ビルド出力ディレクトリを変更する

この手順は、.NET Core または .NET 5 以降を対象とする Visual Studio 2022 の C# プロジェクトに適用されます。

1. プロジェクトまたはソリューションをクリーンアップして、既存の出力ファイルを削除します (ソリューションのビルド>クリーン)。

2. ソリューション エクスプローラーでプロジェクト ノードを右クリックして、[プロパティ] を選択します。

3. [ビルド] セクションを展開し、[出力] サブセクションまで下方向にスクロールします。

4. C# の基本出力パスを見つけ、出力の生成先とするパスを入力するか (ルート プロジェクト ディレクトリの絶対パスまたは相対パス)、代わりに [参照] を選択してそのフォルダーを参照します。 なお、実際の出力パスは、基本出力パスに構成名が追加され生成されます。

   

   Note

   一部のプロジェクト (.NET と ASP.NET Core) では、既定でフレームワーク バージョンまたはランタイム識別子が最終出力パスに含まれます。 これを変更するには、ソリューション エクスプローラーでプロジェクト ノードを右クリックし、[プロジェクト ファイルの編集] を選択して、以下を追加します。

   <PropertyGroup>
     <AppendTargetFrameworkToOutputPath>false</AppendTargetFrameworkToOutputPath>
     <AppendRuntimeIdentifierToOutputPath>false</AppendRuntimeIdentifierToOutputPath>
   </PropertyGroup>
   

共通出力ディレクトリへのビルド

既定では、Visual Studio は、ソリューションの各プロジェクトを、そのソリューション内の独自のフォルダーにビルドします。 プロジェクトのビルド出力パスを変更して、すべての出力を強制的に同じフォルダーに配置することができます。

1. ソリューションをクリーンアップして既存の出力ファイルを削除します (ソリューションのビルド>クリーン)。

2. ソリューションのいずれかのプロジェクトをクリックします。

3. [プロジェクト] メニューの [プロパティ] をクリックします。

4. 各プロジェクトで、その種類に応じて [コンパイル] または [ビルド] を選択し、[出力パス] または [基本出力パス] をソリューション内のすべてのプロジェクトで使用するフォルダーに設定します。

5. プロジェクトのプロジェクト ファイルを開き、1 つ目のプロパティ グループに以下のプロパティ宣言を追加します。

   <PropertyGroup>
     <!-- existing property declarations are here -->
     <UseCommonOutputDirectory>true</UseCommonOutputDirectory>
   </PropertyGroup>
   

   UseCommonOutputDirectory を true に設定することで、複数のプロジェクト出力を同じフォルダーに配置していることを Visual Studio とその基となるビルド エンジン (MSBuild) に伝え、プロジェクトが他のプロジェクトに依存している場合に通常発生するコピー手順を MSBuild で省略するようにします。

6. ソリューションのすべてのプロジェクトに対して、手順 2 から 5 を繰り返します。 共通の出力ディレクトリを使ってはならない例外的なプロジェクトがある場合は、一部のプロジェクトをスキップすることができます。

この手順は、.NET Framework プロジェクトと Visual Basic プロジェクトに適用されます。

1. プロジェクトまたはソリューションをクリーンアップして、既存の出力ファイルを削除します (ソリューションのビルド>クリーン)。

2. ソリューション エクスプローラーでプロジェクト ノードを右クリックして、[プロパティ] を選択します。

3. プロジェクトの種類に基づいてタブを選択します。

   • C# の場合、[ビルド] タブを選択します。
   • Visual Basic の場合、[コンパイル] タブを選択します。

4. 上部にある構成のドロップダウンで、出力ファイルの場所を変更する構成を選択します (デバッグ、リリース、またはすべての構成)。

5. ページで出力パス エントリを見つけます。これはプロジェクトの種類によって異なります。

   • C# プロジェクトと JavaScript プロジェクトの出力パス
   • Visual Basic プロジェクトのビルド出力パス

   出力の生成先とするパスを入力するか (ルート プロジェクト ディレクトリの絶対パスまたは相対パス)、[参照] を選択し、そのフォルダーを代わりに参照します。

   

共通出力ディレクトリへのビルド

既定では、Visual Studio は、ソリューションの各プロジェクトを、そのソリューション内の独自のフォルダーにビルドします。 プロジェクトのビルド出力パスを変更して、すべての出力を強制的に同じフォルダーに配置することができます。

1. ソリューションをクリーンアップして既存の出力ファイルを削除します (ソリューションのビルド>クリーン)。

2. ソリューションのいずれかのプロジェクトをクリックします。

3. [プロジェクト] メニューの [プロパティ] をクリックします。

4. 各プロジェクトで、その種類に応じて [コンパイル] または [ビルド] を選択し、[出力パス] または [基本出力パス] をソリューション内のすべてのプロジェクトで使用するフォルダーに設定します。

