カスタム UE-V 2.x テンプレートと UE-V 2.x Generator の操作
適用対象: User Experience Virtualization 2.0, User Experience Virtualization 2.1
Microsoft User Experience Virtualization (UE-V) 2.0、2.1、および 2.1 SP1 は、ユーザーのコンピューター間でアプリケーション設定を同期するために設定場所テンプレートを使用します。設定場所テンプレートの一部は User Experience Virtualization に含まれています。また、UE-V Generator を使用してカスタムの設定場所テンプレートの作成、編集、または検証を行うこともできます。
UE-V Generator は Windows デスクトップ アプリケーションを監視して、アプリケーションが設定を保存している場所を検出し、キャプチャします。監視対象のアプリケーションは、デスクトップ アプリケーションでなければなりません。UE-V Generator は、次のアプリケーションの種類の設定場所テンプレートを作成できません。
仮想化されたアプリケーション
ターミナル サービスを介して提供されるアプリケーション
Java アプリケーション
Windows アプリ
このトピックの内容
標準および非標準の設定場所: UE-V Generator を使用すると、アプリケーションが設定情報の保存に使用する設定ファイルとレジストリ設定を検索する場所を特定できます。Generator は、標準ユーザーがアクセスできる場所にある設定のみを検出します。それ以外の場所に保存されている設定は除外されます。検出された設定は、2 つのカテゴリに分類されます。標準と非標準です。標準の設定は同期対象として推奨され、UE-V によって簡単にキャプチャして適用できます。非標準の設定は同期できる可能性もありますが、UE-V で使用される規則のために、これらの設定は一貫した信頼できる方法で同期されないことがあります。これらの設定は一時ファイルに依存する場合があり、同期の結果が信頼性に欠けていたり、役に立たないことがあります。これらの設定場所は UE-V Generator で提示され、ケースバイケースで含めたり除外することができます。
UE-V Generator は検出プロセスの一部としてアプリケーションを開きます。Generator は、次の場所にある設定をキャプチャできます。
レジストリ設定 – HKEY_CURRENT_USER 以下のレジストリの場所
アプリケーション設定ファイル – \ Users \ [ユーザー名] \ AppData \ Roaming の下に保存されているファイル
UE-V Generator は、ユーザー コンピューターまたは環境間で正しく同期されないアプリケーション ソフトウェア ファイルが通常保存されている場所を除外します。UE-V Generator は次の場所を除外します。除外される場所は次のとおりです。
ログオンしたユーザーが値を書き込めない HKEY_CURRENT_USER レジストリ キーおよびファイル
Windows オペレーティング システムのコア機能と関連付けられた HKEY_CURRENT_USER レジストリ キーとファイル
HKEY_LOCAL_MACHINE ハイブにあるすべてのレジストリ キー (設定するには管理者権限が必要であり、場合によってはユーザー アカウント コントロール (UAC) 契約の設定が必要です)
プログラム ファイル ディレクトリにあるファイル (設定するには管理者権限が必要であり、場合によっては UAC 契約の設定が必要です)
Users \ [ユーザー名] \ AppData \ LocalLow の下にあるファイル
%Systemroot% にある Windows オペレーティング システム ファイル (設定するには管理者権限が必要であり、場合によっては UAC 契約の設定が必要です)
アプリケーション設定の同期に、これらの場所にあるレジストリ キーとファイルが必要な場合、テンプレート作成プロセス中に設定場所テンプレートに除外された場所を手動で追加できます。
UE-V Generator での設定場所テンプレートの編集
UE-V Generator を使用して設定場所テンプレートを編集します。変更した設定を UE-V Generator を使用してテンプレートに追加した場合、テンプレート内のバージョン情報は自動的に更新され、社内に展開されている既存のすべてのテンプレートが正しく更新されます。
注意
