Search Server 2008 または Search Server 2008 Express の展開を計画する

更新日: 2008年3月

適用対象: Microsoft Search Server 2008

 

トピックの最終更新日: 2015-03-09

注意

別途記載のない限り、この記事の情報は Microsoft Search Server 2008 と Microsoft Search Server 2008 Express の両方に適用されます。

この記事では、Microsoft Search Server 2008 または Microsoft Search Server 2008 Express のインストールおよび構成を計画する際の考慮事項について説明します。Search Server の計画に関する詳細については、「Search Server 2008 の計画とアーキテクチャ」を参照してください。既知の製品の問題に関する詳細については、「Microsoft Search Server 2008 Known Issues (英語)」を参照してください。

この記事の内容:

  • ハードウェアとソフトウェアの要件を計画する

  • Search Server 管理チームを計画する

  • 必要な展開の種類を決定する

  • トポロジ オプション

  • 必要なアカウントを計画する

  • データベース サーバーを準備する

  • アンインストールに関する考慮事項

  • その他の考慮事項

ハードウェアとソフトウェアの要件を計画する

Search Server をインストールおよび構成する前に、サーバーが「ハードウェアおよびソフトウェアの要件を決定する (Search Server 2008)」で説明された要件を満たしていることを確認します。

Search Server 管理チームを計画する

Search Server チームのメンバを特定し、サーバーの全体管理、検索管理、および検索センター サイトのサイト コレクション管理者を含む、適切な管理者ロールを割り当てます。組織の規模および検索の要件に応じて、検索チームの一部のメンバが複数の管理者ロールを割り当てられる場合や、Search Server 展開全体で一人の管理者のみを必要とする場合があります。詳細については、「管理アカウントとサービス アカウントを計画する (Search Server 2008)」を参照してください。

必要な展開の種類を決定する

インストールを開始する前に、Search Server 2008 と Search Server 2008 Express の相違点および関連するインストール オプションを理解しておく必要があります。これらのトピックについては、以下のセクションで説明します。

  • Search Server の展開におけるサーバー ロールについて

  • Search Server 2008 または Search Server 2008 Express を選択する

  • 基本インストールまたは詳細インストールを選択する

  • 製品比較の概要

Search Server の展開におけるサーバー ロールについて

インストール時の選択に応じて、コンピュータに Search Server 2008 または Search Server 2008 Express をインストールし、以下の Search Server ロールを構成できます。

  • アプリケーション サーバー ロール   アプリケーション サーバーとして構成された Search Server ホスト コンピュータは以下のロールを提供できます。

    • コンテンツをクロールし、クロールされたコンテンツのインデックスを作成するインデックス サーバー ロール

    • 検索クエリを処理するクエリ サーバー ロール

    Search Server ファーム内の複数のアプリケーション サーバー上で行う、インデックス サーバー ロールとクエリ サーバー ロールの分離に関する詳細については、この記事で後述する「トポロジ オプション」を参照してください。

  • Web フロントエンド サーバー ロール   Web フロントエンド (WFE) サーバー ロールで構成されたコンピュータは、エンド ユーザー用の Web サイトをホストします。これらのサイトは、クライアントからの検索クエリ要求を受け入れ、クライアントに対してクエリ結果を Web ページとして表示します。WFE サーバー ロールには、検索機能がありません。ただし、Search Server コンピュータはアプリケーション サーバー ロールと WFE サーバー ロールを並行してホストできます。このような構成の例には、単一サーバーのスタンドアロン展開があります。

  • データベース サーバー ロール (基本インストールの場合のみ)   基本インストール オプションを使用してインストールする場合、Search Server は、同じコンピュータ上に Microsoft SQL Server 2005 Express Edition を自動的にインストールし、データ記憶域として使用します。(詳細インストール オプションを使用してインストールする場合、Search Server は、データベース サーバー ロールをインストールしません。代わりに、詳細インストールでは、SQL Server ホストを指定する必要があります。)

