SharePoint サーバーの全体管理でレポート サーバー統合を構成する方法

SharePoint 製品またはテクノロジの配置内で実行されるようにレポート サーバーを構成する場合は、SharePoint テクノロジ インスタンスと Reporting Services レポート サーバーの接続を決定する統合設定を指定する必要があります。

  • レポート サーバー統合を構成するには、SharePoint サイトまたはファームの管理者である必要があります。

  • 構成ページを表示する Reporting Services アドインをインストールしておく必要があります。

  • SharePoint 統合モードの操作用に作成されたレポート サーバー データベースに接続されている対象レポート サーバーも必要です。

  • SharePoint サーバー ファーム内で実行されるように Reporting Services を構成する場合は、レポート サーバー コンピュータに SharePoint Web フロントエンドもインストールしておく必要があります。

指定した設定は構成データベースに格納されます。複数の仮想サーバーを含むファームに対して統合を構成すると、SharePoint ファームで有効になっているすべての Web フロントエンドおよび Reporting Services アドインがインストールされているすべての Web フロントエンドで設定が使用されます。

後からレポート サーバー サービス アカウントを変更するか、または SharePoint ファームを拡張してアプリケーションを追加する場合は、データベース アクセスの許可コマンドを再実行して、SharePoint 構成データベースでのアクセス権を更新する必要があります。詳細については、「レポート サーバー サービスのアカウントの構成」を参照してください。

すべてのタスクの詳細については、「SharePoint 3.0 統合用の Reporting Services の構成」を参照してください。

注意注意

レポート サーバー URL を定義した後、URL を変更するときには注意が必要です。レポート サーバー URL を変更すると、サーバー間の接続が中断されるため、現在処理中のレポートとモデルに影響が生じます。稼動サーバー上でレポート サーバー URL を変更する場合は、必ず組織で確立されているダウンタイムの手続き計画に従ってください。

サーバー管理でレポート サーバーの統合設定を指定するには

  1. 管理ツールで、[SharePoint 3.0 サーバーの全体管理] をクリックします。

  2. [アプリケーション構成の管理] タブをクリックします。

    [Reporting Services] セクションに、[統合設定の管理]、[データベース アクセスの許可]、[サーバーの既定値の設定] の各リンクが表示されます。このセクションまたはリンクが表示されない場合は、コンピュータに Reporting Services アドインがインストールされていないか、またはその機能がアクティブ化されていません。詳細については、「SharePoint のサーバー全体管理でレポート サーバー機能をアクティブ化する方法」を参照してください。

  3. [統合設定の管理] をクリックします。

  4. [レポート サーバー Web サービスの URL] で、現在の SharePoint サイトまたはファームで使用するレポート サーバー サイトを指定します。URL では 1 つのレポート サーバー インスタンスをポイントするか、またはスケールアウト配置で動作する、負荷分散されたレポート サーバー群の仮想サーバー名をポイントできます。

    URL を取得するには、Reporting Services 構成ツールを起動し、レポート サーバーに接続して [Web サービス URL] をクリックします。URL をクリックして機能するかどうかを検証します。URL をコピーして [レポート サーバー Web サービスの URL] に貼り付けます。

    レポート サーバーの URL は、Reporting Services 構成ツールで指定したサーバー名と仮想ディレクトリで構成されます。次の例は、レポート サーバー URL の構成を示しています。

    • http://your-server-name/reportserver (異なるコンピュータ上にレポート サーバーが存在する場合に、このような形式が使用されます)

    • http://your-server-name:8080/reportserver (レポート サーバーが Microsoft Windows XP SP2 で実行されている場合に、このような形式が使用されます)

    • https://your-server-name:443/reportserver

    SharePoint ファーム全体で使用されるレポート サーバー URL には、https://localhost を指定しないでください。https://localhost を指定する URL アドレスは、リモート サーバー上にインストールされた SharePoint Web フロントエンドでは無効になります。

    レポート サーバーと SharePoint テクノロジ インスタンスをサイド バイ サイドでインストールした場合は、仮想ディレクトリ名が競合していないか確認してください。相互運用性の問題については、「Reporting Services とインターネット インフォメーション サービスのサイド バイ サイド配置」を参照してください。

  5. [認証モード] で、[Windows 認証] または [信頼済みの認証] を選択して、レポート サーバーの権限を借用した接続に対し、SharePoint サーバーにインストールされたレポート サーバーのエンドポイントからセキュリティ トークン付きヘッダーを送信するかどうかを指定します。

