Outlook Web Access のファイルとデータへのアクセスの構成

 

適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007

トピックの最終更新日: 2007-09-06

Outlook Web Access 内からファイルやデータにアクセスするには 3 とおりの方法があります。データにアクセスするこれらの方法には、WebReady ドキュメント表示、ファイルへの直接アクセス、および Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリと Windows ファイル共有へのアクセスがあります。組織の要件を満たす必要がある状況に応じて、これらの機能を許可または禁止できます。

WebReady ドキュメント表示

Microsoft Exchange Server 2007 には、WebReady ドキュメント表示という名前の新しい機能があります。WebReady ドキュメント表示を使用すると、ユーザーは使用しているコンピュータにインストールされているファイルの種類をアプリケーションに関連付けずに、Outlook Web Access Web ブラウザで一般的なファイルの種類を表示できます。ユーザーは、WebReady ドキュメント表示を使用して、次の種類のファイルを表示できます。

  • .doc
  • .pdf
  • .ppt
  • .xls

さらに、サポートされる MIME の種類は以下のとおりです。

  • application/pdf
  • application/vnd.ms-excel
  • application/vnd.ms-powerpoint
  • application/word
  • application/x-mspowerpoint
  • application/x-msexcel

ユーザーの WebReady ドキュメント表示を管理する方法の詳細については、「WebReady ドキュメント表示を管理する方法」を参照してください。

ファイルへの直接アクセス

ファイルへの直接アクセスは、Outlook Web Access を使用して、ユーザーがアクセスできるファイルの種類、およびファイルへのアクセス方法を指定することによって制御できます。これを実行するには、Exchange 管理コンソールでファイルへの直接アクセスに対して許可、ブロック、強制保存のオプションを使用するか、または Set-OWAVirtualDirectory コマンドレットで指定できるファイルへのアクセスのパラメータを使用します。異なるファイルの種類に対して許可、ブロック、または強制保存を指定できることに加えて、ユーザーが Outlook Web Access へのログオン時に [これは共有のコンピュータです] または [これは個人のコンピュータです] のいずれをクリックしたかに応じてファイルへのアクセスのオプションを構成できます。ファイルへのアクセスを管理する方法の詳細については、「共有のコンピュータおよびプライベートのコンピュータのファイル アクセスを管理する方法」と「Set-OwaVirtualDirectory」を参照してください。

Outlook Web Access によるデータへのアクセス

Microsoft Windows SharePoint Services と Windows ファイル共有に格納されているデータへのアクセスは、Exchange 2007 の Outlook Web Access の新機能です。Windows ファイル共有は、汎用名前付け規則 (UNC) ファイル共有とも呼ばれます。Outlook Web Access での Windows SharePoint Services と Windows ファイル共有の統合によって、ユーザーは、集中管理または個人によって管理された Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリまたは Windows ファイル共有のドキュメントに対して読み取り専用アクセスが可能になります。ユーザーが Outlook Web Access を使用してファイルを取得する場合、Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリや Windows ファイル共有に格納されているファイルを変更することはできません。

Windows SharePoint Services は、管理者が情報共有およびドキュメント コラボレーション用の Web サイトを作成できるようにするためのエンジンです。Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリは、ファイルを保存して情報を共有するためのファイル格納機能を提供します。この機能によって、ユーザーはドキュメントに関するコラボレーションを行うことができます。

important重要 :
Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有の統合機能は、Exchange 2007 Outlook Web Access Premium で、基本認証またはフォーム ベース認証が使用されている場合にのみ使用できます。

Exchange 管理コンソールや Exchange 管理シェルを使用すると、Windows SharePoint Services と Windows のファイル共有の統合に関連した以下の管理作業を実行できます。

  • 特定のサーバー上の Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有ドキュメントへのアクセスを許可または禁止します。
  • 公共のコンピュータや個人のコンピュータからの Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有ドキュメントへのアクセスを許可または禁止します。
  • 内部として処理されるホスト名の一覧を作成します。Outlook Web Access からアクセスできるのは、内部ホスト上のドキュメントだけです。
  • セグメンテーションによって Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有ドキュメントへのアクセスを有効または無効にします。これを実行するには、個々の Outlook Web Access 仮想ディレクトリで Set-OwaVirtualDirectory コマンドレットを使用するか、ユーザーごとに Set-CASMailbox コマンドレットを使用します。詳細については、「Set-OwaVirtualDirectory」または「Set-CASMailbox」を参照してください。
    note注 :
    既定では、セグメンテーションの変更は、Outlook Web Access にログオンしているユーザーが 60 分間操作を行わなかった場合、またはユーザーが Outlook Web Access にログオンしたときに有効になります。変更をすぐに有効にするには、クライアント アクセス サーバーでコマンド iisreset/noforce を実行して、インターネット インフォメーション サービス (IIS) を再起動します。

Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有の統合は、公共のコンピュータのログオンと個人のコンピュータのログオンについて個別に構成されます。

既定の設定値

次の表は、Outlook Web Access の Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有の統合機能で使用される既定の設定を示しています。

Outlook Web Access の Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有の統合機能で使用される既定の設定値

機能 既定の設定値

Windows SharePoint Services および Windows ファイル共有の統合機能

有効

禁止一覧

なし

許可一覧

なし

不明なサーバー上の Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有ドキュメントへのアクセス

Enabled

公共のコンピュータからの Windows SharePoint Services および Windows のファイル共有ドキュメントへのアクセス

Enabled

Windows SharePoint Services ドキュメント ライブラリおよび Windows ファイル共有へのアクセスを構成する方法の詳細については、以下のトピックを参照してください。

参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。