ネットワーク接続

アダプティブ コネクト スタンバイ

Windows 10 バージョン 2004 以降、アダプティブ コネクト スタンバイ (ACS) は モダン スタンバイ システムでの既定の接続です。 ACS を使用すると、Windows では、バッテリー駆動中はモダン スタンバイ システムでスリープ状態の接続を制御します。 スリープ中、Windows ではインターネット接続が必要なアプリには接続を提供し、それ以外の場合はネットワーク アクティビティを抑止します。 システムがスリープから再開すると、ネットワークはすぐに使用準備が整います。 インターネット接続とは、システムが接続できるイーサネット、Wi-Fi、およびモバイル ブロードバンド (MBB) の任意の組み合わせのことです。

モダン スタンバイでネットワーク接続を必要とするユーザー シナリオは、リモート デスクトップでのウェイクと、UWP アプリからの通知の受信です。 これらのシナリオで接続を維持するために、システムは、リモート デスクトップをユーザーが有効にしている場合、または、バックグラウンドでのネットワーク常時稼働を要求するバックグラウンド タスクがある UWP アプリをユーザーが有効にしている場合、スリープ中のネットワーク アクティビティを許可します。 それ以外の場合、システムはスリープ中はネットワーク アクティビティを休止し、再開されるとすぐに接続を提供します。 このようなネットワーク接続の最適化により、エンド ユーザーのエクスペリエンスを維持する一方で、不要なときはネットワーク アクティビティを減らしてバッテリー寿命を節約します。

リモート デスクトップは、[設定] > [システム] > [リモート デスクトップ] > [リモート デスクトップを有効にする] から有効にできます。

UWPアプリは、 [設定]>[システム]>[バッテリ]>[アプリ別のバッテリ使用状況]> を使用して常にバックグラウンドで実行できるようにすることができます。アプリごとのシステムバッテリの使用量このアプリをバックグラウンドで実行できるタイミングを選択し、ドロップダウンで [常に] を選択します。 既定では、アプリは [Windowsに決定させる] に設定されています。これにより、アプリは接続されたままになりません。

ACS により、必要な接続の種類がスリープ セッションの開始時に決定され、これはセッションが終了するまで維持されます。 たとえば、スリープ中はネットワーク アクセスが必要なアプリをユーザーが有効にした場合、OS では、その接続が必要であるとスリープ セッションの開始時に判断し、スリープ中は接続を維持します。

モダン スタンバイ中にアプリがスリープ状態で接続されているかどうかは、システム電源レポート (powercfg /spr) を使用して判別できます。 この情報は、セッションの詳細の [スタンバイ状態のネットワーク] フィールドで確認できます。

接続とシステム ストレージ

Windows 10 バージョン 2004 以降では、ストレージの種類 (SSD、HDD、またはハイブリッド) にかかわらず ACS が既定の接続です。

Windows Update と Wake on Voice

モダン スタンバイ中、Windows Update および Wake on Voice シナリオの動作に変更はありません。 Windows Update と Wake on Voice は、システムをスリープから復帰させたときにネットワークにアクセスし、それぞれ更新を実行したり、音声コマンドに応答したりできます。

モバイル ホットスポット

次の表は、モダン スタンバイ システムでのモバイルホットスポットの動作を従来のスリープ (S3) システムと比較した概要です。

モダン スタンバイ

従来のスリープ (S3)