Search Server 2008 または Search Server 2008 Express を選択する

ここでは、Search Server 2008 展開と Search Server 2008 Express 展開の主な相違点と類似点の概要について説明します。

Search Server 2008 と Search Server 2008 Express の相違点

Search Server 2008 Express には、以下の主な特性があります。

  • 1 台のアプリケーション サーバーのみ展開できます。このサーバーでは、インデックス サーバー ロールとクエリ サーバー ロールの両方が自動的に有効になります。Search Server 2008 Express 展開でインデックス サーバーとクエリ サーバーを個別に設定することはできません。

  • Microsoft から時間制限なしに無料でダウンロードできます。Microsoft Enterprise Search Web サイトからの Search Server 2008 Express のダウンロードおよびインストールの詳細については、「Search Server 2008 または Search Server 2008 Express のインストール」を参照してください。

一方、Search Server 2008 には、以下の主な特性があります。

  • インデックス サーバー ロールとクエリ サーバー ロールを別々のコンピュータに分離するために、ファームに複数のアプリケーション サーバーを展開できます。必要に応じて、クエリ サーバーを追加できます。詳細については、この記事で後述する「個別にクエリ サーバーを展開する利点」を参照してください。

  • インストール時にプロダクト キーが必要になります。

Search Server 2008 と Search Server 2008 Express の類似点

Search Server 2008 と Search Server 2008 Express には、以下の共通の特性があります。

  • フル機能の単一サーバー、スタンドアロン構成を展開するオプションが両方の製品に用意されています。どちらの製品の場合でも、基本インストール オプションを選択し、この種の構成を設定します。このオプションは、すべての Search Server コンポーネントおよびサーバー ロールと共に、データ記憶域用の Microsoft SQL Server 2005 Express Edition を 1 台のコンピュータに自動的にインストールします。基本インストールおよび詳細インストール オプションの詳細については、「基本インストールまたは詳細インストールを選択する」を参照してください。

  • 両方の製品で、どのような構成の場合でも、展開にはインデックス サーバー 1 台のみを必要とします。これは、基本インストールと詳細インストール、および単一サーバーと複数サーバー展開に当てはまります。

  • インストール時に詳細オプションを選択した場合、どちらの製品でも既存の SQL Server ホストをデータ記憶域用に指定する必要があります。SQL Server は、Search Server 基本インストール オプションを選択した場合に自動的にインストールされる SQL Server 2005 Express Edition よりも優れたパフォーマンスとインデックス作成能力を提供します。Search Server 詳細インストールのデータベース サーバーの要件に関する詳細については、この記事で後述する「データベース サーバーを準備する」を参照してください。

  • 複数の WFE サーバーを既存のファームに追加するオプションが両方の製品に用意されています。詳細インストール オプションを使用して、ファームの最初のコンピュータにどちらかの製品をインストール後、ファームに追加する別のコンピュータに同じ製品をインストールできます。別のコンピュータに製品をインストールするたびに、そのコンピュータを WFE サーバー ロールで構成して、ファームに追加できます。

基本インストールまたは詳細インストールを選択する

Search Server 2008 または Search Server 2008 Express をインストールするとき、基本インストール オプションまたは詳細インストール オプションを指定するように求められます。基本インストールと詳細インストールの主な相違点は以下のとおりです。

基本インストール

基本インストールは、以下が必要な場合に役立ちます。

  • 管理のオーバーヘッドが最小である小規模な展開

  • 開発またはテスト環境

  • 製品の評価用の展開

基本インストールには、以下の主な特性があります。

  • 単一サーバー展開用に Search Server をインストールします。このフルに機能を備えた構成により、スタンドアロン コンピュータ上で、アプリケーション サーバー ロールと WFE サーバー ロールが自動的に有効になります。複数サーバーのファームを作成するために、コンピュータを展開に追加するオプションはありません。(コンピュータを複数サーバー ファームの一部として使用するには、Search Server をアンインストールし、そのコンピュータ上で、適切なオプションを使用して詳細インストールを実行します。)