UE-V 2 Generator を使用して UE-V 1.0 のテンプレートを編集する場合、テンプレートは自動的に UE-V 2 のテンプレートに変換されます。編集後のテンプレートは、UE-V 1.0 Agent では使用できなくなります。
UE-V Generator で UE-V 設定場所テンプレートを編集するには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft User Experience Virtualization]、[Microsoft User Experience Virtualization Generator] の順にクリックします。
[設定場所テンプレートの編集] をクリックします。
最近使ったテンプレートの一覧から、編集するテンプレートを選択します。または、[参照] をクリックして設定テンプレート ファイルを検索します。[次へ] を選択して続行します。
設定テンプレートの [プロパティ]、[レジストリ] の場所、および [ファイル] の場所を確認します。必要に応じて編集します。
[プロパティ] タブでは、次のプロパティを表示して編集できます。
アプリケーション名: プログラム ファイルのプロパティの説明に書き込まれるアプリケーション名。
プログラム名: プログラム ファイルのプロパティから取得されるプログラムの名前。通常、プログラム名の拡張子は .exe です。
製品のバージョン: アプリケーションの .exe ファイルの製品バージョン番号このプロパティと [ファイルのバージョン] によって、設定場所テンプレートがターゲットとするアプリケーションを決定できます。このプロパティには、メジャー バージョン番号を指定できます。このプロパティが空の場合、設定場所テンプレートは製品のすべてのバージョンに適用されます。
ファイルのバージョン: アプリケーションの .exe ファイルのファイル バージョン番号。このプロパティと [製品のバージョン] によって、設定場所テンプレートがターゲットとするアプリケーションを決定できます。このプロパティには、メジャー バージョン番号を指定できます。このプロパティが空の場合、設定場所テンプレートはプログラムのすべてのバージョンに適用されます。
テンプレート作成者の名前 (オプション): 設定テンプレート作成者の名前。
テンプレート作成者の電子メール アドレス (オプション): 設定場所テンプレート作成者の電子メール アドレス。
[レジストリ] タブには、設定場所テンプレートに含まれるレジストリの場所の [キー] と [スコープ] が表示されます。[タスク] ドロップダウン メニューを使用してレジストリの場所を編集できます。[タスク] メニューでは、新しいキーの追加、既存のキーの名前やスコープの編集、キーの削除、およびキーがあるレジストリの参照を行うことができます。レジストリのスコープを定義するときに、指定したキー以下のすべてのレジストリ設定を含めるには、[すべての設定] スコープを使用します。指定したキー、サブキー、およびサブキー設定以下のすべてのレジストリ設定を含めるには、[すべての設定] と [サブキー] を使用します。
[ファイル] タブには、設定場所テンプレートに含まれるファイルの場所のファイル パスとファイル マスクが表示されます。[タスク] ドロップダウン メニューを使用してファイルの場所を編集できます。ファイルの場所の [タスク] メニューでは、新しいファイルまたはフォルダーの場所の追加、既存のファイルまたはフォルダーのスコープの編集、ファイルまたはフォルダーの削除、および選択した場所を Windows エクスプローラーで開く操作を実行できます。指定したフォルダー内にあるすべてのファイルを含めるには、ファイル マスクを空のままにします。
[保存] をクリックして、変更を設定場所テンプレートに保存します。
[閉じる] をクリックして、設定場所テンプレートウィザードを閉じます。UE-V Generator アプリケーションを終了します。
アプリケーションの設定場所テンプレートを編集した後、テンプレートをテストする必要があります。ラボ環境に変更した設定場所テンプレートを展開してから、社内の運用環境に展開してください。
設定場所テンプレートを手動で編集する方法
設定場所テンプレートの .xml ファイルのローカル コピーを作成します。UE-V の設定場所テンプレートは、アプリケーションが設定値を保存する場所を示す .xml ファイルです。
注意
設定場所テンプレートは、テンプレート ID であるため一意です。UE-V は、.xml ファイルのファイル名ではなく、.xml ファイル内のテンプレート ID タグを読み取って名前を特定するので、テンプレートをコピーして .xml ファイルの名前を変更した場合、テンプレートの登録は失敗します。また、UE-V は Version 番号を読み取って、何か変更されているかどうかを判断します。バージョン番号が大きくなっている場合、UE-V はテンプレートを更新します。
