Hyper-V マネージャーを使用した Hyper-V ホストのリモート管理
この記事では、サポートされている Hyper-V ホストと Hyper-V マネージャーのバージョンの組み合わせの一覧を示し、リモートおよびローカルの Hyper-V ホストを管理できるように、それらに接続する方法について説明します。
Hyper-V マネージャーを使用すると、小数の Hyper-V ホスト(リモートとローカルの両方) を管理できます。 これは、Hyper-V の完全インストールまたはツールのみのインストールにより、Hyper-V 管理ツールをインストールするときにインストールされます。 ツールのみのインストールを実行すると、Hyper-V をホストするためのハードウェア要件を満たしていないコンピューターでこのツールを使用できます。 Hyper-V ホストのハードウェアの詳細については、システム要件を参照してください。
Hyper-V マネージャーがインストールされていない場合は、下の手順を参照してください。
サポートされる Hyper-V マネージャーと Hyper-V ホスト のバージョンの組み合わせ
表に示すように、ホストの Hyper-V のバージョンとは異なるバージョンの Hyper-V マネージャーを使用できる場合があります。 これに該当する場合、Hyper-V マネージャーでは、管理しているホスト上の Hyper-V のバージョンで使用できる機能が提供されます。 たとえば、Windows Server 2012 R2 のバージョンの Hyper-V マネージャーを使用して、Windows Server 2012 で Hyper-V を実行しているホストをリモートで管理する場合、その Hyper-V ホストでは、Windows Server 2012 R2 で使用できる機能を使用できません。
次の表に、特定のバージョンの Hyper-V マネージャーから管理できる Hyper-V ホストのバージョンを示します。 サポートされているオペレーティング システムのバージョンのみが示されています。 特定のオペレーティング システム バージョンのサポート状態の詳細については、「Microsoft ライフサイクル ポリシー」ページの [製品別検索] ボタンを使用してください。 一般に、以前のバージョンの Hyper-V マネージャーでは、同じバージョンまたは互換性のあるバージョンの Windows Server を実行している Hyper-V ホストのみを管理できます。
Hyper-V マネージャーのバージョン | Hyper-V ホストのバージョン |
---|---|
Windows Server 2016 の場合は Windows 10 | - Windows Server 2016: Nano Server を含むすべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server - Windows Server 2012 R2: すべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server - Windows Server 2012: すべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server - Windows 10 - Windows 8.1 |
Windows Server 2012 R2、Windows 8.1 | - Windows Server 2012 R2: すべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server - Windows Server 2012: すべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server - Windows 8.1 |
Windows Server 2012 | - Windows Server 2012: すべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server |
Windows Server 2008 R2 Service Pack 1、Windows 7 Service Pack 1 | - Windows Server 2008 R2: すべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server |
Windows Server 2008、Windows Vista Service Pack 2 | - Windows Server 2008: すべてのエディションとインストール オプション、および対応するバージョンの Hyper-V Server |
注意
Windows 8 のサービス パックのサポートは 2016 年 1 月 12 日に終了しました。 詳細については、Windows 8.1 の FAQ に関するページを参照してください。
Hyper-V ホストへの接続
Hyper-V マネージャーから Hyper-V ホストに接続するには、左側のウィンドウで [Hyper-V マネージャー] を右クリックし、[サーバーに接続] をクリックします。
ローカル コンピューターの Hyper-V を管理する
Hyper-V マネージャーでは、コンピューター (ローカル コンピューターを含む) を追加するまでは、Hyper-V をホストするコンピューターが一覧表示されません。 そのためには、次の手順に従います。
- 左側のウィンドウで、[Hyper-V マネージャー] を右クリックします。
- [サーバーに接続] をクリックします。
- [コンピューターの選択] で [ローカル コンピューター] をクリックし、[OK] をクリックします。
接続できない場合:
- Hyper-V ツールだけがインストールされている可能性があります。 Hyper-V プラットフォームがインストールされていることを確認するには、仮想マシン管理サービスを探します。 /(サービス デスクトップ アプリを開く: [スタート] をクリックし、[検索の開始] ボックスをクリックし、「services.msc」と入力して Enter キーを押します。 仮想マシン管理サービスが表示されていない場合は、「Hyper-V のインストール」の手順に従って Hyper-V プラットフォームをインストールします。
- ハードウェアが要件を満たしていることを確認します。 システム要件に関するページを参照してください。
