• [アーティクル]

Office 2010 の Office Migration Planning Manager ファイル スキャナーをセットアップする

 

適用先: Office 2010

トピックの最終更新日: 2016-11-29

ドキュメントが Microsoft Office 2010 との互換性を持つかどうかを評価するための最初の手順は、OMPM ファイル スキャナーをセットアップすることです。OMPM を Microsoft Office Migration Planning Manager 2010 Update 1 ダウンロード ページ (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=199599\&clcid=0x411) (英語) からダウンロードします。その後、この記事に示すガイドラインを使用して OMPM を展開およびインストールし、OMPM コンポーネントと、OMPM スキャンによって生成されるファイルに習熟してください。

この記事の内容

  • OMPM Update 1 をダウンロードする

  • OMPM ファイル スキャナーをセットアップする

  • OMPM をインストールする

  • OMPM をアンインストールする

  • OMPM スキャンによって生成されるファイル

  • OMPM ファイル スキャナーによってスキャンされるファイル

OMPM Update 1 をダウンロードする

OMPM 2010 Update 1 インストール パッケージは、Microsoft Download Center (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=199599\&clcid=0x411) (英語) から入手できます。OMPM ファイル スキャナー、Office ファイル コンバーター (OFC) ツール、およびバージョン抽出ツール (VET) の修正と機能強化を多数使用できます。

重要

OMPM の初期バージョンを使用している場合は、既存のクライアント スキャンの結果、データベース、または新しいバージョンの OMPM でエクスポートしたデータを再使用できません。新しいデータベースを作成し、新しいバージョンを使用してクライアントを再スキャンする必要があります。

OMPM ファイル スキャナーをセットアップする

環境を分析するには、OMPM ファイル スキャナーを 3 つの方法で構成できます。

  • 一元管理スキャン   一元管理は、OMPM の配布に最もよく使用される方法です。通常は、共有ドキュメント リポジトリのスキャンに使用されます。ファイル スキャンを一元管理するには、必須の OMPM ファイル スキャナー ファイル (Scan フォルダーのコンテンツで構成される) をすべて管理用クライアント コンピューター上に配置し、そのコンピューターから OMPM ファイル スキャナーを実行して、ネットワーク経由でコンピューターをスキャンします。offscan.ini の FoldersToScan 設定の値を構成することによって、スキャンするフォルダーを指定します。OMPM ファイルを一元配布することにより、管理用コンピューター上の OMPM ファイル スキャナー構成ファイル (offscan.ini) を変更すれば、ネットワーク上の各コンピューターにこのファイルを再配布する必要はありません。

  • 共有フォルダーからの分散スキャン   共有フォルダーからの分散スキャンを使用するには、必須の OMPM ファイル スキャナー ファイル (Scan フォルダーのコンテンツで構成される) を中央の共有フォルダーに配置します。次に、その共有フォルダーから、目的のクライアント コンピューター上で OMPM ファイル スキャナーを実行し、ローカル コンピューターのハード ドライブまたはサーバーをスキャンします。この方法でも、一元管理の場所にある OMPM ファイル スキャナー構成ファイル (offscan.ini) を変更すれば、ネットワーク上の各コンピューターにこのファイルを再配布する必要はありません。この方法では、OMPM ファイル スキャナーをファイル共有から起動するスクリプトを各コンピューターにコピーすることもできます。スキャナーは、次のようなコマンドを使用してクライアント コンピューター上で呼び出されます。

    Pushd \\<OMPM Admin Server>\<スキャン共有フォルダー>

    次に、この新しくマップされた場所から offscan.exe を実行します。マップされた場所から offscan.exe を起動して、スキャナーがスキャン構成ファイルを認識できるようにする必要があります。スキャンは、クライアント上で手動で開始することも、スクリプトを使用して開始することもできます。スキャンをクライアント コンピューター上でサイレント実行すると、ユーザーに対してプロセスを透過的に実行できます。

  • 分散スキャン   分散スキャンを使用するには、OMPM ファイル スキャナー ファイル (Scan フォルダーのコンテンツ) を各クライアント コンピューターに配布して、OMPM ファイル スキャナーをローカルに実行します。選択したソフトウェア インストール ツールを使用して、ファイル スキャナーのコンポーネントを配布できます。このコンポーネントには、ログオン スクリプト、Microsoft Deployment Kit Lite Touch、または System Center Configuration Manager などが含まれます。管理用クライアントの共有サーバーの場所を offscan.ini 構成ファイルの DestinationPath 設定でスキャン ログの保存先として構成することによって、Cab ファイルを中央ログ サーバーに自動的に保存できます。各クライアント コンピューター上で多数のファイルをスキャンしようとする場合は、この方法を使用することを推奨します。