5. プロジェクトのプロジェクト ファイルを開き、1 つ目のプロパティ グループに以下のプロパティ宣言を追加します。

   <PropertyGroup>
     <!-- existing property declarations are here -->
     <UseCommonOutputDirectory>true</UseCommonOutputDirectory>
   </PropertyGroup>
   

   UseCommonOutputDirectory を true に設定することで、複数のプロジェクト出力を同じフォルダーに配置していることを Visual Studio とその基となるビルド エンジン (MSBuild) に伝え、プロジェクトが他のプロジェクトに依存している場合に通常発生するコピー手順を MSBuild で省略するようにします。

6. ソリューションのすべてのプロジェクトに対して、手順 2 から 5 を繰り返します。 共通の出力ディレクトリを使ってはならない例外的なプロジェクトがある場合は、一部のプロジェクトをスキップすることができます。

1 つの C++ プロジェクトのビルド出力ディレクトリを変更するには:

1. プロジェクトをクリーンアップして、既存の出力ファイルを削除します (ソリューションのビルド>クリーン)。

2. ソリューション エクスプローラーでプロジェクト ノードを右クリックして、[プロパティ] を選択します。

3. 全般タブを選択します。

4. 上部にある構成のドロップダウンで、出力ファイルの場所を変更する構成を選択します (デバッグ、リリース、またはすべての構成)。

   [すべての構成] または [すべてのプラットフォーム] を表示している場合は、一部のプロパティについて <different options> が表示されることがあります。 プロパティ値は、構成とプラットフォームの組み合わせごとに、異なるものにすることが可能です。 これらは個別に設定できます。既定の設定ではすべての組み合わせに同じ式が使用されますが、マクロ $(Configuration) とマクロ $(Platform) を使用して、組み合わせごとに一意の出力パスが生成されます。

5. [出力ディレクトリ] で出力パスを確認します。 ドロップダウンには、式を編集したり、パスを参照したり、(該当する場合) <親またはプロジェクトの既定値から継承>したりするためのオプションが表示されます 。

   出力の生成先とするパスを入力するか (ルート プロジェクト ディレクトリの絶対パスまたは相対パス)、[参照] を選択し、そのフォルダーを代わりに参照します。

   

   マクロ値に依存する式の場合は、[マクロ >>] をクリックして使用可能なマクロとその値を表示します。 ダイアログには、プロパティの最終的な展開値と現在のマクロ値も表示されます。

   すべての環境変数はプロパティとして MSBuild で公開されるため、環境変数を参照する必要がある場合は、環境変数 VAR の構文 $(VAR) を使用して参照できます。 マクロと環境変数を使用してパスを構築する場合は、バックスラッシュが必要かどうかを慎重に考慮してください。

この手順では、プロジェクト ファイル (.vcxproj) のプロパティ OutDir を設定します。 このプロパティを設定した後にプロジェクト ファイルを表示すると、次のようなコードが追加されていることがわかります。

  <PropertyGroup Condition="'$(Configuration)|$(Platform)'=='Debug|x64'">
    <OutDir>C:\MyOutputFolder</OutDir>
  </PropertyGroup>

詳細については、「[全般] プロパティ ページ」を参照してください。また、プロパティ値が構成およびプラットフォームとどのような依存関係があるかを C++ プロパティ ページを使用して理解できるようになるには、「プロジェクト プロパティの操作」を参照してください。

この手順は、.NET Core または .NET 5 以降を対象とする Visual Studio 2022 の C# プロジェクトに適用されます。

1. プロジェクトをクリーンアップして、既存の出力ファイルがあれば削除します。

2. プロジェクト ファイルを開きます。

3. 最初のプロパティ グループに次のプロパティ宣言を追加します。

   <PropertyGroup>
     <!-- existing property declarations are here -->
     <IntermediateOutputPath>path</IntermediateOutputPath>
   </PropertyGroup>
   

   パスはプロジェクト ファイルからの相対パスですが、絶対パスを使うこともできます。 パスにプロジェクト名を含める場合は、MSBuild プロパティ $(MSBuildProjectName)、$(MSBuildProjectDirectory) を使って参照できます。 使用できるその他のプロパティについては、「MSBuild の予約済みおよび既知のプロパティ」を参照してください。

