Windows HLK の前提条件
警告
この Windows Hardware Lab Kit (HLK) は、テスト目的専用のマシンにのみインストールしてください。 専用のテスト環境ではないマシンに HLK コンポーネントをインストールしないでください。
Windows HLK は、HLK テスト サーバー、および 1 つ以上のテスト システムの 2 つのコンポーネントで構成されています。
HLK テスト サーバー。 通常 "コントローラー" と呼ばるこのテスト サーバーには、Windows HLK Controller と Windows HLK Studio という 2 つの部分があります。 Controller ソフトウェアは、テスト システム上で実行されるテストを管理するエンジンです。 Studio ソフトウェアは、テスト サーバーに接続された任意のテスト システムに対して行うテストを選び、そのスケジュール設定を行う管理ツールです。 Controller と Studio は、Windows HLK のインストール ソースからインストールされます。 インストール後、テスト サーバーには、リモートの Windows HLK Studio と Windows HLK Client をインストールするための個別のインストーラーが追加されます。
クライアント コンピューターの集合体は、1 つのコントローラーで管理します。 コントローラーが管理、アクセスできるのは、その管理対象のクライアント コンピューターのみです。
テスト システム。 クライアント コンピューターとも呼ばれる各テスト システムは、ハードウェア、オペレーティング システム、サービス パック、ドライバーなど、さまざまなテスト シナリオに適した異なる構成を持つことができます。 各テスト システムは、1 つのテスト サーバーにのみ関連付けることができます。 各テスト システムを構成するには、テスト サーバー上の共有ネットワークの場所から直接 Windows HLK クライアント ソフトウェア インストーラーを実行します。
テストを開始する前に、テスト環境が必要な要件を満たしていることを確認してください。
- コントローラーをセットアップする前に、.NET Framework 4.5 をインストールしてください。 .NET Framework 4.5 がインストールされていない場合、コントローラーのセットアップに失敗します。
- HLK をインストールする前に、32 ビット SQL Server をアンインストールする必要があります。 32 ビットの SQL Server のインストールはサポートされていません。
- SQL Server 2014、2015、2016、2017 のいずれかがある場合は、HLK をインストールする前にこれらをアンインストールする必要があります。
- テスト システムの場合、テスト コンピューターでセキュア ブートが有効になっていると、HLK クライアントのインストールが失敗することがあります。 また、セキュア ブートを無効にしないと正しく実行できない HLK テストもいくつかあります。 テストの完全な一覧については、セキュア ブートを使用したシステム テストに関するページを参照してください。
展開シナリオ
Windows HLK には、次の 2 つの展開シナリオがあります。
ドメイン参加済みの環境。 ドメイン参加済みの環境では、ドメイン コントローラーが存在し、Windows HLK の機能用に指定されたすべてのコンピューターは同じドメイン コントローラーに参加します。 ドメイン参加済みの環境で Windows HLK を展開する場合は、最低でも 3 台のコンピューターが必要です: Windows ドメイン コントローラー、Windows HLK テスト サーバー、少なくとも 1 台の HLK テスト システムです。 ドメイン コントローラー上で Microsoft Active Directory が構成され、実行中であることを確認します。 ドメイン コントローラーと HLK テスト サーバーを同じボックスに配置することはできません。
ワークグループ環境。 ワークグループ環境にはドメイン コントローラーはありません。 ワークグループに Windows HLK を展開する場合は、最低 2 台のコンピューターが必要です: 同じワークグループに参加しているテスト サーバーとテスト システムです。 既定の管理者アカウントは使用しないでください。 この構成では、ゲスト アカウントを有効にする必要があります。
また、Windows HLK を最適な形で使うために、ラボ リソースをどのように整理したいかをご検討ください。 テスト サーバーの数と、それらに接続するテスト システムの数を決める必要があります。 これらの決定は、テストするデバイスやシステムの種類によって部分的に影響を受けます。
システムをテストし、ドライバーをフィルター処理するには、少なくとも 1 台のテスト サーバーと 1 つのテスト システムが必要です。
外部デバイスをテストするには、少なくとも 1 台のテスト サーバー、1 つのテスト システム、およびテストする外部デバイスが必要です。
コントローラーの数を少なくし、それぞれに複数のクライアントを接続することで、コントローラーとクライアントの管理のオーバーヘッドを減らすことができます。 1 つのコントローラーには、最大 150 のクライアントを接続できます。 または、より多くのコントローラーを割り当て、それに接続するクライアントの数を減らすこともできます。 これにより、通信するクライアントが少なくなるため、コントローラーの応答性が向上します。 詳細については、HLK コントローラーとクライアントの整理に関するページを参照してください。