Offscan.exe を実行すると、この実行可能ファイルを追跡できるように、スキャン対象のクライアント コンピューター上に Offscan.exe 自体がサイレント インストールされます。また、スキャン完了後は、Offscan.exe 自体が自動的にアンインストールされます。スキャンの完了後もインストールされた Offscan.exe がネットワーク上のコンピューターに残っている場合、安全に削除できます。

以下のファイルは OMPM ダウンロード パッケージの Scan フォルダーに格納されていて、OMPM ファイル スキャナーの実行に必須のファイルです。

  • OFFSCAN.EXE   OMPM ファイル スキャナー プログラム

  • ACCSCAN.DLL   アプリケーション ライブラリ モジュール

  • OFFSCAN.INI   構成ファイル

  • MSVBVM50.DLL   Visual Basic 5.0 ランタイム版

  • SYSTEM.MDW   Access システム データベース

offscan.exe を実行すると、ファイル スキャンの実行方法に関する仕様が offscan.ini 構成ファイルから読み込まれます。OMPM ファイル スキャナー ファイルを配布する前、またはファイル スキャンを実行する前に、offscan.ini を構成する必要があります。offscan.ini 構成ファイルで構成できる設定の詳細については、「Office 2010 の Office Migration Planning Manager Offscan.ini の設定」を参照してください。

OMPM をインストールする

OMPM ファイルのインストール場所は、選択した展開方法によって異なります。詳細については、一元管理スキャン、共有フォルダーからの分散スキャン、および分散スキャン方法に関する説明を参照してください。

OMPM をインストールするには

  1. 中央の管理用コンピューターで、コマンド プロンプトから「MigrationPlanningManager2010Update1.exe」と入力し、Enter キーを押します。

  2. 使用条項を確認し、[Accept] をクリックします。

  3. ファイルの展開先を確認します。既定では c:\ompm に展開されます。必要に応じて場所を変更したら、[Extract] をクリックします。指定した場所にファイルが展開されます。

OMPM をアンインストールする

以下の手順は、管理用コンピューターおよびクライアント コンピューターから OMPM をアンインストールするための手順です。OMPM ファイルは、選択した配布方法に応じて、管理用コンピューターまたはクライアント コンピューターにインストールされています。詳細については、一元管理スキャン、共有フォルダーからの分散スキャン、および分散スキャン方法に関する説明を参照してください。

管理用コンピューターから OMPM をアンインストールするには

  1. コマンド プロンプトから「DeleteDB.bat <コンピューター名>\<SQL サーバー名> <データベース名>」と入力します。

  2. フォルダー Catalog、Database、Report、Scan、Tools (およびそのコンテンツ) を元のセットアップ場所 (c:\ompm など) から削除します。

  3. OMPM 2010 のスキャン ログ ファイルを offscan.ini 構成ファイルの DestinationPath 設定で指定した場所から削除します。

クライアント コンピューターから OMPM をアンインストールするには

  1. 各クライアント コンピューターから配布済みコンポーネントをすべて削除します。

  2. スキャナーの実行を安全に追跡するため、スキャナーが作成したレジストリ エントリを削除します。

    • OMPM スキャンのレジストリ エントリは、HKCU\Software\Microsoft\OMPM キーに保存されています。

    • RunID エントリは削除しないでください。削除すると、別のスキャンに対して同じ RunID が使用され、スキャン結果が重複する可能性があります。

OMPM スキャンによって生成されるファイル

OMPM ファイル スキャナーは、コンピューターに関する情報を収集し、指定のパスを再帰的にスキャンして Office ファイルを調査します。そして、offscan.ini 構成ファイルの Destination 設定によって定義されたフォルダー内の XML ログ ファイルに結果を記録します。オプションで、offscan.ini 構成ファイルの CABLogs 設定を構成することによって、スキャン後にログを .cab ファイルに圧縮できます。

さらに、OMPM には最新の Access 互換性ツールキットも含まれています。OMPM で Microsoft Access ファイルをスキャンすると (Offscan.ini ファイル内の AccessScan 設定が 1 に設定されていれば)、このツールキットが自動的に使用され、レポート ツールの [Access 互換性] タブに結果が表示されます。

