外部コンテンツ タイプとは

最終更新日: 2010年4月9日

適用対象: SharePoint Server 2010

SharePoint Online で使用可能

Microsoft Business Connectivity Services (BCS) の中核となる概念は、外部コンテンツ タイプです。Business Connectivity Services の機能とサービス全体で使用される外部コンテンツ タイプは、接続情報およびデータ定義の再利用可能なメタデータ記述、および特定のカテゴリの外部データに適用する動作です。外部コンテンツ タイプを使用すると、ユーザーは、顧客あるいは注文などのビジネス エンティティのメタデータと動作を集中的に管理および再利用し、その外部データとプロセスに対してより有意義な方法で対話的作業ができます。

たとえば、顧客などのビジネス エンティティについて考えます。SharePoint リスト内で顧客型のアイテムと対話したり、それらのアイテムに対する作業を Microsoft Outlook でオフラインで行ったりする場合があります。また、Microsoft Word 内で、ユーザーが注文契約ドキュメント内の顧客リストから顧客を選択できるようにする場合があります。外部コンテンツ タイプは、一度作成すれば、それを必要な場所で再利用できます。

重要重要

Business Connectivity Services (BCS) は、Microsoft SharePoint Foundation 2010、Microsoft SharePoint Server 2010、および Microsoft Office 2010 アプリケーションに含まれます。ただし、機能セットと機能は各アプリケーションで異なります。詳細については、「Business Connectivity Services の内容」を参照してください。

外部コンテンツ タイプ: 利点

外部コンテンツ タイプには以下の利点があります。

  • 再利用性を実現する。外部コンテンツ タイプはビジネス エンティティの再利用可能なデータ定義です。作成した外部コンテンツ タイプを任意の BCS の表示機能で使用し、外部データと対話するための充実したユーザー操作を提供できます。

  • 外部システムの複雑性をカプセル化する。外部コンテンツ タイプを使用すると、インフォメーション ワーカーは、外部システムの複雑性に対処することなく、ビジネス ソリューションを組み立てることができます。たとえば、接続情報または外部システムのプログラム インターフェイスを把握する必要はありません。経験豊富なユーザーまたは開発者が作成した外部コンテンツ タイプは、あらゆるユーザーが、必要なあらゆる方法で使用できます (外部コンテンツ タイプの操作および外部データのアクセスに対する権限がある場合)。ただし、ユーザーは、外部データの場所や外部データの接続方法について知る必要はありません。

  • Office および SharePoint の組み込み動作を提供する。外部コンテンツ タイプは、Office アイテムの種類の動作 (Microsoft Outlook の連絡先、タスク、予定表、Microsoft Word のドキュメント、Microsoft SharePoint Workspace のリストなど)、SharePoint の動作 (リスト、Web パーツ、プロファイル ページなど)、および各種機能 (オフラインでの検索や作業などの機能) を外部データおよびサービスに提供します。これにより、ユーザーは、使い慣れた作業環境で作業できます。データを探したり、さまざまな (および独自の) ユーザー インターフェイスを習得したり、そのユーザー インターフェイスと対話したりする必要はありません。

  • セキュリティで保護されたアクセスを確保する。外部コンテンツ タイプは、外部システムおよび SharePoint 製品とテクノロジの両方によって設定されたセキュリティを順守します。SharePoint でセキュリティを構成することで、どのユーザーがどのデータにアクセスできるかを完全に制御できます。

  • 保守を簡略化する。外部コンテンツ タイプは一度作成するだけで、複数のソリューションでさまざまなシナリオで使用できます。したがって、外部コンテンツ タイプの管理は容易です。たとえば、外部コンテンツ タイプのアクセス許可、接続定義、およびデータ定義を 1 か所で集中して管理できます。

  • 外部データ検索を可能にする。イントラネット ポータルから SharePoint Server Search を使用して、顧客など、特定の外部コンテンツ タイプに関する情報を検索できます。SharePoint Server Search は、データを外部システムから直接取得します。したがって、ユーザーは、承認を得たり、別のアプリケーションをインストールしたりしなくても、必要な情報を取得できます。

  • オフラインでの作業を可能にする。Outlook 2010 および SharePoint Workspace 2010 では、外部コンテンツ タイプをオフラインにできます。Business Connectivity Services は、充実したキャッシュとオフライン作業機能を提供し、キャッシュ ベースの操作をサポートします。ユーザーは、オフラインで作業している場合や、サーバーの接続が低速になったり、断続的に切断したり、使用できなくなったりした場合でも、外部データをシームレスかつ効率的に操作できます。キャッシュされたビジネス エンティティに対して実行された読み書き操作は、サーバーへの接続が使用可能になったときに同期されます。

関連項目

概念

外部データを表示できる場所