次の図は、テスト環境の例を示しています。
システム要件
テスト サーバー
コンポーネント | 最小値 | 最適な条件 |
---|---|---|
プロセッサ |
2.0 GHz の速度を持つシングルコア Intel または AMD ベースの x64 プラットフォーム |
x64 モードで 2.0 GHz またはそれ以上の速度で実行するマルチコアまたは複数の x64 ベース プロセッサ |
システム メモリ |
2 GB メイン メモリ |
4 GB メイン メモリ |
ハード ディスクの容量 |
生成される可能性のあるログの量に対応するために最小 300 GB。 |
RAID 構成 |
ネットワーク接続 |
100 メガビット/秒 (Mbps) |
1 ギガビット/秒 (Gbps) |
オペレーティング システム |
2021 年より前に発売された HLK のバージョンの Windows Server 2012、Windows Server 2012 R2、Windows Server 2016 の英語バージョンおよび英語のローカル バージョン。 Windows 11 の場合、HLK Controller でサポートされている Windows Server バージョンは、HLK Windows Server 2016 および Windows Server 2019 のみです。 |
Note
2021 年より前の HLK のリリースでは、Windows Server 2019 は、1809 HLK Controller のホスト OS としてはサポートされていません。 ただし、クライアント OS としてはサポートされています。
Note
- Windows 10S をお使いの方は、Windows 10 Pro でテストしてください。
- コントローラーは、Windows Server 2003、Windows Server 2008、Windows Vista、Windows XP、Windows 2000 ではサポートされていません。
- コントローラーは、ドメイン コントローラーとして既に設定されているインストールではサポートされません。
- テスト システムはテスト専用であるため、過去に機密情報を保存するために使用したものは使用せず、また機密情報を保存しないようにしてください。 HLK クライアントをインストールしてテストを実行する前に、各テスト システムのハード ディスクをフォーマットし、コンピューターで実行するオペレーティング システムをインストールまたは再インストールして、システムをクリーンな状態にする必要があります。
- コントローラーは、Server Core のインストールではサポートされていません。
- コントローラーは、Standard および Datacenter エディションのみをサポートしています。
テスト システム
コンポーネント | 最小値 |
---|---|
プロセッサ |
インストールするオペレーティング システム向けに推奨されるプロセッサ。 |
システム メモリ |
インストールするオペレーティング システム向けに推奨されるプロセッサを参照してください。 |
ハード ディスクの容量 |
生成できるテスト ファイルとログに対応するため、最低 300 GB。 クライアントは一意である必要があります。ドライブを交換することはできません。 |
ネットワーク接続 |
100 Mbps |
オペレーティング システム |
テスト対象となる Windows オペレーティング システムの英語バージョンおよび英語のローカル バージョンをインストールします。 テスト システムは、仮想 PC またはサードパーティのハイパーバイザー環境ではサポートされていません。 Windows "N" エディションに対してテストを行う場合、Media Feature Pack も手動でインストールする必要があります。 Windows 10S をお使いの方は、Windows 10 Pro でテストしてください。 Windows Server に対してテストを行う場合は、セットアップ時に DataCenter エディションと、"Full Server" または "Server with a GUI" をインストールします。 |
その他の要件 |
HLK クライアントのインストール エラーの原因になる可能性があるため、セキュア ブートを無効にしてください。 また、セキュア ブートを無効にしないと正しく実行できないテストがいくつかあります。 詳細については、[セキュア ブートを使用したシステム テスト\](../testref/system-testing-with-secure-boot.md) に関するドキュメントを参照してください。 多くのテストでは、テストの実行を完了するために、テスト システムを (多くの場合、複数回) 再起動する必要があります。 そのため、次の方法をお勧めします。
ワークグループ環境では、ゲスト アカウントを有効にする必要があります。
テストには次の条件が必要な場合があります。
|
オプションのリモートまたはスタンドアロンの Windows HLK Studio
コンポーネント | 最小値 |
---|---|
プロセッサ |
インストールするオペレーティング システム向けに推奨されるプロセッサ。 |
システム メモリ |
インストールするオペレーティング システム向けに推奨されるプロセッサを参照してください。 |
ハード ディスクの容量 |
生成される可能性のあるログの量に対応するために最小 300 GB。 クライアントは一意である必要があります ; ドライブを交換することはできません。 |
ネットワーク接続 |
100 Mbps |
オペレーティング システム |
|