ユーザー設定フィールド レンダリングの機能強化

最終更新日: 2010年4月14日

適用対象: SharePoint Foundation 2010

この記事の内容
リスト ビューでの XSLT スタイルシートによるレンダリング
RenderPattern 要素の廃止
PropertySchema 要素の廃止
下位互換性

Microsoft SharePoint Foundation 2010 では、ユーザー設定フィールド型のレンダリングを定義する方法が 2 つの点で大きく変更されています。

リスト ビューでの XSLT スタイルシートによるレンダリング

Windows SharePoint Services 3.0 のリスト ビュー ページでは、フィールドがフィールド定義ファイル fldtypes*.xml の RenderPattern 要素によってレンダリングされていました。SharePoint Foundation 2010 のリスト ビュー ページでは、フィールドは、XSLT スタイルシートによってレンダリングされます。したがって、ユーザー設定フィールド型のレンダリングを定義するには、カスタム RenderPattern 要素をフィールド型定義に追加するのではなく、カスタム XSLT スタイルシートを作成します。フィールド型定義の詳細については、「[方法] ユーザー設定フィールド型の定義を作成する」および「FldTypes.xml ファイルについて」を参照してください。XSLT レンダリングおよびそのカスタマイズ方法の詳細については、「XSLT リスト ビュー レンダリング システムの概要」および「[方法] リスト ビューでのフィールドのレンダリングをカスタマイズする」を参照してください。

RenderPattern 要素の廃止

Windows SharePoint Services 3.0 のフィールドも、通常は、フィールド定義ファイルの RenderPattern 要素によって表示モードでレンダリングされていました。また、めったにありませんでしたが、編集モードおよび新規モードで RenderPattern 要素を使用して、レンダリングすることもできました。編集モードおよび新規モードでより一般的に行われていたのは、RenderingTemplate と呼ばれるユーザー コントロール (ASCX) によるフィールドのレンダリングです。ユーザー コントロールを使用すると、表示モードでもフィールドをレンダリングできました。SharePoint Foundation 2010 では、ユーザー設定フィールドが、常に、ユーザー コントロールによって 3 つのモードすべてでレンダリングされます。長い間使用されている組み込みフィールドの中には、引き続き RenderPattern 要素を使用しているものがありますが、ユーザー設定フィールドの開発においては、RenderPattern 要素は廃止されています。

PropertySchema 要素の廃止

Windows SharePoint Services 3.0 では、ユーザー設定フィールドに変数プロパティ (つまり、さまざまなリストのさまざまな値を持つプロパティ) がある場合は、ユーザーがプロパティ値を設定できるように、[サイト内の新しい列]、[サイト内の列の変更]、[列の作成]、および [列の変更] の各ページにコントロールが必要でした。このコントロールのレンダリングを定義する 1 つの方法として、ユーザー設定フィールドのデザイナーによって使用されていたのが、フィールド定義ファイルの PropertySchema 要素です。この方法は廃止されており、現在はユーザー コントロール (ASCX) として編集コントロールを作成する必要があります。ユーザー設定フィールドをユーザー コントロールに指定するには、FieldEditorUserControl プロパティを設定します。これらのエディター コントロールの詳細については、「ユーザー設定フィールド型のプロパティのレンダリング」および「フィールド型のプロパティ用のエディター コントロール」を参照してください。

下位互換性

フィールドに対するユーザー コントロール (RenderingTemplate) がない場合、ランタイムはフィールド型定義ファイルで RenderPattern 要素を検索し、見つかったら、その要素を使用します。この動作から 1 つわかるのは、SharePoint Foundation 2010 よりも前のバージョンで作成したユーザー設定フィールドが、RenderPattern 要素を持つ既存のフィールド型定義を表示、編集、または新規モードで引き続き使用している可能性がある、ということです。

SharePoint Foundation 2010 では、"リスト ビュー" の従来のユーザー設定フィールドが、そのフィールドのフィールド型定義の RenderPattern で自動的にレンダリングされることはありません。ただし、XSLT スタイルシートによってフィールドに指定された既定のレンダリングが必要ない場合は、<Field Name="CAMLRendering">TRUE</Field> 要素をフィールド型定義に追加して、RenderPattern を再度有効にできます。詳細については、「FldTypes.xml ファイルについて」および「RenderPattern 要素 (フィールド型)」を参照してください。

関連項目

概念

構成要素: 列とフィールド型

ユーザー設定フィールド型

[方法] ユーザー設定フィールド型を作成する

ユーザー設定フィールド型のプロパティのレンダリング

フィールド型のプロパティ用のエディター コントロール