XML エディターで設定場所テンプレート ファイルを開きます。
設定場所テンプレートを編集します。すべての変更は、SettingsLocationTempate.xsd で定義されているUE-V スキーマ ファイルに準拠する必要があります。既定では、.xsd ファイルのコピーは \ProgramData\Microsoft\UEV\Templates にあります。
設定場所テンプレートの Version 番号の値を増やします。
設定場所テンプレート ファイルを保存し、XML エディターを終了します。
UE-V Generator を使用して変更した設定場所テンプレート ファイルを検証します。
編集した UE-V 設定場所テンプレートを登録してからでないと、クライアント コンピューター間の設定を同期できません。テンプレートを登録するには、Windows PowerShell を開き、次のコマンドレットを実行します。
update-uevtemplate [templatefilename]
。その後、ファイルを設定ストレージ カタログにコピーできます。ユーザーのコンピューター上の UE-V Agent は、スケジュールされたタスクのスケジュールに従って更新する必要があります。
UE-V Generator での設定場所テンプレートの検証
UE-V Generator を使用しなくても、XML エディターで設定場所テンプレートを作成または編集できます。XML エディターで追加または編集する場合、作成または更新した XML が、テンプレートに定義されているスキーマと一致することを UE-V Generator を使用して検証できます。
UE-V Generator を使用して UE-V 設定場所テンプレートを検証するには
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントし、[Microsoft User Experience Virtualization]、[Microsoft User Experience Virtualization Generator] の順にクリックします。
[設定場所テンプレートの検証] をクリックします。
最近使ったテンプレートの一覧から、編集するテンプレートを選択します。または、[参照] をクリックして設定テンプレート ファイルの場所を参照します。[次へ] を選択して続行します。
[検証] を選択して続行します。
[閉じる] をクリックして、設定場所テンプレートウィザードを閉じます。UE-V Generator アプリケーションを終了します。
アプリケーションの設定場所テンプレートを検証したら、テンプレートをテストする必要があります。ラボ環境にテンプレートを展開してから、社内の運用環境に展開してください。
テンプレート ギャラリーでの設定場所テンプレートの共有
Microsoft User Experience Virtualization (UE-V) 2.0 テンプレート ギャラリーを使用すると、管理者は UE-V 設定場所テンプレートを共有できます。ギャラリーでは、他のユーザーが使用できるように設定場所テンプレートをアップロードし、他のユーザーが作成したテンプレートをダウンロードできます。UE-V テンプレート ギャラリーは、Microsoft TechNet のこちらにあります。
UE-V テンプレート ギャラリーで設定場所テンプレートを共有する前に、個人情報や企業情報が含まれないことを確認します。任意の XML ビューアーを使用し、設定場所テンプレート ファイルを開いて内容を表示できます。社外のユーザーとテンプレートを共有する前に、次のテンプレートの値を確認する必要があります。
テンプレート作成者の名前 – テンプレート作成者の名前には、一般的な、個人が特定されない名前を指定するか、テンプレートにこのデータを含めません。
テンプレート作成者の電子メール アドレス – テンプレート作成者の電子メール アドレスには、一般的な、個人が特定されないアドレスを指定するか、テンプレートにこのデータを含めません。
UE-V ギャラリーからダウンロードした設定場所テンプレートを展開する前に、テンプレートをテストし、テスト環境でアプリケーションの設定が正しく同期されることを確認する必要があります。
UE-V への提案はございますか。
こちらから提案を追加するか、提案に投票してください。UE-V の問題については、「UE-V に関する TechNet フォーラム」を利用してください。