階層メンバーの権限 (Master Data Services)

階層メンバーの権限はオプションであり、特定のメンバーに対するユーザーのアクセスを制限する場合にのみ使用します。[階層メンバー] タブで権限を割り当てていなければ、ユーザーの権限は、[モデル] タブで割り当てられた権限のみに基づいて決定されます。

階層メンバーの権限は、マスター データ マネージャーのユーザー インターフェイス (UI) を使用して、[ユーザー/グループの権限] 機能領域の [階層メンバー] タブで割り当てられます。これらの権限によって、UI の [エクスプローラー] 機能領域でユーザーがアクセスできるメンバーが決まります。

[階層メンバー] タブでは、各階層がツリー構造として表されます。ツリー内のノードに権限を割り当てると、下位レベルで権限が明示的に割り当てられていない限り、すべての子がその権限を継承します。

注意

階層内のいずれかのノードに権限を割り当てると、同じレベル以上にある、それ以外のノード内のメンバーはすべて暗黙的に拒否されます。

[エクスプローラー] では、メンバーが表示されるすべての領域にメンバー権限が適用されます。たとえば、読み取り専用権限が与えられているメンバーは、属しているすべてのエンティティ、階層、およびコレクションで読み取り専用となります。

階層メンバーの権限は、それらを割り当てたモデル バージョンと、そのバージョンの以降のコピーに適用されます。割り当てたバージョンよりも前のバージョンには適用されません。

権限

説明

読み取り専用

メンバーが表示されますが、ユーザーはメンバーを変更できません。また、メンバーが属する明示的階層またはコレクションでメンバーを移動することもできません。

注意
読み取り専用 権限をルートに割り当てた場合、ルートの下のメンバーは読み取り専用になります。ただし、明示的階層およびコレクションでは、ユーザーはメンバーをルートに移動したり、新しいメンバーをルートに追加したりできます。ルートを読み取り専用にするには、モデル オブジェクトの権限を明示的階層に割り当てます。詳細については、「明示的階層権限 (Master Data Services)」を参照してください。

更新

メンバーが表示され、ユーザーはメンバーを変更できます。また、メンバーが属する明示的階層またはコレクションでメンバーを移動することもできます。

拒否

メンバーが表示されません。

[階層メンバー] タブでは、権限を割り当ててもすぐには有効になりません。権限が適用される頻度は、Master Data Services データベースの System Settings テーブルの [メンバーのセキュリティ処理間隔の設定] の値に応じて異なります。メンバーの権限を直ちに適用するには、「メンバー権限を直ちに適用する方法 (Master Data Services)」の手順に従います。

注意

階層メンバーの権限は、再帰型階層、明示的なキャップを持つ派生階層、およびレベルを非表示にした階層に割り当てることはできません。

重複の可能性がある権限

メンバーに権限を割り当てる際、権限の重複を解決することが必要になる場合があります。

1 つのメンバーが複数の階層に属している場合

複数の階層に同じメンバーを含めることができます。

  • ある階層ノードに更新権限が割り当てられ、別の階層ノードに読み取り専用権限が割り当てられている場合、ノード内のメンバーは読み取り専用になります。

  • ある階層ノードに更新権限または読み取り専用権限が割り当てられ、別の階層ノードに拒否権限が割り当てられている場合、ノード内のメンバーは表示されません。