ISO.CEILING
最も近い整数または最も近い基準値の倍数に数値を切り上げます。
構文
ISO.CEILING(<number>[, <significance>])
パラメーター
用語 | 定義 |
---|---|
数値 | 丸め対象の数値、または数値を含む列への参照。 |
significance | (省略可能) 丸める基準値の倍数。 たとえば、最も近い整数に丸めるには、「1」と入力します。 基準値の単位が指定されていない場合、数値は最も近い整数に切り上げられます。 |
戻り値
指定に従って丸められた、number 引数と同じ型の数値。
解説
DAX では次の 2 つの CEILING 関数があり、次の相違点があります。
CEILING 関数は、Excel の CEILING 関数の動作をエミュレートします。
ISO.CEILING 関数は、シーリング値の決定に ISO で定義された動作を使用します。
2 つの関数は、正の数値に対しては同じ値を返しますが、負の数値については異なる値を返します。 基準値の倍数が正の場合、CEILING と ISO.CEILING はいずれも負の数値を (正の無限大方向に) 切り上げます。 基準値の倍数が負の場合、CEILING は負の数値を (負の無限大方向に) 切り捨てるのに対し、ISO.CEILING は負の数値を (正の無限大方向に) 切り上げます。
通常、戻り値の型は、次のような例外を除き、基準値の引数と同じ型になります。
最初の引数が通貨型の場合、結果は通貨型になります。
省略可能な引数が含まれていない場合、結果は整数型になります。
有意引数がブール型の場合、結果は整数型になります。
有意引数が数値型でない場合、結果は実際の型になります。
例: 正の数値
次の数式では 4.45 が返されます。 これは、価格により小さい単位を使用しないようにする場合に便利です。 既存製品の価格が $4.42 に設定されている場合に ISO.CEILING を使用すると、価格は最も近い 5 セントの単位に丸められます。
= ISO.CEILING(4.42,0.05)
例 : 負の数値
次の式では、ISO シーリング値 -4.40 が返されます。
= ISO.CEILING(-4.42,0.05)