアについて説明します。

Service Fabric クラスターの作成

前のユニットで説明したように、Azure Service Fabric には、"標準" と "マネージド" の 2 つのクラスター モデルがあります。 2 つのモデルの違いは主に管理方法にありますが、作成プロセスも若干異なります。

Service Fabric クラスターを作成する場合、2 つのオプションがあります。 Azure portal または Azure Resource Manager テンプレートのいずれかを使用します。 作成時に、次のような基本情報を構成します。

  • Service Fabric クラスター名
  • クラスターの管理者アカウントのユーザー名とパスワード
  • 仮想マシンの初期数

仮想マシンの初期数は、標準モデルとマネージド モデルで異なる方法で処理されます。 標準クラスター モデルでは、これは "初期仮想マシン スケール セット容量" と呼ばれます。 運用シナリオでは、初期仮想マシン スケール セット容量は 5 以上です。 テスト目的では、5 未満でもかまいません。 マネージド クラスター モデルでは、"クラスター SKU" を通して仮想マシンの初期数を決定します。 Basic と Standard という 2 つのオプションがあります。 Basic が提供する初期仮想マシンは 3 台で、Standard では 5 台です。 標準クラスター モデルと同様に、Standard は運用シナリオ用として推奨され、Basic はテスト目的だけに使用することが推奨されます。

指定しない限り、Azure サービス作成ワークフローでは、スケーリング、認証、ネットワークおよび監視の既定の構成を使用して、Service Fabric クラスターを作成します。 通常、Service Fabric クラスターの作成には 10 分から 15 分かかります。 完了すると、クラスターのアクセスと管理は、Azure portal、Azure CLI、または Service Fabric Explorer を介して実行できます。

Note

マネージド クラスターの抽象化された性質のため、標準クラスター モデルで変更できる一部のプロパティは、マネージド クラスター モデルのユーザーに公開されません。

ワークロードの開発と Service Fabric へのデプロイ方法

Service Fabric は、幅広い一般的な開発ツールと環境をサポートしています。

開発ツール

Service Fabric ツールは、Visual Studio の Azure 開発ワークロードに含まれています。

Microsoft Azure Service Fabric SDK では、Windows と Linux の両方の開発環境がサポートされています。

Service Fabric は、ゲスト実行可能ファイル、コンテナー、Reliable Services and Actors など、さまざまな生産性の高いプログラミング モデルを提供します。

.NET Core 2.0、C#、Java を含むさまざまな言語で開発を行えます。

デプロイ ツール

PowerShell、Azure Resource Manager と ARM テンプレート、Azure CLI、Azure portal、Docker Compose を使用して、クラスターにワークロードをデプロイできます。

Azure サービスの統合

Service Fabric では、多くの Azure サービス オファリングとの統合が可能です。

たとえば、Azure Pipelines を使用してノードへの継続的インテグレーションおよびデプロイを設定できます。 Azure Monitor を使用して、クラスターとコンテナー インフラストラクチャのイベントを監視することもできます。