OMPM ファイル スキャナーによって生成されるログ ファイルおよび .cab ファイル

OMPM ファイル スキャナーがスキャンするコンピューターごとに、付随する Offscan.ini ファイルで指定した保存先フォルダーに XML ログ ファイルが作成されます。この初期ログ ファイルには、スキャンとコンピューターの両方の詳細が含まれます。このファイルの作成後、OMPM ファイル スキャナーは、追加でスキャンする Office ファイルごとに XML ログ ファイルを作成します。各ログ ファイルのファイル名は、GUID にログ ファイルの種類を示すプレフィックスを付加した形式です。

OMPM ファイル スキャナーは、4 つのログ ファイルを作成して、スキャンしたコンピューター、スキャンしたファイル、スキャンのサマリー、およびエラーに関するプロパティを記録します。以下の表に、一般的なログ ファイルのセットを示します。

ファイル名 説明

Scan_{40D1300A-F0BE-4D68-ADBF-36C78EE030A1}.xml

スキャン ログ (スキャンごとに 1 つ)

File_{F575D370-1E7A-486E-9FC6-4BB83C7770DD}.xml

ファイル プロパティ ログ (スキャンした一意のファイルごとに 1 つ)

Sum_{75C5A590-A789-4B16-A2EB-E3934BCB01B1}.xml

サマリー ログ

Err_{61CF0E6F-71E1-4878-9E9F-C1D35EBA3506}.xml

エラー ログ (一意のエラー発生ごとに 1 つ)

Microsoft SQL Server データベースに転送する効率を高めるため、個々のログ ファイルを .cab ファイルに圧縮できます。各 .cab ファイルに最大 10,000 個のログ ファイルを含めることができます。ログ ファイルが .cab ファイルに追加されたら、元のログ ファイルは削除されます。.cab ファイルが 10,000 ログ ファイルに達すると、OMPM ファイル スキャナーは次の 10,000 ファイル用に新しい .cab ファイルを作成します。Offscan.ini の CABLogs 設定を既定の設定である 1 から 0 に変更することによって, .cab ファイルの作成を無効にすることができます (数千ファイル以上をスキャンする場合は、パフォーマンスの理由から推奨しません)。

.cab ファイルは、ScanID GUID にインデックス番号を付加したファイル名を使用します。同じコンピューター上で 3 つの .cab ファイルが生成された場合、ファイル名は次のようになります。

  • Computer1 {2FA87EDF-4393-4BCF-8829-8776F82DEDD5}00001.cab

  • Computer1 {2FA87EDF-4393-4BCF-8829-8776F82DEDD5}00002.cab

  • Computer1 {2FA87EDF-4393-4BCF-8829-8776F82DEDD5}00003.cab

ネットワーク経由でログ ファイルを保存する場合, .cab ファイルの作成がパフォーマンスに悪影響を与える可能性があります。通常、ログ ファイルは、スキャン対象のコンピューターと地理的に近く、同一サブネット上にあるコンピューターに保存します。.cab ファイルの生成を無効にするには、Offscan.ini ファイルで設定 CABlogs=1 を使用します。

OMPM ファイル スキャナーによってスキャンされるファイル

以下の表に、OMPM ファイル スキャナーがスキャンするファイルの種類と、ライト スキャンおよびマクロ スキャンのみに含まれるファイルの種類を示します。

注意

OpenXML 形式のファイル (.xlsx, .pptx, .docx) は、Offscan.ini の Ext 設定に明示的に追加されない限り、OMPM ファイル スキャナーによってスキャンされません。

Microsoft Office 97 ～ 2003 プログラム ライト スキャンおよびディープ スキャンするファイルの種類 ライト スキャンのみ マクロ スキャンのみ

Access

  • .mdb

  • .mde

  • .mdz

  • .adp

  • .ade

  • .mdt

  • .mda

  • .accda

  • .accdb

  • .accdr

  • .accdu

  • .accde

  • .accdt

  • .accdc

Excel

  • .xls

  • .xlt

  • .xla

  • .xlm

  • .xlw

  • .htm

  • .html

  • .mhtml

  • .mht

  • .xlc

  • .wk1

  • .wk3

  • .wk4

  • .wj1

  • .wj2

  • .wj3

  • .fj3

  • .fmt

  • .fm3

  • .all

  • .wks

  • .wq1

  • .dbf

  • .xlsm

  • .xltm

PowerPoint

  • .ppt

  • .pot

  • .pps

  • .ppa

  • .pptm

  • .ppam

  • .potm

Project

  • .mpp

  • .mpt

Publisher

.pub

Visio

  • .vsd

  • .vss

  • .vst

  • .vdx

  • .vtx

  • .vsx

Word

  • .doc

  • .dot

  • .wiz

  • .docm

  • .dotm