Microsoft Dynamics 365 のメタデータモデルおよびデータモデル

[アーティクル]
03/04/2017

公開日: 2017年1月

対象: Dynamics 365 (online)、Dynamics 365 (on-premises)、Dynamics CRM 2016、Dynamics CRM Online

Microsoft Dynamics 365 および Microsoft Dynamics 365 (オンライン) では、メタデータ駆動のアーキテクチャを使用して、ユーザー定義エンティティや追加のシステムエンティティ属性を柔軟に作成できます。この構造により、アップグレードやカスタマイズの移動も容易に行えます。Microsoft Dynamics 365 サーバーアプリケーションまたはクライアントアプリケーションのコードを変更することなく、データ構造を変更できます。

Microsoft Dynamics 365 サーバーの動作に必要なすべての情報は、Microsoft Dynamics 365 メタデータに保存されます。これには、エンティティ、属性、関連付け、オプションセットに関する情報が含まれます。

Microsoft Dynamics 365 Web サービスには、各組織のすべてのエンティティの定義の読み取りまたは書き込みに使用するメッセージが含まれます。クライアント側メタデータキャッシュの作成にも使用できます。これは、メタデータに頻繁にアクセスするアプリケーションにとって役立ちます。たとえば、ソリューションのインストール後に作成されるエンティティも含め、すべてのエンティティをサポートするユーザー定義の検索ソリューションを作成することができます。

メタデータの非常に重要な役割は、完全メタデータ駆動のユーザーインターフェイスを供給するためのフレームワークを提供することです。エンティティメタデータは、グリッドとフォームのレイアウト、およびナビゲーションオプションの表示方法を制御します。

ユーザー定義エンティティを作成すると、属性と関連付けの情報を使用して、そのエンティティに適したユーザーインターフェイスが作成されます。さらに、このユーザーインターフェイスでは複数の言語がサポートされるので、ユーザーによって異なる言語でラベルや他のテキストを表示できます。これらの言語と関連付けられたラベルは、メタデータに保存されます。ある組織用にインストールされている Microsoft Dynamics 365 サーバーの言語エディションは、その組織の基本言語と見なされます。必要に応じて、追加する言語の Multilingual User Interface (MUI) 言語パックをインストールできます。

メタデータおよびメタデータレポートの検索方法の詳細について参照するには、エンティティメタデータを参照してください。

次の表は、メタデータによって記述されたオブジェクトの一覧を示します。

メタデータオブジェクト	説明
エンティティ	エンティティは、データのコンテナーで、従来のデータベースのテーブルに似ています。各エンティティには、一連の属性が格納されます。Microsoft Dynamics 365 では、最初のインストールによって一連のエンティティが作成されます。一部のエンティティはカスタマイズ可能です。さらに、ユーザー定義エンティティを作成して、ビジネスデータを格納することができます。
属性	属性とは、エンティティ内のデータ要素を格納するコンテナーのことです。Microsoft Dynamics 365 は、幅広い属性の種類をサポートします。
関連付け	関係には 2 種類のエンティティの関連付けを定義します:、多対 1、1 対多、多対多、および自己参照があります。
オプションセット	オプションセットは、候補リストに表示される一連のオプションを定義します。表示されるオプションが常に同じになり、一箇所で保守できるよう、複数の候補リスト属性に 1 つのグローバルオプションセットを使用できます。
オプション	オプションは、オプションセットで使用できる値の 1 つです。オプションセットの各オプションは、一意の整数値とローカライズされたラベルの関連セットを持ちます。

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