- ユーザー アカウントが Administrators グループまたは Hyper-V Administrators グループに属していることを確認します。
Hyper-V ホストをリモートで管理する
リモートの Hyper-V ホストを管理するには、ローカル コンピューターとリモート ホストの両方でリモート管理を有効にする必要があります。
Windows Server で、[サーバー マネージャー] >[ローカル サーバー]>[リモート管理] を開き、[このコンピューターへのリモート接続を許可する] をクリックします。
または、いずれかのオペレーティング システムで、管理者として Windows PowerShell を開き、次を実行します。
Enable-PSRemoting
同じドメイン内のホストに接続する
Windows 8.1 以前の場合、リモート管理は、ホストが同じドメイン内にあり、ローカル ユーザー アカウントがリモート ホスト上にもある場合にのみ機能します。
リモート Hyper-V ホストを Hyper-V マネージャーに追加するには、[コンピューターの選択] ダイアログ ボックスで [別のコンピューター] を選択し、リモート ホストのホスト名、NetBIOS 名、または完全修飾ドメイン名 (FQDN) を入力します。
Windows Server 2016 および Windows 10 の Hyper-V マネージャーは、後のセクションで説明するように、以前のバージョンよりも多くの種類のリモート接続を提供します。
Windows Server 2016 または Windows 10 のリモート ホストに別のユーザーとして接続する
これにより、ローカル コンピューターで Hyper-V ホストの Hyper-V Administrators グループまたは Administrators グループのメンバーであるユーザーとして実行していないときに、Hyper-V ホストに接続できます。 そのためには、次の手順に従います。
- 左側のウィンドウで、[Hyper-V マネージャー] を右クリックします。
- [サーバーに接続] をクリックします。
- [コンピューター選択] ダイアログ ボックスで、[別のユーザーとして選択する] を選択します。
- [ユーザーの設定] を選択します。
注意
これは、Windows Server 2016 または Windows 10 のリモート ホストでのみ機能します。
Windows Server 2016 または Windows 10 のリモート ホストに IP アドレスを使用して接続する
そのためには、次の手順に従います。
- 左側のウィンドウで、[Hyper-V マネージャー] を右クリックします。
- [サーバーに接続] をクリックします。
- [別のコンピューター] テキスト フィールドに IP アドレスを入力します。
注意
これは、Windows Server 2016 または Windows 10 のリモート ホストでのみ機能します。
ドメインの外部にある、またはドメインのない Windows Server 2016 または Windows 10 のリモート ホストに接続する
そのためには、次の手順に従います。
管理する Hyper-V ホストで、管理者として Windows PowerShell セッションを開きます。
プライベート ネットワーク ゾーンに必要なファイアウォール規則を作成します。
Enable-PSRemoting
パブリック ゾーンでリモート アクセスを許可するには、CredSSP と WinRM のファイアウォール規則を有効にします。
Enable-WSManCredSSP -Role server
詳細については、Enable-PSRemoting および Enable-WSManCredSSP を参照してください。
次に、Hyper-V ホストの管理に使用するコンピューターを構成します。
管理者として Windows PowerShell セッションを開きます。
これらのコマンドを実行します。
Set-Item WSMan:\localhost\Client\TrustedHosts -Value "fqdn-of-hyper-v-host"
Enable-WSManCredSSP -Role client -DelegateComputer "fqdn-of-hyper-v-host"
また、次のグループ ポリシーを構成する必要がある場合があります。
- [コンピューターの構成]>[管理用テンプレート]>[システム]>[資格情報の委任]>[NTLM のみのサーバー認証で新しい資格情報の委任を許可する]
- [有効] をクリックし、wsman/fqdn-of-hyper-v-host を追加します。
Hyper-V マネージャーを開きます。
左側のウィンドウで、[Hyper-V マネージャー] を右クリックします。
[サーバーに接続] をクリックします。
注意
これは、Windows Server 2016 または Windows 10 のリモート ホストでのみ機能します。
コマンドレットの詳細については、「Set-Item」と「Enable-WSManCredSSP」を参照してください。
Hyper-V マネージャーをインストールする
UI ツールを使用するには、Hyper-V マネージャーを実行するコンピューターのオペレーティング システムに適したツールを選択します。
Windows Server で、[サーバー マネージャー] >[管理]>[役割と機能の追加] を開きます。 [機能] ページに移動し、[リモート サーバー管理ツール]>[役割管理ツール]>[Hyper-V 管理ツール] を展開します。
Windows では、Hyper-V のあるすべての Windows オペレーティング システムで Hyper-V マネージャーを使用できます。
- Windows デスクトップで [スタート] ボタンをクリックし、「プログラムと機能」と入力し始めます。
- 検索結果で、[プログラムと機能] をクリックします。
- 左のウィンドウで、[Windows の機能の有効化または無効化] をクリックします。
- [Hyper-V] フォルダーを展開し、[Hyper-V 管理ツール] をクリックします。
- Hyper-V マネージャーをインストールするには、[Hyper-V 管理ツール] をクリックします。 Hyper-V モジュールもインストールする場合は、そのオプションをクリックします。
Windows PowerShell を使用するには、管理者として次のコマンドを実行します。
add-windowsfeature rsat-hyper-v-tools