DDEML について
動的データ交換 (DDE) は、クリップボードのデータ転送メカニズムとは異なります。 1 つの違いは、クリップボードは、ほとんどの場合、メニューから [貼り付け] をクリックするなど、ユーザーが特定のアクションに対する 1 回限りの 応答として使用することです。 DDE はユーザーによって開始することもできますが、通常はユーザーがさらに関与しなくても続行されます。
動的データ交換管理ライブラリ (DDEML) は、アプリケーションに DDE 機能を追加するタスクを簡略化するインターフェイスを提供します。 アプリケーションは、DDE メッセージを直接送信、投稿、処理するのではなく、DDEML が提供する関数を使用して DDE 会話を管理します。 DDE 会話は、クライアント アプリケーションとサーバー アプリケーション間の相互作用です。 DDEML には、DDE アプリケーション間で共有される文字列とデータを管理するための手段も用意されています。 DDE アプリケーションは、アトムと共有メモリ オブジェクトへのポインタを使用する代わりに、文字列を識別する文字列ハンドルと、DDE オブジェクトを識別するデータ ハンドルを作成して交換します。 DDEML は、サーバー アプリケーションがサポートするサービス名を登録できるようにする関数 (DdeNameService) を提供します。 次に、サービス名はシステム内の他のアプリケーションにブロードキャストされ、名前を使用してサーバーに接続できます。 また、DDEML は、一貫した方法で DDE プロトコルを実装することを DDE アプリケーションに要求することで、DDE アプリケーション間の互換性を保証します。
メッセージ ベースの DDE プロトコルを使用する既存のアプリケーションは、DDEML を使用するアプリケーションと完全に互換性があります。つまり、メッセージベースの DDE を使用するアプリケーションは、DDEML を使用して会話を確立し、アプリケーションとのトランザクションを実行できます。 新しいアプリケーションで DDE メッセージを使用する代わりに、DDEML とその多くの機能強化を活用してください。
DDEML を使用するには、DDEML を含める必要があります。ソース ファイル内の H ヘッダー ファイルを U Standard Edition R32 にリンクします。LIB ファイルを使用し、DDEML.DLL ファイルがシステムのパスに存在することを確認します。
DDEML 関数が失敗するたびに、アプリケーションは DdeGetLastError 関数を呼び出してエラーの原因を特定できます。 DdeGetLastError は、最新のエラーの原因を指定するエラー値を返します。