移行の間のクライアント計画手順 (Office Communications Server 2007 の移行)
トピックの最終更新日: 2011-04-07
ここでは、移行のための計画に関する重要な考慮事項について説明し、移行プロセスにおけるクライアント関連の推奨手順の概要を示します。Microsoft Lync Server 2010 へのスムーズな移行を容易にするために、共存期間中にユーザーが受ける影響を検討し、生産性を最大限に高める適切なクライアントを展開して、ユーザー設定の移行または構成を新しい環境で適切に行う必要があります。
移行のためのクライアントに関する考慮事項
移行がユーザーの生産性に及ぼす影響を最小限に抑えるために、移行計画のフェーズには以下に示すクライアント関連の考慮事項を含めます。
Lync Server 2010 では、Office Communications Server の以前のリリースで使用されていたグループ ポリシー設定は、サーバー ベースのインバンド プロビジョニング クライアント ポリシーによって制御されるようになっています。これらの設定は、Lync Server コントロール パネルおよび Windows PowerShell コマンドライン インターフェイスのどちらか一方または両方を使用して管理できます。既存の展開でのグループ ポリシー設定と Lync Server 2010 での設定の詳細な対応については、「Lync Server 2010 へのユーザー設定の移行」を参照してください。
Lync Server 2010 クライアントが以前のクライアント バージョンとどのように連携するのかを決定します。詳細については、「クライアントの相互運用性」を参照してください。
電話会議を展開する場合は、会議が Lync Server 2010 でどのように変わったのかを理解し、移行によって新しい会議と既存の会議にどのような影響があるのかを明確にする必要があります。詳細については、「会議に関する移行の考慮事項」を参照してください。
マネージャー/代理人のサポートでは、マネージャーと代理人の両方を同時に Lync 2010 に移行する必要があります。
Lync 2010 をインストールしていないユーザーがどのようにして Lync Server 2010 会議に参加するのかを決定し、その結果に応じて会議参加ページを構成します。たとえば、Lync Web App に加えて、Microsoft Lync 2010 Attendee または以前のバージョンの Communicator を使用してユーザーが会議に参加することを許可できます。詳細については、「ミーティング参加ページの構成」を参照してください。
Move-CsLegacyUser コマンドレットを実行してユーザーを移行する前に、Office Communications Server で拡張プレゼンス ビットが True に設定されていることを確認します。このビットが True に設定されていない場合、ユーザーの移行の間にエラーが発生します。拡張プレゼンスを True に設定してコマンドレットを再実行すると、ユーザーは禁止された連絡先リストを失います。
ヒント: 拡張プレゼンス ビットは、Office Communications Server 2007 リソース キットに用意されている Snooper ツールを使用して確認できます。Office Communications Server 2007 を実行しているコンピューターで Snooper を実行します。[レポート]、[電話会議とプレゼンスのレポート] の順にクリックし、ユーザー情報を入力して、[レポートの生成] をクリックします。得られた結果の [RichMode] が True に設定されていることを確認します。 Office Communicator 2007 または Office Communicator 2007 R2 (リッチ プレゼンス クライアント) を使用するユーザーは、移行される前に、Office Communications Server に少なくとも 1 回はログオンする必要があります。移行される前に Office Communications Server にログオンしていないユーザーは、禁止された連絡先リストを失います。
移行プロセスにおけるクライアント関連タスクの概要
移行プロセスのフェーズ 2 および 8 には、クライアントの移行に関する特定の手順が含まれます。この手順については後で概要を説明します。詳細については、移行プロセスでこれらのフェーズの手順を参照してください。
フェーズ 2: 移行の準備では、既存のサーバー上にあるクライアント バージョン ルールを使用して、最新の更新プログラムが適用されたクライアントに限りサインインを許可し、Lync Server 2010 クライアントによるサインインをブロックします。
フェーズ 8: 移行後のタスクを完了する (Office Communications Server 2007 の移行) では、ユーザーを Lync Server 2010 に移行した後、次のことを行います。
Lync Server 2010 を実行しているサーバーでクライアント バージョン ルールを使用して、最新の更新プログラムがインストールされているクライアントのみにサインインを許可します。
必要に応じて、クライアントのブートストラップに必要なグループ ポリシー設定を構成します。詳細については、「主要なクライアント ポリシーと設定」を参照してください。これらの設定の構成は、既存のクライアント ブートストラップ ポリシーの変更または新しいクライアント ブートストラップ ポリシーの作成を行う場合にのみ必要です。クライアント ブートストラップ ポリシーを構成する予定がない場合や、従来のクライアント ブートストラップ ポリシーをそのまま有効にしておく場合、何もする必要はありません。
Microsoft Lync Server 2010 コントロール パネル または Windows PowerShell、あるいはその両方を使用して、特定のユーザーまたはそのグループに対するその他のユーザー ポリシーやクライアント ポリシーを構成します。
最新バージョンの Lync Server 2010 を最新の累積的な更新プログラムと共に展開します。
(省略可能) 組織で Lync 2010 の拡張プレゼンス プライバシー モードが必要な場合は、移行の完了後に、クライアント バージョン ポリシー ルールを定義して、以前のクライアント バージョンがサインインできないようにします。その後、拡張プレゼンスのプライバシー モードを有効にします。詳細については、展開のドキュメントの「拡張プレゼンス プライバシー モードの構成」を参照してください。
重要: Lync 2010 の拡張プレゼンス プライバシー モードは、所定のサーバー プールのすべてのユーザーが最新のクライアント バージョンをインストールするまで有効にしないでください。以前のクライアント バージョンでは、Lync 2010 のプライバシー設定が無効になります。以前のクライアントによるサインインが許可されている場合、Lync 2010 ユーザーの状態、連絡先情報、および写真は、それらの閲覧を許可されていないユーザーに表示できません。また、その後 Lync 2010 ユーザーが以前のバージョンのクライアントを使用してログオンした場合、そのユーザーのプライバシー管理オプションはリセットされます。 (省略可能) リモート通話コントロールを使用している場合は、Lync 2010 でグループ ポリシーを作成して [電話の統合] セクションの [電話システムとの統合を有効にする] オプションを設定します。