ジョブ転送タスク
ジョブ転送タスクは、SQL Server のインスタンス間で 1 つ以上の SQL Server エージェント ジョブを転送します。
ジョブ転送タスクは、すべてのジョブまたは指定したジョブのみを転送するように構成できます。また、転送先で転送したジョブを有効にするかどうかも指定できます。
転送しようとするジョブが既に転送先に存在している場合もあります。ジョブ転送タスクでは、既存のジョブの処理を次のように構成できます。
- 既存のジョブを上書きします。
- 重複するジョブが存在する場合、タスクを失敗させます。
- 重複するジョブをスキップします。
実行時に、ジョブ転送タスクは 1 つまたは 2 つの SMO 接続マネージャを使用して、転送元および転送先サーバーに接続します。SMO 接続マネージャはジョブ転送タスクとは別に構成され、ジョブ転送タスクで参照されます。SMO 接続マネージャは、サーバーと、サーバーに接続する際に使用する認証モードを指定します。詳細については、「SMO 接続マネージャ」を参照してください。
SQL Server のインスタンス間でのジョブの転送
ジョブ転送タスクは、転送元または転送先として、SQL Server 2000 または SQL Server 2005 をサポートします。転送元または転送先として使用するバージョンに関する制限はありません。
イベント
ジョブ転送タスクでは、転送されたジョブの数を報告する情報イベントと、ジョブが上書きされた場合の警告イベントが発生します。ジョブの転送の進捗状況は報告されません。0% または 100% 完了した場合のみ報告されます。
実行値
タスクの ExecutionValue プロパティで定義される実行値は、転送されたジョブの数を返します。ジョブ転送タスクの ExecValueVariable プロパティにユーザー定義変数を割り当てると、パッケージの他のオブジェクトからジョブの転送に関する情報を使用できるようになります。詳細については、「Integration Services の変数」および「パッケージでの変数の使用」を参照してください。
ログ エントリ
ジョブ転送タスクには、次のようなカスタム ログ エントリがあります。
- TransferJobsTaskStarTransferringObjects 転送が開始されたことを報告するログ エントリです。ログ エントリには開始時刻が含まれます。
- TransferJobsTaskFinishedTransferringObjects 転送が終了したことを報告するログ エントリです。ログ エントリには終了時刻が含まれます。
また、OnInformation イベントのログ エントリは転送されたジョブの数を報告し、OnWarning イベントのログ エントリは転送先でジョブが上書きされると書き込まれます。
セキュリティおよび権限
ジョブを転送するユーザーは、固定サーバー ロール sysadmin のメンバ、または転送元および転送先の両方の SQL Server インスタンスの msdb データベースで固定データベース ロール SQL Server エージェントのメンバである必要があります。
ジョブ転送タスクの構成
プロパティを設定するには、SSIS デザイナから行うか、またはプログラムによって設定します。
SSIS デザイナで設定できるプロパティの詳細については、次のトピックのいずれかを参照してください。
SSIS デザイナでこれらのプロパティを設定する方法については、次のトピックを参照してください。
プログラムによるジョブ転送タスクの構成
プログラムによってこれらのプロパティを設定する方法の詳細については、次のトピックを参照してください。
参照
概念
Integration Services タスク
パッケージの制御フローの作成