プリンター INF ファイル データ セクション

重要

Windows でプリンターとの通信手段として推奨されるのは、最新の印刷プラットフォームです。 プリンターデバイス開発におけるWindows 10および11での印刷体験をカスタマイズするために、MicrosoftのIPPインボックスクラスドライバーとPrint Support Apps (PSA)の使用を推奨します。

詳細については、最新の印刷プラットフォームに関する記事および「印刷サポート アプリの設計ガイド」を参照してください。

既定の Windows 2000 以降のプリンター クラス インストーラー (Ntprint.dll) では、プリンター INF ファイルにデータ セクションを含めることができます。 データ セクションは、次の形式で指定します。

DataSection= SectionName

ここで、SectionName は INF ファイルのセクション名です。

データ セクションは、複数のプリンターに共通するプリンター INF ファイル エントリのセットを指定するために使用されます。 名前付きセクションの下にあるリスト内の共通エントリをグループ化し、エントリを使用する各プリンターの DataSection ステートメントでそのセクションを参照することで、エントリ リストを INF ファイルに 1 回だけ含めれば済みます。

Microsoft のプリンター INF ファイル Ntprint.inf では、次のデータ セクションが定義されています。

  • [PSCRIPT_DATA]

    Microsoft PostScript プリンター ドライバーの DriverFileConfigFileHelpFile の各エントリに値を割り当てます。

  • [UNIDRV_DATA]

    Microsoft ユニバーサル プリンター ドライバーの DriverFileConfigFileHelpFile の各エントリに値を割り当てます。

  • [UNIDRV_BIDI_DATA]

    双方向プリンターの Microsoft ユニバーサル プリンター ドライバーの DriverFileConfigFileHelpFileLanguageMonitor の各エントリに値を割り当てます。

これらのデータ セクションは、ベンダーが提供する INF ファイル内から参照する必要があります。 例については、「Unidrv ミニドライバーをインストールする」および「Pscript ミニドライバーをインストールする」を参照してください。

Ntprint.inf を参照する Needs エントリまたは Include エントリがある IHV プリンター INF ファイルには、Ntprint.inf に存在する INF セクション名と同じデータ セクション名を含めてはなりません。 ベンダーから提供されるプリンター INF ファイル内でデータ セクションに名前を付ける前に、%windir%/inf/Ntprint.inf を検索して、対象のセクション名が Ntprint.inf 内の (任意の種類の) セクション名としてまだ存在していないことを確認します。

"Previous Names" セクション

Windows 2000 以降のプリンター クラス インストーラーは、"Previous Names" という特殊なデータ セクションを認識します。 それぞれの INF ファイルでは、これらのセクションのいずれか 1 つが許可されます。 セクションのエントリは、Windows 2000 以降と Windows 95/98/Me とでプリンター名と異なるドライバーを識別します。 このような名前の違いを指定することで、Windows 2000 以降のサーバーに接続する Windows 95/98/Me クライアントでポイント アンド プリントをサポートできます。

このセクションの各エントリの形式は次のとおりです。

"Windows 2000 以降でのプリンター名" = "Windows 95/98/Me でのプリンター名"

サンプルのエントリを次に示します。

[Previous Names]
"HP Color LaserJet" = "HP Color LaserJet (MS)"
"HP DeskJet 1200C" = "HP DeskJet 1200C (MS)"
"HP DeskJet 310" = "HP DeskJet 310 Printer"