一般的なチャネル プロパティ

このトピックの対象は、既存のアプリケーションとの下位互換性のために残されているレガシ テクノロジに特定されています。新規の開発には、このトピックを適用しないでください。分散アプリケーションは、現在は Windows Communication Foundation (WCF) を使用して開発する必要があります。

次の表では、一般的なチャネル プロパティについて説明し、それらのプロパティをサポートするチャネルの型を示します。

プロパティ 説明 このプロパティをサポートする型

name

このチャネルの名前を指定する文字列。名前を指定しないと、型に基づいて既定の名前が使用されます。

HttpChannel: "http"

HttpClientChannel: "http client"

HttpServerChannel: "http server"

TcpChannel: "tcp"

TcpClientChannel: "tcp client"

TcpServerChannel: "tcp server"

IpcChannel: "ipc"

IpcClientChannel: "ipc client"

IpcServerChannel: "ipc server"

各チャネルに一意な名前が付けられている必要があります。名前は無視するが、名前の競合を回避する場合は、このプロパティに空の文字列 ("" または String.Empty) を設定します。nameString.Empty の場合、チャネルをいくつでも使用できます。このプロパティは、ChannelServices.GetChannel を呼び出したときに、指定したチャネルを取得するために使用します。詳細については、「チャネル」を参照してください。

HttpChannel

HttpServerChannel

HttpClientChannel

TcpChannel

TcpClientChannel

TcpServerChannel

IpcChannel

IpcClientChannel

IpcServerChannel

machineName

現在のチャネルで使用されるコンピューターの名前を指定する文字列。サーバー チャネルで使用されている場合、useIpAddress をオーバーライドします。

Bb397840.note(ja-jp,VS.100).gif注 :
一般的には、コンピューターのドメイン ネーム システム (DNS) 名を使用することが推奨されますが、特定のネットワーク インターフェイス カード (通常はワイヤレス NIC) の IP アドレスが頻繁に変更される場合は、machineName を使用して、リモート処理が DNS 経由でコンピューターを検出できるようにアプリケーションを構成する必要があります。しかし、コンピューター名の解決に時間がかかりすぎたり、名前を解決できなかったりする場合、コンピューターが物理的または仮想的に複数の NIC を持つときは (たとえば、ダイヤルアップ接続や VPN ネットワーク アダプターの場合)、現在接続に使用されている NIC の IP アドレスを machineName プロパティに設定する必要があります。

HttpChannel

HttpClientChannel

HttpServerChannel

TcpChannel

TcpClientChannel

TcpServerChannel

priority

このチャネルに割り当てられている優先順位を表す整数。大きい値を指定すると、最初に接続される可能性が高くなります。既定の優先順位は 1 で、負の数値も指定できます。

HttpChannel

HttpServerChannel

HttpClientChannel

TcpChannel

TcpClientChannel

TcpServerChannel

IpcChannel

IpcClientChannel

IpcServerChannel

secure (TcpChannel)

チャネルの通信をセキュリティで保護するかどうかを指定するブール値 (true または false)。既定値は、false です。true に設定すると、tokenImpersonationLevel プロパティは Identification に設定され、protectionLevel プロパティは EncryptAndSign に設定されます。セキュリティで保護された TcpClientChannel は、セキュリティで保護された TcpServerChannel にのみ接続でき、セキュリティで保護されていない TcpClientChannel は、セキュリティで保護されていない TcpServerChannel にのみ接続できます。

Bb397840.note(ja-jp,VS.100).gif注 :
サーバー コンピューターで Windows 95、Windows 98、または Windows Me が実行されている場合、TcpServerChannel をセキュリティ保護の対象として指定することはできません。

TcpChannel

TcpClientChannel

TcpServerChannel

secure (IpcChannel)

チャネルの通信をセキュリティで保護するかどうかを指定するブール値 (true または false)。既定値は、false です。true に設定すると、tokenImpersonationLevel プロパティは Identification に設定されます。セキュリティで保護された IpcClientChannel は、セキュリティで保護された、またはセキュリティで保護されていない IpcServerChannel に接続できますが、セキュリティで保護されていない IpcClientChannel は、セキュリティで保護されていない IpcServerChannel にのみ接続できます。

IpcChannel

IpcClientChannel

IpcServerChannel

protectionLevel

ProtectionLevel 型の値。secure プロパティが true (EncryptAndSign の既定値) に設定されていない場合、既定値は None です。ProtectionLevel プロパティを None 以外の値に設定するためには、secure プロパティを true に設定する必要があります。

None は、Windows 95、Windows 98、または Windows Me とのみ互換性がある設定です。

TcpClientChannel

TcpServerChannel

参照

処理手順

方法 : 構成ファイルでチャネルを構成する
方法 : プログラムを使用してチャネルを構成する

リファレンス

リモート処理設定スキーマ

概念

リモート アプリケーションの構成
リモート オブジェクトの設定
リモート オブジェクトの設定