FQL 簡単なクエリ言語

最終更新日: 2011年7月1日

適用対象: SharePoint Server 2010

簡単なクエリ言語サポートによって、Web の一般的な検索エンジンに見られるような、単純な演算子を使用する検索ボックスを作成できます。このサポートでは、より正式な FAST クエリ言語 (FQL) 構文を使用する場合よりも簡単な方法で、単語または語句を組み合わせたり、ANDOR、および NOT を組み合わせることに対応しています。

この形式は、次のように STRING 演算子の構文内でサポートされます。

string("<simple query language expression>", mode="simpleall")
string("<simple query language expression>", mode="simpleany")
  • simpleall: 論理 AND が、<simple query language expression> 内の用語または語句の間に適用されます。ただし、用語の先頭に負符号 ("-") が指定されている場合を除きます。

  • simpleany: 論理 OR が、<simple query language expression> 内の用語または語句の間に適用されます。ただし、用語の先頭に正符号 ("+") または負符号 ("-") が指定されている場合を除きます。

<simple query language expression> 内の用語または語句は、空白で区切る必要があります。

<simple query language expression> に語句が含まれる場合は、バックスラッシュ ("\") を使用して二重引用符をエスケープする必要があります。たとえば、ユーザーがクエリ "king lear" shakespeare を入力した場合、その FQL STRING 演算子は、次のように書式設定する必要があります。

string("\"king lear\" shakespeare", mode="simpleall|simpleany")

注意

FQL 簡単なクエリ言語では、SharePoint クエリ Web パーツで使用される SharePoint キーワード構文のすべてのオプションをサポートしているわけではありません。カスタム アプリケーションで同じクエリ構文を表示するには、「サポートされているクエリ言語」に記載されているオプションを確認してください。

SIMPLEALL モード

SIMPLEALL モード (mode="simpleall") では、(空白で区切られた) すべてのクエリ用語または語句が、返されるドキュメントで一致する必要があります。これは、用語または単語間の論理 AND と等しい動作です。この既定の照合モードは、プレフィックスとして正符号 ("+") または負符号 ("-") を使用することによって無効にできます。次の表の説明を参照してください。

プレフィックス

説明

+

このプレフィックスは使用できますが、無視されます。

次の式は、同値で、"goethe" と "faust" 両方を含んでいるすべてのドキュメントを返します。

+faust +goethe

+faust goethe

faust +goethe

faust goethe

-

このプレフィックスは、論理 NOT をそれに続く用語に適用します。

次の式は、"goethe" および "faust" を含んでいるすべてのドキュメントを返しますが、そのドキュメントに "marlowe" がある場合はそのドキュメントを返しません。

goethe faust -marlowe

注意

"+" または "-" とそれに続く用語または語句の間にスペースは使用できません。

SIMPLEANY モード

SIMPLEANY モード (mode="simpleany") では、(空白で区切られた) クエリ用語または語句のうち、1 つ以上の用語または語句が、返されるドキュメントで一致する必要があります。この既定の照合モードは、"+" または "-" を使用することによって無効にできます。次の表の説明を参照してください。

このモードの使用は、OR ブール値クエリ パラメーターの使用に相当します。mode="simpleany" では、+ 演算子も - 演算子も使用されていない場合 (1 つ以上の用語が空白で区切られているだけ) は、クエリ用語または語句のうちの 1 つが一致する必要があります。

プレフィックス

説明

+

"+" に続く用語または語句は、一致する必要があります (論理 AND)。

次の式は、"goethe" と "faust" を含んでいるすべてのドキュメントを返します。

+faust +goethe

次の式は、"faust" を含んでいるすべてのドキュメントを返します。"goethe" も含んでいるドキュメントは、動的ランクが上昇し、結果セットの上位に表示されます。

+faust goethe

次の式は、"shakespeare" を含んでいるすべてのドキュメントを返します。語句 "king lear" も含んでいるドキュメントは、動的ランクが上昇し、結果セットの上位に表示されます。

\"king lear\" +shakespeare

-

このプレフィックスは、論理 NOT をそれに続く用語に適用します。

次の式は、"goethe" "faust" を含んでいるすべてのドキュメントを返しますが、そのドキュメントに "marlowe" がある場合はそのドキュメントを返しません

+goethe +faust -marlowe

次の式は、"goethe" を含んでいるすべてのドキュメントを返しますが、そのドキュメントに "marlowe" がある場合はそのドキュメントを返しません。"faust" も含んでいるドキュメントは、動的ランクが上昇し、結果セットの上位に表示されます。

+goethe faust -marlowe

次の式は、近似を使用して評価される特殊な事例です。

faust -marlowe

次のように評価されます。

andnot(faust, marlowe)

注意

"+" または "-" とそれに続く用語または語句の間にスペースは使用できません。

関連項目

概念

FAST 検索クエリ統合の概要

FAST クエリ言語 (FQL) 構文のリファレンス

FQL プロパティの指定

FQL トークン式

FAST クエリ言語 (FQL) の演算子

FQL 構文のリファレンス (ABNF)