  • Search Server を使用する同じコンピュータ上に、データ記憶域として SQL Server 2005 Express Edition を自動的にインストールし、使用します。SQL Server 2005 Express Edition は SQL Server アーキテクチャをベースとしますが、以下の制限があります。

    • 1 つの CPU のみサポートします。

    • 最大 1 GB (ギガバイト) のメモリをバッファ プール用として用意します。

    • エンタープライズ レベルの機能をサポートしません。

    • データベースの最大サイズが 4 GB に制限されます。

      注意

      Search Server がインデックスを作成できるドキュメント数に制限はありません。ただし、SQL Server 2005 Express Edition のデータベース サイズが最大 4 GB であることによって、Search Server がインデックス作成できる数が約 400,000 ドキュメント (ドキュメントのサイズと種類により異なる) に制限されます。

    • 既定の構成設定を使用します。

詳細インストール

新しい Search Server 展開で、最初のコンピュータに、詳細インストール オプションはアプリケーション サーバー ロールおよび WFE サーバー ロールをインストールします。同一のコンピュータを使用できる SQL Server と共に、フルに機能を備えた Search Server 構成を作成します。実稼動環境に展開する場合は、詳細インストール オプションを使用して Search Server 2008 をインストールすることをお勧めします。これにより、必要に応じてファームを拡張し、組織の検索要件を満たすことができます。

詳細インストールには、以下の主な特性があります。

  • 最初に単一サーバー ファームを展開し、次に既存の Search Server 展開に複数のサーバーを追加し、機能と作業負荷を分散できます。複数のサーバー ファームの展開により、展開の容量、パフォーマンス、可用性を拡大することができます。

    • Microsoft Search Server 2008 Express を展開の最初のコンピュータにインストールした後、別のコンピュータにもインストールして、WFE サーバーを展開に追加できます。

    • Microsoft Search Server 2008 を展開の最初のコンピュータにインストールした後、別のコンピュータにもインストールして、アプリケーション サーバーと WFE サーバーを展開に追加できます。

      Search Server トポロジ オプションの詳細については、この記事で後述する「トポロジ オプション」を参照してください。

  • SQL Server ホスト (Search Server と異なるコンピュータの場合がある) を指定する必要があります。SQL Server は、Search Server がインデックスを作成できるドキュメント数に制限を課しません。

  • SQL Server

製品比較の概要

次の表は、上記で述べた Search Server 2008 および Search Server 2008 Express 機能とインストール オプションの比較を簡単に要約したものです。

基本インストール オプション 詳細インストール オプション

Search Server 2008 または Search Server 2008 Express:

サーバー ロール

すべての Search Server コンポーネントおよびロール (アプリケーション サーバー、WFE サーバー、およびデータベース サーバー) を 1 台のコンピュータにインストールすることにより、スタンドアロン展開を提供します。

展開の最初のコンピュータに、アプリケーション サーバー ロールと WFE サーバー ロールのみインストールします。

Search Server 2008 または Search Server 2008 Express:

データベースの要件

展開の最初のサーバーに、SQL Server 2005 Express Edition を自動的にインストールします。

インストール時に、Microsoft SQL Server 2005 SP2 以降または SQL Server 2000 SP3a 以降のどちらかを実行する既存のサーバーを指定する必要があります。Search Server と同じコンピュータまたは別のコンピュータにデータベース ソフトウェアをインストールできます。

Search Server 2008 Express :

スケーラビリティ オプション

すべてのサーバーの役割を果たす 1 つのスタンドアロン サーバーに制限されます。サーバーを展開に追加することはできません。

展開で 1 台のアプリケーション サーバーのみ提供します。WFE サーバーを展開に追加できます。

Search Server 2008 :