    Reporting Services アプリケーション ページのユーザー操作によって発行されたすべての要求は、SharePoint Web アプリケーションのレポート サーバーのエンドポイントからレポート サーバーに転送されて処理されます。認証モードによって、要求のヘッダーに SharePoint ユーザー ID トークンが含まれる場合と含まれない場合があります。

    SharePoint Web アプリケーションが Windows 認証用に構成され、Kerberos プロトコルが有効になっている場合は、[Windows 認証] を選択することで Windows 統合セキュリティを介して接続できます。この場合、ユーザー ID トークンは送信されません。必要に応じて、[信頼済みの認証] を選択して信頼済みのアカウントを借用し、要求ヘッダーの SharePoint ユーザー情報をレポート サーバーに渡すことができす。

    SharePoint Web アプリケーションがフォーム認証用に構成されている場合、要求ヘッダーには常に SharePoint のユーザー ID が含まれ、認証モードに指定した値はいずれも無視されます。サーバー接続の詳細については、「SharePoint 統合モードの Reporting Services のセキュリティ概要」を参照してください。

  6. [OK] をクリックします。

  7. [Reporting Services] セクションで、[データベース アクセスの許可] をクリックします。この手順では、レポート サーバー インスタンスからサービス アカウント情報を取得します。レポート サーバー サービス アカウントに、データベース ログインと権限が作成されます。Reporting Services レポート サーバーを SharePoint Web アプリケーションと統合するには、レポート サーバーが SharePoint の構成データベースとコンテンツ データベースにアクセスできる必要があります。レポート サーバー サービスは、読み取り権限と書き込み権限を持つ信頼されたユーザーとしてデータベースにアクセスできる必要があります。

  8. レポート サーバーの名前を指定します。既定値は、コンピュータの名前です。

  9. インスタンスが既定のインスタンスと名前付きインスタンスのどちらであるかを指定します。わからない場合は、Reporting Services 構成ツールを起動してレポート サーバーに接続し、[次のレポート サーバー インスタンスに接続] ダイアログ ボックスで [インスタンス名] を展開して、サーバーにインストールされているインスタンスの一覧を表示します。MSSQLSERVER が既定のインスタンスの名前で、他のすべてのインスタンスは名前付きインスタンスです。

  10. [OK] をクリックします。

    [資格情報の入力] ダイアログ ボックスが表示されます。

  11. [資格情報の入力] ダイアログ ボックスで、レポート サーバーに接続してサービス アカウント情報を取得するためのユーザー名とパスワードを指定します。ここでは、レポート サーバー コンピュータのローカルの Administrators グループのメンバであるアカウントの資格情報を入力する必要があります。

  12. [Reporting Services] セクションで、[サーバーの既定値の設定] をクリックします。

  13. [レポート履歴の既定値] で、レポート履歴で保持されるコピー数のサイト全体の既定値を設定します。この既定値により、レポートごとに格納可能なスナップショットの数を規定する初期設定が設定されます。制限数は、個々のレポートのプロパティ ページで別々に指定できます。

  14. [レポート処理のタイムアウト] で、特定の秒数が経過した後、レポート サーバーでレポート処理をタイムアウトにするかどうかを指定します。この値は、レポート サーバーでのレポート処理に適用されます。レポートにデータを提供するデータベース サーバーで処理されるデータには影響しません。レポート処理時間の時計は、レポートを選択したときに開始され、レポートを開くと終了します。データ処理とレポート処理の両方を完了できるだけの十分な時間を指定する必要があります。

  15. [レポート処理ログ] で、レポート サーバーでトレース ログを生成するかどうかと、ログの保持日数を指定します。レポート サーバーでトレース ログを生成するかどうかと、ログの保持日数を指定できます。ログは、レポート サーバー コンピュータの \Microsoft SQL Server\MSSQL.n\ReportServer\Log フォルダに格納されます。サービスを再起動するたび、新しいログ ファイルが生成されます。ログ ファイルの詳細については、「レポート サーバー サービスのトレース ログ」を参照してください。

  16. [Windows 統合セキュリティの有効化] で、レポートを要求したユーザーの Windows セキュリティ トークンを使用してレポート データ ソースに接続するかどうかを指定します。

  17. [アドホック レポートの有効化] で、ユーザーがレポート ビルダのレポートからアドホック クエリを実行できるかどうかを指定します。このオプションを設定すると、レポート サーバーの EnableLoadReportDefinition プロパティが設定されます。このオプションをオフにすると、レポート モデルをデータ ソースとして使用するレポートで、レポート サーバーによってクリックスルー レポートが生成されません。

  18. [OK] をクリックします。