サイトのバージョン管理と代替セットアップ パス
最終更新日: 2010年4月6日
適用対象: SharePoint Foundation 2010
この記事の内容
製品バージョン
テンプレート バージョン
代替セットアップ パス
アップグレードの主要な機能は、サイトのバージョン管理をとおして提供されるサイトの現在の状態を確認することです。サイトのクエリとパフォーマンスを向上させるため、Microsoft SharePoint Foundation 2010 では、製品バージョンとテンプレート バージョンという 2 つの数字としてバージョン番号をデータベースに格納します。
SharePoint Foundation 2010 はレガシー サイトに製品バージョン 3、マイナー バージョン 0 を割り当てます。
製品バージョン
製品バージョンは、サイトが最後に作成またはアップグレードたバージョンを表す 1 個の整数です。SharePoint Foundation 2010 は、2 つの製品バージョンのみをアップグレード対象としてサポートします。3 は、直前のバージョンで作成したサイトからアップグレードしたサイトであることを指定します。これに対し、4 は、サイトが新しいバージョンを使用して作成されたことを指定します。
サイトのセットアップ パスは、製品バージョンによって異なります。製品バージョンが 3 の場合、SharePoint Foundation は \web server extensions\12 のパスを使用します。製品バージョンが 4 の場合は、\web server extensions\14 のパスを使用します。
テンプレート バージョン
SharePoint Foundation では、サイトの製品バージョンに加えてテンプレート バージョンも管理されます。テンプレート バージョンは、SharePoint Foundation によって変更履歴が維持される任意のインクリメント可能な整数です。この数字は、アップグレード テンプレートを使用する必要があるほどサイト定義を大幅に変更した場合に、開発者がいつでもインクリメントできます。テンプレート バージョンはサイト定義の所有者が決定します。
サイト定義のテンプレート バージョンについて、最新の既知のバージョンがサイト定義ファイルに格納されます。SharePoint Foundation には、時間の経過に従ってサイト テンプレートを更新する強力な機能があり、それによって、新しい機能をサイトに展開する方法としてアップグレードを使用しやすくなっています。ただし、ユーザー独自のテンプレート バージョンを作成し、サイトの機能を変更した場合は、今後、サイトを作成した元のプログラムによるサイトのアップグレードは不可能になります。
既存の Web サイトの製品バージョンまたはテンプレート バージョンあるいはその両方をインクリメントする唯一の方法は、サイト アップグレード定義を作成することです。つまり、STS サイト定義で ProductVersion 属性が 4 を指定し、SchemaVersion 属性が 150 を指定している場合でも、ProductVersion が 3 で、SchemaVersion が 100 である STS サイト定義を使用する、機能の Web サイトを作成できます。アップグレード定義が存在しない場合、または Web サイトがまだアップグレードされていない場合、STS 定義はアップグレードされないことがあります。
ビルドからビルドへのアップグレードでは、製品バージョンは同じですが、スキーマ バージョンはビルド間でインクリメントされます。
代替セットアップ パス
SharePoint Foundation 2010 には、セットアップ パス用のコンテンツ アクセスとレンダリングの代替メカニズムが実装されています。SharePoint Foundation では、ファイルのセットアップ パスが特別に機能として計算され、最初は 14 ディレクトリで、現在のバージョンのカスタマイズされていないファイルが検索されます。14 ディレクトリにこのファイルが存在する場合は、ページがレンダリングされますが、存在しない場合は、12 ディレクトリでファイルが検索されます。12 ディレクトリでもファイルが見つからない場合は、60 バージョンのディレクトリが検索されます。