ペンを使用した直線と四角形の描画

線と四角形を描画するには、 Graphics オブジェクトと Pen オブジェクトが必要です。 Graphics オブジェクトは DrawLine メソッドを提供し、Pen オブジェクトには色や幅などの線の特徴が格納されます。

次の例では、(20, 10) から (300, 100) までの線を描画しています。 グラフィックスが既存の Graphics オブジェクトであると仮定します。

Pen pen(Color(255, 0, 0, 0));
graphics.DrawLine(&pen, 20, 10, 300, 100);

コードの最初のステートメントでは、 Pen クラス コンストラクターを使用して黒いペンを作成します。 Pen コンストラクターに渡される 1 つの引数は Color オブジェクトです。 Color オブジェクトの作成に使用される値 (255、0、0、0) は、色のアルファ、赤、緑、青の各成分に対応します。 これらの値によって、不透明な黒色のペンが定義されています。

次の例では、左上隅が (10, 10) にある四角形を描画します。 四角形の幅は 100、高さは 50 です。 Pen コンストラクターに渡される 2 番目の引数は、ペンの幅が 5 ピクセルであることを示します。

Pen blackPen(Color(255, 0, 0, 0), 5);
stat = graphics.DrawRectangle(&blackPen, 10, 10, 100, 50);

四角形が描画されると、ペンは四角形の境界の中央に配置されます。 ペンの幅が 5 なので、四角形の辺は 5 ピクセルの幅で描画され、境界自体に 1 ピクセル、内側に 2 ピクセル、外側に 2 ピクセルが描画されます。 ペンの配置の詳細については、「ペン の幅と配置の設定」を参照してください。

次の図は、結果として生成される四角形を示したものです。 点線は、ペンの幅が 1 ピクセルだった場合の四角形の描画位置を示しています。 四角形の左上隅の拡大図を見ると、点線を中心として黒色の太線があることがわかります。

薄い灰色の破線を囲む太い黒い線で描画された四角形の図