スケーラビリティ オプション

すべてのサーバーの役割を果たす 1 つのスタンドアロン サーバーに制限されます。サーバーを展開に追加することはできません。

アプリケーション サーバー (クエリ サーバーとして構成される) と WFE サーバーを展開に追加できます。

トポロジ オプション

Search Server ファームに最初のコンピュータを展開する場合は、通常、Search Server をインストールして、アプリケーション サーバー ロールおよび WFE サーバー ロールでコンピュータを構成します。1 台のアプリケーション サーバーのみ展開する場合、コンピュータはインデックス サーバーおよびクエリ サーバーとしても自動的に構成されます。このインストール手順については、「Search Server 2008 または Search Server 2008 Express のインストール」を参照してください。

前述のとおり、Search Server は、1 台のみのインデックス サーバーを展開に必要とします。アプリケーション サーバーを展開に追加する場合、展開の最初のサーバーを引き続きインデックス サーバーとして使用し、新しいアプリケーション サーバーをクエリ サーバーとして構成することをお勧めします。インデックス作成はリソースを大量に消費するため、複数のサーバー ファームに展開する最初のコンピュータに最大のパワーとストレージ容量を持つコンピュータを割り当てるか、データベース サーバーの次にパワーとストレージ容量を持つコンピュータを割り当てることをお勧めします。

このセクションの内容 :

  • さまざまなファーム サイズのサンプル トポロジ

  • 個別にクエリ サーバーを展開する利点

さまざまなファーム サイズのサンプル トポロジ

次の表に、さまざまなファーム サイズのサンプル トポロジを示します。

展開のサイズ インストール オプションとスケーラビリティ サーバー ロールの詳細

スタンドアロン :

同じコンピュータに Microsoft SQL Server 2005 Express Edition がインストールされた 1 台の Search Server ホスト コンピュータ

基本インストール :

スケーラビリティなし。複数のサーバー展開に拡張できません。

  • コンピュータは、アプリケーション サーバー、WFE サーバー、およびデータベース サーバーの展開のすべてのロールを実行します。

  • アプリケーション サーバーの役割は、サーバーがインデックス サーバーとクエリ サーバー両方の機能を果たすように自動的に構成されます。

小規模 :

同じコンピュータまたは別のコンピュータに SQL Server がインストールされた 1 台の Search Server ホスト コンピュータ

詳細インストール :

詳細オプションを使用して、ファームの最初のコンピュータに Search Server 2008 をインストールすることで、アプリケーション サーバーと WFE サーバーをいつでも展開に追加できます。

  • Search Server ホスト コンピュータがアプリケーション サーバー ロールと WFE サーバー ロールで構成されます。

  • アプリケーション サーバーの役割は、サーバーがインデックス サーバーとクエリ サーバー両方の機能を果たすように自動的に構成されます。

中規模から大規模。以下を含みます。

  • 複数のアプリケーション サーバー

  • 専用の SQL Server ホスト

  • オプション : WFE サーバー ロールのみで構成されたサーバー

詳細インストール :

詳細オプションを使用して、ファームの各コンピュータに Search Server 2008 をインストールすることで、アプリケーション サーバーと WFE サーバーをいつでも展開に追加できます。

複数のアプリケーション サーバーの展開には、1 台のインデックス サーバーと、別個の 1 台以上のクエリ サーバーが含まれます。

組織に最も適したトポロジ オプションを決定するには、以下のような組織の要求を考慮します。

  • 検索の可用性

  • 検索クエリのボリューム

  • システム パフォーマンス

ここでは、個別にクエリ サーバーを展開することで、以下に述べる領域で要件にどのように対処するかについて説明します。

個別にクエリ サーバーを展開する利点

基本インストール オプションを使用して Search Server 2008 または Search Server 2008 Express をインストールすると、スタンドアロン展開が作成されます。単一のコンピュータがアプリケーション サーバー ロールと WFE サーバー ロールを実行します。アプリケーション サーバーが 1 台しかないため、コンテンツのインデックス作成および検索クエリの処理のためのコンピュータ リソースは共有する必要があります。また、コンピュータが使用できない場合、コンピュータが使用可能になるまで Search Server はコンテンツの作成および検索の処理を行えません。

