Planning Server のプレリリース版からのアップグレード

更新 : 2009-04-30

この資料の内容は以下のとおりです。

  • Security requirements

  • Prepare for the upgrade

  • Perform the binary upgrade

  • Perform the Planning system upgrade

  • Perform the Planning application upgrade

  • Verify the upgrade

  • Perform post-upgrade configurations

Planning Server のアップグレードを実行すると、現在の Planning Server およびクライアント アプリケーションを次にリリースされたバージョンにアップグレードできます。Microsoft Office PerformancePoint Server 2007 のバージョン 1.0 リリースの場合、アップグレードを行うと、Planning Server の CTP4 バージョンの展開をバージョン 1.0 にアップグレードできます。CTP1 バージョンからのアップグレードはサポートされません。

メモメモ :

Plannning Server およびクライアント アプリケーションの CTP2 バージョンからのアップグレードを実行するには、最初に CTP2 から CTP4 へのアップグレードを実行し、その後で CTP4 からバージョン 1 にアップグレードします。修正プログラムを適用する前に、すべてのアップグレードを完了する必要があります。

以前のバージョンの Planning クライアント アプリケーション (Planning Business Modeler、Excel 用 PerformancePoint アドイン、Planning 管理コンソール、Planning Server など) は、現在のバージョンの Planning クライアント アプリケーションまたは Planning Server と併用しないでください。システムが不安定になり、予期しない結果が生じる場合があります。

Planning Server のアップグレード時に、ステージング データベース (StagingDB) と外部データベース (OutboundDB) はアップグレードされません。StagingDB データベースと OutboundDB データベースは、アップグレード処理の一部として新規に作成してください。

このアップグレード プロセスは、連続した 6 つの手順から成ります。この後のセクションに、各手順の詳細を示します。

セキュリティ要件

Planning Server を CTP4 から バージョン 1.0 にアップグレードする管理者は、特定の権限が必要です。権限がないと、アップグレードは成功しません。

Planning Server をバージョン 1.0 にアップグレードするには、アップグレードを実行する管理者が、各 Planning Server アプリケーションのグローバル管理者ロールのメンバである必要があります。これに加えて、Microsoft SQL Server 2005、SQL Server 2005 Analysis Services、インターネット インフォメーション サービス (IIS)、および Windows Server 2003 が稼働している Planning Server 環境内のすべてのコンピュータに対する管理者権限も必要です。さらに、アップグレードの完了後にモデル サイトを再展開するには、システム内のすべてのモデル サイトで、モデル サイト スコープの権限を持つモデル管理者ロールのメンバである必要があります。

アップグレードの準備

手順 1: アップグレードの準備

  1. すべてのサーバーおよびクライアント コンピュータがこのプロセスで確実にアップグレードされるように、展開トポロジの資料が手元にあることを確認します。

  2. すべてのクライアント コンピュータで、保留中の割り当てがあれば Excel 用 PerformancePoint アドインを使用してすべて送信します。

  3. Planning 管理コンソールを起動し、[アプリケーション] をクリックします。すべてのアプリケーションを選択し、[非同期オフライン]**** をクリックします。

  4. 関連する Analysis Services キューブも含め、次のすべての Planning システムおよびアプリケーション データベースをバックアップします。

    • PlanningSystemdb

    • PlanningServicedb

    • Planning アプリケーション データベース (既定では、SQL Server の <ApplicationLabel>_AppDB)

    • 各アプリケーションの Planning ステージング領域データベース (既定では、SQL Server の <ApplicationLabel>_StagingDB)

    • 登録済みのデータの送信先 (既定では、SQL Server の <ApplicationLabel/ModelSiteLabel>_OutboundDB)

    • Planning Analysis Services データベース (既定では、Analysis Services の <ApplicationLabel_ModelSiteLabel>)

  5. Planning Server がインストールされていたすべてのサーバー コンピュータから CTP4 のバイナリをアンインストールします。複数コンピュータ展開トポロジでは、Planning Server を実行するすべてのコンピュータから CTP4 のバイナリがアンインストールされたことを確認する必要があります。

  6. Planning Server がインストールされていたすべてのクライアント コンピュータから CTP4 のバイナリをアンインストールします。複数コンピュータ展開トポロジでは、Planning Server を実行するすべてのコンピュータから CTP4 のバイナリがアンインストールされたことを確認する必要があります。オフライン モードを使用する場合は、Excel 用 PerformancePoint アドインを実行するコンピュータから Excel 用 PerformancePoint アドインのオフライン キャッシュが削除されたことを確認する必要があります。

    メモメモ :

    Analysis Services データベースまたは SQL Server データベースは削除しないでください。Planning によって生成された Analysis Services キューブは削除しないでください。この手順では、Planning Server 構成マネージャを実行しません。Planning Server 構成マネージャは、この後の手順で実行します。

バイナリ アップグレードの実行

環境の準備が完了し、新しいバージョンを展開する用意ができたら、次の手順を実行して Planning Server の新バージョンをインストールします。

手順 2: バイナリ アップグレードの実行

  1. 「Prepare for the upgrade」で収集したトポロジ情報の場合と同様に、PPLSrv.msi を実行して Planning Server コンポーネントをインストールします。

  2. PBMCli.msi を実行して Planning Business Modeler コンポーネントをインストールします。

  3. PPLXCli.msi を実行して Excel 用 PerformancePoint アドインをインストールします。

    Web サーバーおよびクライアント コンピュータを含むすべてのサーバー コンポーネント (Planning Business Modeler、Excel 用 PerformancePoint アドイン、および Planning 管理コンソールを含む) は、次の手順に進む前にインストールしておく必要があります。

