<source> の <listeners> の <add> 要素

更新 : 2007 年 11 月

トレース ソースの Listeners コレクションにリスナを追加します。

<configuration> 要素
  <system.diagnostics> 要素
    <sources> 要素
      <source> 要素
        <trace> の <listeners> 要素
          <source> の <listeners> の <add> 要素

<add name="name" 
  type="TraceListenerClassName, Version, Culture, PublicKeyToken"
  initializeData="data"/>

属性と要素

以降のセクションでは、属性、子要素、および親要素について説明します。

属性

属性

説明

type

必須属性

リスナの型を指定します。「完全修飾型名の指定」で指定されている要件を満たす文字列を使用する必要があります。

initializeData

省略可能属性

指定したクラスのコンストラクタに渡す文字列。文字列を受け取るコンストラクタがクラスにない場合は、ConfigurationException がスローされます。

name

省略可能属性

リスナの名前を指定します。

traceOutputOptions

省略可能属性

トレース リスナの TraceOutputOptions プロパティ値を指定します。

[カスタム属性]

省略可能な属性です。

このリスナの GetSupportedAttributes メソッドで識別されるリスナ固有の属性の値を指定します。Delimiter は、DelimitedListTraceListener クラスに固有の追加属性の例です。

子要素

要素

説明

<source> の <listeners> の <add> の <filter> 要素

トレース ソースの Listeners コレクション内のリスナにフィルタを追加します。

親要素

要素

説明

configuration

共通言語ランタイムおよび .NET Framework アプリケーションで使用されるすべての構成ファイルのルート要素です。

system.diagnostics

メッセージを収集、格納、およびルーティングするトレース リスナとトレース スイッチを設定するレベルを指定します。

sources

トレース メッセージを開始するトレース ソースを保持します。

source

トレース メッセージを開始するトレース ソースを指定します。

listeners

メッセージを収集、格納、およびルーティングするリスナを指定します。

解説

.NET Framework に付属のリスナ クラスは、TraceListener クラスの派生クラスです。

トレース リスナの name 属性を指定しない場合は、トレース リスナの Name プロパティは、既定で空の文字列 ("") に設定されます。アプリケーションにリスナが 1 つしかない場合、名前を指定しなくてもリスナを追加でき、名前に空の文字列を指定してリスナを削除できます。ただし、アプリケーションに複数のリスナがある場合は、各トレース リスナの一意の名前を指定する必要があります。これにより、TraceSource.Listeners コレクション内の個別のトレース リスナを識別および管理できます。

メモ :

同じ名前を持つ同じ型のトレース リスナを複数追加すると、その型と名前を持つトレース リスナが 1 つだけ Listeners コレクションに追加されます。ただし、プログラムを使用すると、複数の同一のリスナを Listeners コレクションに追加できます。

initializeData 属性の値は、作成するリスナの型によって異なります。initializeData を指定する必要のないトレース リスナもあります。

メモ :

initializeData 属性を使用すると、"initializeData 属性は宣言されていません" というコンパイラの警告が表示される場合があります。この警告は、initializeData 属性を認識しない TraceListener 抽象基本クラスに対して構成設定が検証されたために発生します。通常、パラメータを受け取るコンストラクタのあるトレース リスナの実装では、この警告を無視してもかまいません。

.NET Framework に付属するトレース リスナを次の表に示し、各リスナの initializeData 属性の値を説明します。

トレース リスナ クラス

initializeData 属性の値

System.Diagnostics.ConsoleTraceListener

ConsoleTraceListener コンストラクタの useErrorStream 値。initializeData 属性を "true" に設定すると、トレース出力とデバッグ出力を標準エラー出力ストリームに書き込みます。"false" に設定すると、標準出力ストリームに書き込みます。

System.Diagnostics.DelimitedListTraceListener

DelimitedListTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。

System.Diagnostics.EventLogTraceListener

既存のイベント ログ ソースの名前。

System.Diagnostics.EventSchemaTraceListener

EventSchemaTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。

System.Diagnostics.TextWriterTraceListener

TextWriterTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。

System.Diagnostics.XmlWriterTraceListener

XmlWriterTraceListener が出力を書き込むファイルの名前。

構成ファイル

この要素は、マシン構成ファイル (Machine.config) およびアプリケーション構成ファイルで使用できます。

使用例

<add> 要素を使用して、リスナ console および textListener をトレース リソース TraceSourceApp の Listeners コレクションに追加する方法を次の例に示します。textListener リスナは、トレース出力を myListener.log ファイルに書き込みます。

<configuration>
  <system.diagnostics>
    <sources>
      <source name="TraceSourceApp" switchName="sourceSwitch" 
        switchType="System.Diagnostics.SourceSwitch">
        <listeners>
          <add name="console" 
            type="System.Diagnostics.ConsoleTraceListener"/>
          <add name="textListener"/>
          <remove name="Default"/>
        </listeners>
      </source>
    </sources>
    <sharedListeners>
      <add name="textListener" 
        type="System.Diagnostics.TextWriterTraceListener" 
        initializeData="myListener.log"/>
    </sharedListeners>
    <switches>
      <add name="sourceSwitch" value="Warning"/>
    </switches>
  </system.diagnostics>
</configuration> 

参照

概念

トレース リスナ

参照

トレースおよびデバッグ設定のスキーマ

TraceSource

TraceListener