ただし、Search Server 2008 の詳細インストール オプションを使用して、展開の最初のコンピュータをインストールする場合、いつでもアプリケーション サーバーを展開に追加し、容量、パフォーマンス、可用性を拡大することができます。

複数のアプリケーション サーバーを持つファームでは、これらのサーバーを以下のように構成する必要があります。

  • 1 台のみのアプリケーション サーバーにインデックス サーバー ロールを構成し、クエリ サーバー ロールを構成しません。

  • 他の各サーバーにクエリ サーバー ロールを構成し、インデックス サーバー ロールを構成しません。

この結果、スタンドアロン展開にアプリケーション サーバーを追加した場合、1 台のコンピュータのリソースがインデックス作成に使用され、他のコンピュータのリソースが検索クエリの処理に使用されます。このようにして、スタンドアロン展開の場合よりも多くのコンピュータ リソースを各サーバー ロールに割り当てることができます。

また、この構成はスタンドアロン展開よりも多くの可用性を提供します。Search Server がコンテンツをクロールし、インデックスを作成するときに、コンテンツ インデックスがインデックス サーバーからクエリ サーバーに自動的に伝達されます。クエリ サーバーはそのインデックスの独自のコピーにより検索クエリを処理します。この構成では、インデックス サーバーが使用できない場合、クエリ サーバーは最後に伝達されたインデックスにより検索クエリの処理を続行します。逆に、クエリ サーバーが使用できない場合、Search サービス管理者はインデックス サーバーがクエリを処理するように構成できます。管理者はクエリ サーバーが使用できるようになったときに、クエリ サーバーをファームに再接続できます。この時点で、コンテンツ インデックスのインデックス サーバーからクエリ サーバーへの伝達が自動的に再開されます (この伝達に必要な時間はインデックスのサイズによって異なります。コンテンツ インデックスには、クロールされたコンテンツの量に応じて、大量のデータが含まれる場合があります)。

可用性、容量、パフォーマンスの要件の拡大に応じて、さらにクエリ サーバーを追加できます。コンテンツ インデックスが展開内の各クエリ サーバーに自動的に伝達されます。各クエリ サーバーは、そのインデックスの各自のコピーによりクエリを処理します。1 台のクエリ サーバーが使用できない場合、Search Server はすべてのクエリを他のクエリ サーバーに自動的に転送します。さらに、Search Server はすべてのクエリ サーバー間で自動的に負荷を分散します。

ファームにクエリ サーバーを追加する方法の詳細については、「クエリ サーバーを追加してサーバーを拡張する (Search Server 2008)」を参照してください。

必要なユーザー アカウントを計画する

Search Server 2008 を複数のサーバー構成で展開する場合、特定のユーザー アカウントの資格情報を指定する必要があります。これらのアカウントは、Search Server 2008 および関連データベース サーバーのインストール、管理、および操作に必要になります。次の表に、これらのアカウントの要件を示します。アカウントの要件に関する詳細については、「管理アカウントとサービス アカウントを計画する (Search Server 2008)」を参照してください。

アカウント 使用する場合 アカウントの要件 アカウントの目的

SQL Server サービス アカウント

  • SQL Server のインストール

  • Search Server の詳細インストール

ドメイン ユーザー アカウントである必要があります。

以下の SQL Server サービスを実行する場合のアカウント :

  • SQL Server (MSSQLSERVER)

  • SQL Server エージェント (MSSQLSERVER)

既定の SQL Server インスタンスを使用していない場合、これらのサービスは以下のように表示されます。

  • SQL Server (MSSQL$インスタンス名)

  • SQL Server Agent (SQLAgent$インスタンス名)

