ITextRange2::Linearize メソッド (tom.h)

この範囲内の組み込みの数学、Ruby、およびその他のインライン オブジェクトを線形化された形式に変換します。

構文

HRESULT Linearize(
  [in] long Flags
);

パラメーター

[in] Flags

型: long

次のフラグの組み合わせ。

tomMathAlphabetics

tomMathBuildDownOutermost

tomMathBuildUpArgOrZone

tomMathRemoveOutermost

tomPlain

tomTeX

戻り値

種類: HRESULT

メソッドが成功すると、 S_OKが返されます。 メソッドが失敗した場合は、次のいずれかの COM エラー コードが返されます。 COM エラー コードの詳細については、「COM でのエラー処理」を参照してください。

リターン コード 説明
E_OUTOFMEMORY
メモリ不足です。

解説

線形化が成功した場合、最初に選択した範囲は線形化されたバージョンに置き換えられます。

tomMathRemoveOutermost または tomMathBuildDownOutermost ビルド ダウン モードが指定されている場合、ビルド ダウン操作は tomMathChangeMask 値の影響を受ける可能性があります。

これらのビルドダウン モードのメイン目的は、数式コンテキスト メニューによって公開されるビルドアップ数式オブジェクトの変換を容易にすることです。

たとえば、積み上げ分数を (a+b/c)/(u+x/y)→((a+b/c)))((u+x/y)) のように線形分数に変換するには、かっこを挿入する必要があります。それ以外の場合は、(a+b/c)/(u+x/y)→(a+b/c)(*(u+x/y) のように、内部的には線形分数に元の分子と分母が残っているにもかかわらず、正しく見えない変換が発生します。

この場合の線形形式にはかっこがあり、積み上げ分数演算子 U+002F を線形分数演算子 U+2215 に置き換える特別な変更が行われるため、ビルドダウン プロセスでは自動的にかっこが挿入されます。 ビルドアップでは U+2215 のかっこは破棄されませんが、U+002F の場合は破棄されます。

要件

   
サポートされている最小のクライアント Windows 8 [デスクトップ アプリのみ]
サポートされている最小のサーバー Windows Server 2012 [デスクトップ アプリのみ]
対象プラットフォーム Windows
ヘッダー tom.h
[DLL] Msftedit.dll

関連項目

ITextRange2

ITextRange2::BuildUpMath