Reporting Services の管理と配置に関する機能強化

SQL Server 2005 には、Reporting Services の管理と配置に関する以下の機能強化が盛り込まれています。

新しい Reporting Services 構成ツール

Reporting Services 構成ツールは、ローカルまたはリモートのレポート サーバー インスタンスの構成に使用できる新しいサーバー構成ツールです。このツールは、初回使用時のレポート サーバーの構成と、それ以降のサーバー管理に使用できます。

構成オプションにより、サービス アカウント、仮想ディレクトリ、レポート サーバーのデータベース、スケールアウト配置、レポート サーバーの電子メール、および自動実行アカウントを構成できます。このツールを使用して、暗号化キーを管理することもできます。詳細については、「Reporting Services 構成ツール」、「Reporting Services コンポーネントの構成」、および「Reporting Services 構成を開始する方法」を参照してください。

新しいセットアップ オプションと配置オプション

SQL Server 2005 Reporting Services には、複数インスタンスおよび 64 ビット インストールに対するサポートと、サービス アカウント用にローカルのセキュリティ グループを使用する機能が組み込まれています。Reporting Services のインストールは、SQL Server セットアップに完全に統合されています。セットアップには、Reporting Services をインストールするための 2 つのオプションが用意されています。

  • 既定の構成オプションでは、すぐに使用できる状態でレポート サーバーをインストールします。すべてのサーバー コンポーネントをローカルにインストールし、すべてのサーバー コンポーネントで既定値を使用する必要があります。
  • ファイルのみのインストール オプションでは、プログラム ファイルをディスクにコピーします。この場合は、レポート サーバーで追加の構成を行わないと、使用を開始できません。構成作業は、新しい Reporting Services 構成ツールによって別個に行います。

セットアップには、相互運用性に関する機能強化も含まれています。これにより、他の Web アプリケーションをホストするコンピュータへのレポート サーバーの配置がこれまで以上に簡単になります。たとえば、Reporting Services を Microsoft Windows Server 2003 にインストールする場合、レポート サーバー Web サービス専用の新しいアプリケーション プールがセットアップによって作成されます。同じコンピュータに Windows SharePoint Services をインストールしている場合は、SharePoint の除外ディレクトリの一覧にレポート サーバー インスタンスが自動的に追加されます。

以前のバージョンの Reporting Services とは異なり、スケールアウト配置 (旧バージョンでは "Web ファーム" と呼ばれていました) のインストール、リモート レポート サーバー データベースの指定、およびレポート サーバーの電子メールの構成をセットアップで行うことはできません。スケールアウト配置とレポート サーバーの電子メールの構成は、インストールが完了した後、Reporting Services 構成ツールを使用して実行します。詳細については、「SQL Server Reporting Services のインストール」と「レポート サーバー インストール オプション」を参照してください。

Management Studio との統合

SQL Server Management Studio を使用して、Management Studio の統合ワークスペースの中で複数のレポート サーバー インスタンスを管理できます。Management Studio と統合した他の SQL Server サービスと一緒に、1 つ以上のレポート サーバー インスタンスを管理することができます。詳細については、「SQL Server Management Studio の概要」を参照してください。

SQL Server セキュリティ構成ツールと SQL Server 構成マネージャの統合

SQL Server セキュリティ構成ツールは、レポート サーバー Windows サービスとレポート サーバー Web サービスの可用性を決めるために使用できます。構成マネージャは、レポート サーバー Windows サービスの実行方法に関するプロパティを指定するために使用できます。詳細については、「SQL Server 構成マネージャ」と「SQL Server セキュリティ構成」を参照してください。

レポート モデルの管理

アドホック レポート機能に、モデルと、モデルを基にしたレポートを安全に配置するための新しいレポート モデル管理機能が導入されています。レポート ビルダとモデルへのアクセスを制御するための新しいロールがいくつか追加されました。SQL Server Management Studio を使用してこれらのロールを適用すれば、フィールド レベルに至るまでアクセス制御を厳密に実行できます。詳細については、「モデルのセキュリティ保護」と「レポート ビルダにアクセスするためのロールの割り当て」を参照してください。

参照

概念

Reporting Services の機能強化

その他の技術情報

Reporting Services の配置
SQL Server Reporting Services のインストール
Reporting Services の権限とセキュリティの管理

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手