現在のログオン セッションのユーザー アカウント

Search Server のインストール

  • ドメイン ユーザー アカウントである必要があります。

  • ローカル管理者グループのメンバである必要があります (インストール後、ローカル管理者グループからアカウントを削除できます)。

  • Search Server をインストールする各ファーム サーバーで同じアカウントを使用する必要があります。

ファームの各コンピュータに Search Server をインストールするために使用します。

サーバー ファーム アカウント (データベース アクセス アカウントとも呼びます)

Search Server の詳細インストール ([構成データベースの設定] ダイアログ ボックス)

  • ドメイン ユーザー アカウントである必要があります。

  • Windows セキュリティ グループのメンバである必要はありません。

  • 最小限の権限の原則に従って、Search Server ファーム内のいずれのアプリケーション サーバー、WFE サーバー、またはデータベース サーバーのローカル管理者グループのメンバではないアカウントの使用をお勧めします。

以下のすべてのものに使用されます。

  • サーバーの全体管理サイトを含む Web アプリケーションのアプリケーション プール ID

  • Windows SharePoint Services Timer (SPTimerV3) サービス

  • SQL Server 構成データベース アクセス

  • Search Server インストール プログラムにより、このアカウントが SQL Server ログイン、SQL Server Database Creator サーバー ロール、SQL Server Security Administrators サーバー ロールにも追加されます。

サービスの既定のアカウント

Search Serverの詳細インストールの直後に表示される [Search Server の構成] ページ

ドメイン ユーザー アカウントである必要があります。

以下のすべてのものに使用されます。

  • 検索管理サイトを含む Web アプリケーションのアプリケーション プール ID

  • Office SharePoint Server Search (OSearch) サービス

  • Windows SharePoint Services Search (SPSearch) サービス

検索センターのアカウント

Search Serverの詳細インストールの直後に表示される [Search Server の構成] ページ

ドメイン ユーザー アカウントである必要があります。

検索センター サイトを含む Web アプリケーションのアプリケーション プール ID

データベース サーバーを準備する

データベース サーバーには、Microsoft SQL Server 2005 SP2 以降、または SQL Server 2000 SP3a 以降が必要です。一部の高度な機能には、SQL Server 2005 Analysis Services SP2 以降が必要です。SQL Server 2005 を実行するデータベース サーバーの展開に必要なハードウェアおよびソフトウェアに関する詳細については、「SQL Server 2005 システム要件」を参照してください。

注意

最大限のパフォーマンスを実現するために、専用データベース サーバーを展開することをお勧めします。

SQL Server の構成

SQL Server 2005 を使用する場合は、リモート接続を有効にするために、以下の手順に従ってセキュリティ設定を構成する必要があります。詳細については、「リモート接続が許可されるように SQL Server 2005 を構成する方法」を参照してください。

SQL Server 2005 でリモート接続を有効にするには

  1. ローカル管理者グループのメンバであるアカウントを使用して SQL Server 2005 ホストにログオンします。

  2. [スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム] をポイントします。次に、[Microsoft SQL Server 2005]、[構成ツール] の順にポイントし、[SQL Server セキュリティ構成] をクリックします。

  3. [SQL Server 2005 セキュリティ構成] ダイアログ ボックスで、[サービスと接続のセキュリティ構成] をクリックします。

  4. [サービスと接続のセキュリティ構成] ページで、以下のタスクを実行します。

    1. ツリー ビューで SQL Server のインスタンスのノードを展開し、[データベース エンジン] ノードを展開してから、[リモート接続] をクリックします。

    2. [ローカルおよびリモート接続] を選択し、[TCP/IP および名前付きパイプを使用する] を選択して [適用] をクリックします。

    3. [接続設定の変更は、データベース エンジン サービスを再開するまで有効になりません。] というメッセージが表示されたら、[OK] をクリックします。

    4. ツリー ビューにある SQL Server のインスタンスのノードの [データベース エンジン] で、[サービス] をクリックし、[停止] をクリックします。