Planning システムのアップグレードの実行

すべてのサーバーおよびクライアント コンピュータに Planning の新しいバージョンのバイナリがインストールされたら、新規にインストールされたいずれかのサーバーから Planning システム データベースをアップグレードする必要があります。

メモメモ :

すべてのアプリケーションは、この手順によって [オフライン] に設定されます。

手順 3: Planning システムのアップグレードの実行

  1. Planning Server 構成マネージャを実行し、分散インストール オプションを選択します。データベース オプションの選択を解除します。

  2. 既存の Planning Server および Planning システム データベースに接続し、その他の必要な構成を完了します。アップグレードされるオブジェクトは次のとおりです。

    • PPSPlanningService および PPSPlanningSystem データベースの DBSchemaVersion テーブル

    • 内部構造の表記

    • 内部メタデータの表記

    • システム データの表記

    • プロセス メタデータおよびデータの表記

    メモメモ :

    複数のシステム アップグレードを実行した場合、このプロセスでは最後に実行されたアップグレード操作のみ追跡されます。

Planning アプリケーションのアップグレードの実行

Planning Server のアップグレードが完了したら、各アプリケーションをアップグレードして、アップグレード後のシステムとの互換性を維持する必要があります。このプロセスでは、いずれかのアプリケーションのアップグレードが失敗した場合でも、すべてのアプリケーションのアップグレードを試行します。

アップグレード プロセスは、アプリケーション データベースの DBSchemaVersion テーブルと PlanningSystem データベースの DBSchemaVersion テーブルを比較して、アップグレードする必要があるアプリケーションを決定します。

アップグレードされるオブジェクトは次のとおりです。

  • 各アプリケーション データベースの DBSchemaVersion テーブル

  • 内部構造の表記

  • システムによって生成されたストアド プロシージャの表記

  • システム メタデータの表記

  • ユーザー定義のメタデータ定義の表記

  • プロセス メタデータおよびデータの表記

メモメモ :

このプロセスでは、インストールされている Planning コマンド ユーティリティ (PPSCmd.exe) のバージョンも検証されるため、「Perform the binary upgrade」で新しいクライアント コンポーネントをインストールしなかった場合、このプロセスを進めることはできません。Planning コマンド ユーティリティは、Planning Business Modeler と同じ場所にインストールされます。

アップグレードが完了するまで、クライアント アプリケーションを使用しないでください。

手順 4: Planning アプリケーションのアップグレードの実行

  • Planning コマンド ユーティリティを使用して、すべてのアプリケーション データベースをアップグレードします。次に例を示します。

    ppscmd upgrade /server < PlanningServer URL >

    この手順では、アプリケーションのアップグレード時に実行されるすべての操作がコンソールに出力されます。

アップグレードの検証

サーバーおよびクライアント側の両方でアップグレードを検証することが重要です。次のすべての検証操作を実行して、アップグレード処理が正常に完了したことを確認します。

手順 5: アップグレードの検証

  1. 「Perform the Planning application upgrade」で Planning コマンド ユーティリティを実行した後、コンソール出力を表示します。

  2. PPSPlanningSystem データベースと PPSPlanningService データベースの DBSchemaVersion テーブルを確認します。

  3. 各アプリケーション データベースの DBSchemaVersion テーブルを確認します。

  4. Planning Business Modeler および Excel 用 PerformancePoint アドインの [バージョン情報] ダイアログ ボックスを確認します。

  5. Planning 管理コンソールがアップグレード後の Planning Server に接続できることを確認します。

アップグレード後の構成の実行

アップグレード プロセスを完了するには、クライアント コンピュータがサーバーに接続してアップグレードされたシステムの使用を開始できるように Planning Server を構成する必要があります。この手順により、非同期ワークフロー処理の開始が可能になります。

手順 6: アップグレード後の構成の実行

  1. Planning 管理コンソールを起動し、[アプリケーション]**** をクリックします。すべてのアプリケーションを選択し、[オンライン] をクリックします。

  2. アップグレード後のアプリケーションのセキュリティ構成を検証および管理します。たとえば、アップグレード時にサービス ID ユーザー アカウントが変更された場合は、追加のセキュリティ構成が必要になる場合があります。

  3. Planning コマンド ユーティリティを使用して、すべてのアプリケーションのすべてのモデル サイトの完全な展開を実行します。次に例を示します。

    ppscmd modelsitedeploy /full /server <PlanningServer URL> /path <ApplicationLabel>.<ModelSiteLabel>

    メモメモ :

    この方法ですべてのモデル サイトを展開しなかった場合、予期しない結果が生じる可能性があります。

  4. Planning 管理コンソールを使用して、必要なすべてのステージング データベースを再作成します。

  5. SQL Server のData Reader ロールおよびData Writer ロールに各データ管理者ユーザーを追加して、新しく作成したステージング データベースのセキュリティ設定を構成します。その他のセキュリティ構成については、「データの統合」の「Security roles」を参照してください。

  6. Planning 管理コンソールを使用して、必要なすべてのデータの送信先を再作成します。

  7. SQL Server の dbowner ロールに各データ管理者ユーザーを追加して、新しく作成したデータ送信先データベースのセキュリティ設定を構成します。その他のセキュリティ構成については、「データの統合」の「Security roles」を参照してください。

この手順が完了したら、アップグレード プロセスは完了です。Planning Server を使用する準備ができました。この手順により、非同期ワークフロー処理の開始も可能になります。

関連項目