仮想ネットワークの使用状況測定の送信
クラウド ネットワークの収益化の基本的な側面として、ネットワーク帯域幅使用率で請求できることが挙げられます。 送信データは、特定の請求サイクルで、インターネット経由でデータ センターから送信されるデータの総量に基づいて請求されます。
Windows Server 2019 での SDN ネットワーク トラフィックのエグレス測定により、送信データ転送の使用状況メーターを提供できるようになります。 各仮想ネットワークを離れても、まだデータ センター内に残っているネットワーク トラフィックは、請求計算から除外できるように個別に追跡できます。 いずれの未請求アドレス範囲にも含まれていない宛先 IP アドレスにバインドされたパケットは、請求送信データ転送として追跡されます。
仮想ネットワークの未請求アドレス範囲 (IP 範囲の許可リスト)
未請求アドレス範囲は、既存の仮想ネットワークの UnbilledAddressRanges プロパティの下で見つけることができます。 既定では、追加されているアドレス範囲はありません。
import-module NetworkController
$uri = "https://sdn.contoso.com"
(Get-NetworkControllerVirtualNetwork -ConnectionURI $URI -ResourceId "VNet1").properties
出力は次のようになります。
AddressSpace : Microsoft.Windows.NetworkController.AddressSpace
DhcpOptions :
UnbilledAddressRanges :
ConfigurationState :
ProvisioningState : Succeeded
Subnets : {21e71701-9f59-4ee5-b798-2a9d8c2762f0, 5f4758ef-9f96-40ca-a389-35c414e996cc,
29fe67b8-6f7b-486c-973b-8b9b987ec8b3}
VirtualNetworkPeerings :
EncryptionCredential :
LogicalNetwork : Microsoft.Windows.NetworkController.LogicalNetwork
例: 仮想ネットワークの未請求アドレス範囲を管理する
仮想ネットワークの UnbilledAddressRanges プロパティを設定することによって、請求エグレス測定から除外する一連の IP サブネット プレフィックスを管理できます。 いずれかのプレフィックスに一致する宛先 IP アドレスを持つ仮想ネットワーク上のネットワーク インターフェイスによって送信されるトラフィックは、BilledEgressBytes プロパティに含まれません。
アクセスに対して請求されないサブネットが含まれるように UnbilledAddressRanges プロパティを更新します。
$vnet = Get-NetworkControllerVirtualNetwork -ConnectionUri $uri -ResourceID "VNet1" $vnet.Properties.UnbilledAddressRanges = "10.10.2.0/24,10.10.3.0/24"
ヒント
複数の IP サブネットを追加する場合は、各 IP サブネットの間にコンマを使用します。 コンマの前または後にはスペースを含めないでください。
変更された UnbilledAddressRanges プロパティで Virtual Network リソースを更新します。
New-NetworkControllerVirtualNetwork -ConnectionUri $uri -ResourceId "VNet1" -Properties $unbilled.Properties -PassInnerException
出力は次のようになります。
Confirm Performing the operation 'New-NetworkControllerVirtualNetwork' on entities of type 'Microsoft.Windows.NetworkController.VirtualNetwork' via 'https://sdn.contoso.com/networking/v3/virtualNetworks/VNet1'. Are you sure you want to continue? [Y] Yes [N] No [S] Suspend [?] Help (default is "Y"): y Tags : ResourceRef : /virtualNetworks/VNet1 InstanceId : 29654b0b-9091-4bed-ab01-e172225dc02d Etag : W/"6970d0a3-3444-41d7-bbe4-36327968d853" ResourceMetadata : ResourceId : VNet1 Properties : Microsoft.Windows.NetworkController.VirtualNetworkProperties
Virtual Network をチェックして、構成されている UnbilledAddressRanges を確認します。
(Get-NetworkControllerVirtualNetwork -ConnectionUri $uri -ResourceID "VNet1").properties
ここで、出力は次のようになります。
AddressSpace : Microsoft.Windows.NetworkController.AddressSpace DhcpOptions : UnbilledAddressRanges : 10.10.2.0/24,192.168.2.0/24 ConfigurationState : ProvisioningState : Succeeded Subnets : {21e71701-9f59-4ee5-b798-2a9d8c2762f0, 5f4758ef-9f96-40ca-a389-35c414e996cc, 29fe67b8-6f7b-486c-973b-8b9b987ec8b3} VirtualNetworkPeerings : EncryptionCredential : LogicalNetwork : Microsoft.Windows.NetworkController.LogicalNetwork
仮想ネットワークの請求および未請求エグレス使用状況を確認する
UnbilledAddressRanges プロパティを構成したら、仮想ネットワーク内の各サブネットの請求および未請求エグレス使用状況を確認できます。 エグレス トラフィックは、請求および未請求の範囲の合計バイト数で 4 分ごとに更新されます。
仮想サブネットごとに、次のプロパティを使用できます。
UnbilledEgressBytes は、この仮想サブネットに接続されているネットワーク インターフェイスによって送信された未請求バイト数を示します。 未請求バイト数は、親仮想ネットワークの UnbilledAddressRanges プロパティに含まれているアドレス範囲に送信されるバイト数です。
BilledEgressBytes は、この仮想サブネットに接続されているネットワーク インターフェイスによって送信された請求バイト数を示します。 請求バイト数は、親仮想ネットワークの UnbilledAddressRanges プロパティに含まれていないアドレス範囲に送信されるバイト数です。
エグレス使用状況にクエリを実行するには、次の例を使用します。
(Get-NetworkControllerVirtualNetwork -ConnectionURI $URI -ResourceId "VNet1").properties.subnets.properties | ft AddressPrefix,BilledEgressBytes,UnbilledEgressBytes
出力は次のようになります。
AddressPrefix BilledEgressBytes UnbilledEgressBytes
------------- ----------------- -------------------
10.0.255.8/29 16827067 0
10.0.2.0/24 781733019 0
10.0.4.0/24 0 0