    5. MSSQLSERVER サービスの停止後、[開始] をクリックしてサービスを再起動します。

  5. [適用] をクリックします。

  6. [OK] をクリックして、[サービスと接続のセキュリティ構成] ダイアログ ボックスを閉じます。

  7. [SQL Server 2005 セキュリティ構成] ダイアログ ボックスを閉じます。

SQL Server 照合順序の設定

Search Server と Windows オペレーティング システム ファイルの名前付け規則との互換性と整合性のため、SQL Server の照合順序を次のように構成する必要があります。

  • 大文字と小文字を区別しない

  • アクセントを区別する

  • かなを区別する

  • 文字幅を区別する

重要

Search Server のインストール時に、SQL Server が適切な照合順序設定によって構成されていない場合、SharePoint 製品とテクノロジ ウィザードは特定のポイントを超えて処理を続行できません。

詳細については、「SQL Server オンライン ブック」の「SQL Server 照合順序の選択」および「セットアップでの照合順序の設定」を参照してください。

DBA 環境で Search Server を展開する

通常のインストール時に、Search Server は必要な構成データベースとコンテンツ データベースを作成します。ただし、多くの IT 環境では、データベース管理者 (DBA) がデータベースの作成と管理を担当します。このような環境では、製品をインストールする前に DBA は Search Server データベースを作成し、これらのデータベースを使用して Search Server を展開できるようにします。

アンインストールに関する考慮事項

  • Search Server の詳細インストールのアンインストールでは、既存の Search Server データベースは削除されません。Search Server を同じコンピュータ上に再インストールし、既存の Search Server データベースを削除しない場合、既存のデータベースを削除するか、別のデータベースを指定するように求められます。

  • 基本インストールから詳細構成への変更はできません。基本インストール実行後に、詳細インストールのみで提供されている機能を使用する必要が生じた場合は、基本インストールをアンインストールしてから、適切なオプションを指定して詳細インストールを実行する必要があります。

  • ファームに展開した最初のコンピュータから Search Server をアンインストールすると、ファームで問題が発生する場合があります。これは、通常、最初のコンピュータがインデックス サーバーであり、サーバーの全体管理 Web サイトをホストしているためです。ファーム内のコンピュータから Search Server をアンインストールする場合は、別のサーバーを選択することをお勧めします。

その他の考慮事項

  • Search Server ファームの WFE ロールで構成されたすべてのサーバーに同じ言語パックをインストールする必要があります。言語パックのインストールの詳細については、「言語パックを展開する (Search Server 2008)」を参照してください。

  • Search Server ファーム内のすべてのサーバーが同じ言語である必要があります。たとえば、同じファーム内で Search Server の英語版と日本語版の両方を持つことはできません。

  • クエリ サーバーとインデックス サーバーをファイアウォールの反対側に配置する場合、これらのサーバーを分けている各ファイアウォール上で、NetBIOS ポート (TCP/UDP ポート 137、138、139) を開く必要があります。ご使用の環境で NetBIOS が使用されていない場合、直接ホストされるサーバー メッセージ ブロック (SMB) を使用する必要があります。このためには、TCP/UDP 445 ポートを開く必要があります。

  • ファームに展開するすべての WFE サーバーの同じドライブに Search Server をインストールする必要があります。

  • Search Server をドメイン コントローラにインストールする場合、追加の構成手順が必要になることがあります。

関連項目

概念

Windows SharePoint Services 3.0 から Search Server 2008 にアップグレードする
Search Server 2008 Express から Search Server 2008 にアップグレードする
Search Server 2008 または Search Server 2008 Express のインストール
クエリ サーバーを追加してサーバーを拡張する (Search Server 2008)
コンテンツをクロールするための計画を立てる (Search Server 2008)
エンド ユーザーの検索操作性を計画する (Search Server 2008)