4. Visual Studio でビルドすると、プロジェクト フォルダー以下に obj フォルダーが作成されますが、空です。 これはビルド処理の一環で削除することができます。 そのためには、次のコマンドを実行するビルド後イベントを追加する方法があります。

   rd "$(ProjectDir)obj" /s /q
   

   「カスタム ビルド イベントを指定する」を参照してください。

この手順は、.NET Framework プロジェクトと Visual Basic プロジェクトに適用されます。

1. プロジェクトをクリーンアップして、既存の出力ファイルがあれば削除します。

2. プロジェクト ファイルを開きます。

3. 最初のプロパティ グループに次のプロパティ宣言を追加します。

   <PropertyGroup>
     <!-- existing property declarations are here -->
     <IntermediateOutputPath>path</IntermediateOutputPath>
   </PropertyGroup>
   

   パスはプロジェクト ファイルからの相対パスですが、絶対パスを使うこともできます。 パスにプロジェクト名を含める場合は、MSBuild プロパティ $(MSBuildProjectName)、$(MSBuildProjectDirectory) を使って参照できます。 使用できるその他のプロパティについては、「MSBuild の予約済みおよび既知のプロパティ」を参照してください。

4. Visual Studio でビルドすると、プロジェクト フォルダー以下に obj フォルダーが作成されますが、空です。 これはビルド処理の一環で削除することができます。 そのためには、次のコマンドを実行するビルド後イベントを追加する方法があります。

   rd "$(ProjectDir)obj" /s /q
   

   「カスタム ビルド イベントを指定する」を参照してください。

中間ディレクトリ プロパティを使用して、.obj ファイルなどの中間出力のディレクトリを設定します。

プロジェクト ファイルでは、プロパティは IntDir です。 プロジェクト ファイルの中間出力と最終出力のパスを設定するには、次のようなプロパティ グループを追加します。

  <PropertyGroup>
    <OutDir>$(SolutionDir)out\$(Platform)\$(Configuration)\</OutDir>
    <IntDir>$(SolutionDir)int\$(MSBuildProjectName)\$(Platform)\$(Configuration)\</IntDir>
  </PropertyGroup>

プロジェクトの数が多く、それらすべてに対して出力フォルダーを変更する場合は、この記事で前述した方法を使用してそれぞれを変更するのは面倒でエラーが発生しやすくなります。 このような場合は、ソリューション フォルダーにファイル Directory.Build.props を作成して、ソリューション内のすべてのプロジェクトに適用する適切な MSBuild プロパティを 1 か所で設定できます。 この特定の名前のファイルを、対象とするすべてのプロジェクトの親フォルダーに配置することで、カスタマイズを 1 か所で簡単にメンテナンスし、値を簡単に変更できます。 「フォルダー別にビルドをカスタマイズする」を参照してください。

プロジェクトの数が多く、それらすべてに対して出力フォルダーを変更する場合は、この記事で前述した方法を使用してそれぞれを変更するのは面倒でエラーが発生しやすくなります。 このような場合は、ソリューション フォルダーにファイル Directory.Build.props を作成して、ソリューション内のすべてのプロジェクトに適用する適切な MSBuild プロパティを 1 か所で設定できます。 この特定の名前のファイルを、対象とするすべてのプロジェクトの親フォルダーに配置することで、カスタマイズを 1 か所で簡単にメンテナンスし、値を簡単に変更できます。 「フォルダー別にビルドをカスタマイズする」を参照してください。

プロジェクトの数が多く、それらすべてに対して出力フォルダーを変更する場合は、この記事で前述した方法を使用してそれぞれを変更するのは面倒でエラーが発生しやすくなります。 このような場合は、ソリューション フォルダーにファイル Directory.Build.props を作成して、ソリューション内のすべてのプロジェクトに適用する適切な MSBuild プロパティを 1 か所で設定できます。 この特定の名前のファイルを、対象とするすべてのプロジェクトの親フォルダーに配置することで、カスタマイズを 1 か所で簡単にメンテナンスし、値を簡単に変更できます。 「C++ ビルドのカスタマイズ」を参照してください。

Directory.build.props で中間出力パスと最終出力パスの両方を設定するには、$(SolutionDir) でコマンド ライン プロジェクト ビルドをサポートするのではなく、$(SolutionDir) を定義しない $(MSBuildThisFileDirectory) を使用することをお勧めします。 次のコードでは、Visual Studio ビルドと個々のプロジェクトのコマンド ライン ビルドの両方で動作するように設定しています。

<Project>
<PropertyGroup>
    <SolutionDir Condition="'$(SolutionDir)' == ''">$(MSBuildThisFileDirectory)</SolutionDir>
    <OutDir>$(SolutionDir)out\$(Platform)\$(Configuration)\</OutDir>
    <IntDir>$(SolutionDir)int\$(MSBuildProjectName)\$(Platform)\$(Configuration)\</IntDir>
  </PropertyGroup>
</Project>