負荷分散の構成の確認

トピックの最終更新日: 2009-01-23

Communicator Web Access (2007 R2 リリース) インフラストラクチャの一部としてロード バランサ機器を展開している場合は、ロード バランサが正しく構成されていて予期したとおりに動作していることを確認する一連のテストを実行する必要があります。少なくとも次の項目について確認することをお勧めします。

  • 各 Communicator Web Access サーバーがネットワーク上の他のコンピュータと通信でき、Active Directory に接続できること
  • ロード バランサが受信接続を均等に分散できること
  • インスタント メッセージング、プレゼンス検出などの標準の Communicator Web Access アクティビティが予期したとおりに動作していること

DNS および LDAP トラフィックの確認

負荷分散は、Communicator Web Access サーバーの配列内の各サーバーが次の 2 点を実行できない限り機能しません。

  • IP アドレスとコンピュータ ホスト名の解決
  • Active Directory グローバル カタログ サーバーとの通信

このため、実行する必要がある最初のテストは、ライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル (LDAP) およびドメイン ネーム システム (DNS) 接続の検証になります。このテストは、サーバー配列内の各サーバーで実行する必要があります。テストの最初に、グローバル カタログ サーバーに対して IP アドレス (192.168.1.5 など) で Ping を実行します。テストを正常に完了するには、次のような応答が返される必要があります。

Pinging 192.168.1.5 with 32 bytes of data: Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Ping statistics for 192.168.1.5: Packets:Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss), Approximate round trip times in milli-seconds: Minimum = 0ms, Maximum = 0ms, Average = 0ms

そのテストが正常に完了したら、グローバル カタログ サーバーに対して名前で Ping を実行します。この 2 番目のテストでは、次のような応答が返される必要があります。

Pinging gcserver.contoso.com [192.168.1.5] with 32 bytes of data: Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Reply from 192.168.1.5:bytes=32 time<1ms TTL=128 Ping statistics for 192.168.1.5: Packets:Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss), Approximate round trip times in milli-seconds: Minimum = 0ms, Maximum = 0ms, Average = 0ms

これら 2 つのテストで DNS トラフィックを確認したら、次は Ldp.exe ユーティリティを使用して Active Directory への LDAP 接続を確認する必要があります。

ロード バランサの構成の確認

ロード バランサを使用する主な目的は、サーバー配列内のすべてのサーバー間で負荷を均等に分散することです。たとえば、サーバー配列に 4 台のサーバーがあり、100 人のユーザーが Communicator Web Access にログオンするとします。ハードウェアによる負荷分散を採用している場合、負荷分散が正しく構成されていれば、各サーバーが 25 セッション (合計 100 セッションを 4 台のサーバーで割った数) を処理するようになります。

負荷分散の構成を確認するには、2 つのユーザー アカウント (ユーザー A およびユーザー B) と 2 台以下の Communicator Web Access サーバーを一度に使用して、一連のテストを実行する必要があります (3 台以上のサーバーを使用すると、発生する可能性がある問題の原因特定が難しくなります)。サーバー配列に 3 台以上のサーバーがある場合は、考えられるコンピュータのペアのすべてについて、テストを行ってください。たとえば、サーバー配列が次のコンピュータで構成されているとします。

  • サーバー A
  • サーバー B
  • サーバー C
  • サーバー D

この場合、次のコンピュータのペアを構成してテストを実行する必要があります。

  • サーバー A とサーバー B
  • サーバー A とサーバー C
  • サーバー A とサーバー D
  • サーバー B とサーバー C
  • サーバー B とサーバー D
  • サーバー C とサーバー D

テスト自体は比較的簡単です。開始するには、ロード バランサを構成し、サーバー配列に 2 台のサーバー (サーバー A とサーバー B) のみを含めます (テストのために、その他の Communicator Web Access サーバーを無効にするだけで済みます)。

ロード バランサとサーバー配列を設定したら、クライアント A とクライアント B の 2 台のクライアント コンピュータが必要になります。ユーザー A としてクライアント A にログオンし、Communicator Web Access に接続します。ユーザー B としてクライアント B にログオンし、Communicator Web Access に接続します。負荷分散が正しく機能している場合、サーバー A とサーバー B はそれぞれ 1 つの接続を確立します。いずれかのサーバーが両方の接続を処理している場合は、負荷分散が失敗しています。

HTTP/HTTPS トラフィックとサーバー SIP トラフィックの確認

負荷分散が正しく機能していることを確認したら、2 台のクライアント コンピュータと 2 つのユーザー アカウントを使用して、Communicator Web Access が正しく機能していることを確認します。そのためには、次の項目について確認します。

  • 2 人のユーザーがインスタント メッセージを交換できること
  • ユーザー A が自身の状態を変更するといつでも、そのプレゼンス変更がユーザー B に表示されること
  • ユーザー A がユーザー B を禁止でき、ユーザー B が状態情報の確認や情報の交換を実行できなくなること
  • ユーザー A がユーザー B の禁止を解除できること
  • 2 人のユーザーが相互を連絡先として削除でき、Communicator Web Access に組み込まれている検索機能を使用して相互を連絡先として再度追加できること