外部音声コントロールのアーキテクチャ

トピックの最終更新日: 2009-04-01

外部音声コントロールは、モバイル デバイスと統合コミュニケーションのエンドポイントを接続する仲介役として機能します。次のいずれかのモバイル デバイスの利用者は、自分の電話が、携帯電話会社のネットワークではなく、エンタープライズ ネットワークに接続されているかのように音声通話を行うことができます。

  • 2007 R2 バージョンの Microsoft Office Communicator Mobile for Windows Mobile
  • Microsoft Office Communicator Mobile for Java (Smartphone 以外のモバイル デバイス用に Java Platform Micro Edition 上に構築されるクライアント)

サポートされているモバイル クライアントからエンタープライズ ピアを呼び出すと、外部音声コントロールにより、次のステップで通話がセットアップされます。

  1. モバイル クライアントはデータ信号チャネルを使用して、外部音声コントロールに通話の発信を通知します。
  2. 外部音声コントロールは、モバイル クライアントの携帯電話ネットワークを使用してモバイル クライアントへの通話を確立するために、仲介サーバーおよび PSTN ゲートウェイへの要求を開始します。
  3. モバイル クライアントとの間で携帯電話の通話が確立されます。これが 1 つ目の通話レグになります。
  4. 外部音声コントロールは、通話の受信者であるエンタープライズ ピアのホーム プールとの間で、もう 1 つの通話レグを確立します。
  5. 受信者のホーム プールにあるフロントエンド サーバーは、受信者の登録済みエンドポイントを検索し、通話を受信者のすべてのエンドポイント (モバイル デバイスを含む) に分岐します。
  6. 通話に応答したエンドポイントとの間で、2 つ目の通話レグが確立されます。
  7. 外部音声コントロールは、モバイル クライアントとエンタープライズ ピアの間の 2 つの通話レグを橋渡しする通話管理を提供します。仲介サーバーを通じて、モバイル クライアントとエンタープライズ ピアの間でメディアがやり取りされます。

図 1. 外部音声コントロールのアーキテクチャ

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エンタープライズ ユーザーまたは電話ユーザーが同一番号通話を使用して、サポートされているモバイル クライアントを呼び出すと、外部音声コントロールが次のようなステップで通話をセットアップします。

  1. エンタープライズ ピアから発信された通話は、Office Communications Server に直接接続されます。PSTN から発信された通話は、仲介サーバーに接続され、そこから Office Communications Server に接続されます。
  2. 受信者のホーム プールにあるフロントエンド サーバーは、受信者の登録済みエンドポイントを検索し、通話を受信者のすべてのエンドポイント (サポートされているモバイル クライアントを実行している場合は携帯電話を含む) に分岐します。
  3. サポートされているモバイル クライアントに信号チャネルの確立要求が届くと、モバイル クライアントは着信セッションが音声通話かどうかを判断できます。
  4. モバイル クライアントはデータ信号チャネルを使用して、外部音声コントロールに通話の着信を通知します。
  5. モバイル クライアントは、元の信号要求を外部音声コントロールに再ルーティングするように Office Communications Server に通知します。外部音声コントロールは、モバイル クライアントの携帯電話ネットワークへの通話を確立するために、仲介サーバーおよび PSTN ゲートウェイへの要求を開始します。
  6. ユーザーがモバイル クライアント デバイスで通話に応答すると、外部音声コントロールと Office Communications Server が、仲介サーバーの通話レグを発信側の通話レグと接続します。仲介サーバーと発信者の間でメディアが直接やり取りされます。
  7. 外部音声コントロールは、通話が終了するまで信号パスにとどまって通話管理を提供します。