チュートリアル : パッケージの配置
MicrosoftSQL ServerIntegration Services には、パッケージを別のコンピュータへ簡単に配置できるツールが用意されています。この配置ツールでは、パッケージに必要な構成やファイルなどの依存関係を管理することもできます。このチュートリアルでは、これらのツールを使用して、対象のコンピュータにパッケージとその依存関係をインストールする方法を学習します。
まず、配置の準備を行います。Business Intelligence Development Studio で新しい Integration Services プロジェクトを作成し、既存のパッケージとデータ ファイルをプロジェクトに追加します。新しいパッケージを最初から作成するのではなく、このチュートリアル用に作成された既存のパッケージで作業を行います。このチュートリアルでパッケージの機能は変更しませんが、パッケージをプロジェクトに追加した後、SSIS デザイナでパッケージを開いて内容を確認しておくことをお勧めします。パッケージの内容を確認すると、ログ ファイルなどのパッケージの依存関係やその他の便利な機能について理解できます。
また、配置の前に、パッケージが構成を使用するように更新しておきます。構成によって、実行時にパッケージやパッケージ オブジェクトのプロパティを更新できます。このチュートリアルでは、構成を使用して、ログ ファイルとテキスト ファイルの接続文字列、およびパッケージが使用する XML ファイルと XSD ファイルの場所を更新します。詳細については、「パッケージ構成」および「パッケージの構成の作成」を参照してください。
Business Intelligence Development Studio でパッケージが正常に実行されることを確認したら、パッケージのインストールに使用する配置バンドルを作成します。配置バンドルは、Integration Services プロジェクトに追加したパッケージ ファイルとその他の項目、Integration Services に自動的に含まれるパッケージの依存関係、および構築した配置ユーティリティから構成されます。詳細については、「配置ユーティリティの作成」を参照してください。
配置バンドルを対象のコンピュータにコピーし、パッケージ インストール ウィザードを実行して、パッケージとパッケージの依存関係をインストールします。パッケージは msdb SQL Server データベースにインストールされ、サポート ファイルと補助ファイルはファイル システムにインストールされます。 配置されたパッケージは構成を使用するので、新しい値に更新して、パッケージを新しい環境で正常に実行できるようにします。
最後に、パッケージ実行ユーティリティを使用して、SQL Server Management Studio でパッケージを実行します。
このチュートリアルの目的は、実際の配置で発生する可能性のある複雑な問題をシミュレーションすることです。ただし、パッケージを別のコンピュータに配置できない場合は、SQL Server のローカル インスタンスの msdb データベースにパッケージをインストールし、パッケージを同じインスタンスの SQL Server Management Studio から実行して、このチュートリアルを行うこともできます。
学習する内容
MicrosoftSQL ServerIntegration Services の新しいツール、コントロール、機能などに慣れる最良の方法は、実際に使ってみることです。このチュートリアルでは、Integration Services プロジェクトを作成し、パッケージとその他の必要なファイルをプロジェクトに追加する手順を紹介します。プロジェクトが完成したら、配置バンドルを作成し、バンドルを目的のコンピュータにコピーして、そのコンピュータにパッケージをインストールします。
必要条件
このチュートリアルは、ファイル システムの基本的な操作は理解していても、SQL ServerIntegration Services の新機能はほとんど使用したことがないユーザーを対象にしています。このチュートリアルで使用する基本的な Integration Services の概念をよく理解するためには、最初に Integration Services のチュートリアルの「チュートリアル : ウィザードを使用した基本パッケージの作成」と「チュートリアル : 簡単な ETL パッケージの作成」を終えることをお勧めします。
ソース コンピュータ。 配置バンドルを作成するコンピュータには、次のコンポーネントがインストールされている必要があります。
SQL Server および AdventureWorks データベース。セキュリティ強化のため、既定ではサンプル データベースがインストールされません。サンプル データベースのインストール方法については、「SQL Server のサンプルとサンプル データベースのインストールに関する注意点」を参照してください。
AdventureWorks でテーブルを作成および削除する権限が必要です。
このチュートリアルには、サンプル データ、完成したパッケージ、構成、Readme も必要です。これらの項目のファイルは、サンプルと共にインストールされます。サンプル データが見つからない場合は、前の手順に戻り、必要なインストール操作を完了してください。
ビジネス インテリジェンスの開発環境、Business Intelligence Development Studio。
配置先コンピュータ。 パッケージを配置するコンピュータには、次のコンポーネントがインストールされている必要があります。
SQL Server および AdventureWorks データベース。
SQL Server Management Studio
SQL ServerIntegration Services
AdventureWorks でテーブルを作成および削除する権限と、SQL Server Management Studio でパッケージを実行する権限が必要です。
msdb SQL Server システム データベースの sysssispackages テーブルの読み取り権限と書き込み権限が必要です。
配置バンドルを作成したコンピュータにパッケージを配置する場合は、そのコンピュータが配置元コンピュータと配置先コンピュータの両方の必要条件を満たしている必要があります。
注意 |
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チュートリアルを行うときは、ドキュメント ビューアのツール バーに [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンを追加すると作業しやすくなります。詳細については、「ヘルプへの [次のトピック] ボタンと [前のトピック] ボタンの追加」を参照してください。 |
このチュートリアルの推定所要時間 : 2 時間
このチュートリアルで行うレッスン
レッスン 1: 配置バンドルを作成する準備
このレッスンでは、新しい Integration Services プロジェクトを作成し、パッケージとその他の必要なファイルをプロジェクトに追加して、ETL ソリューションを配置する準備を行います。レッスン 2: 配置バンドルの作成
このレッスンでは、配置ユーティリティを構築し、配置バンドルに必要なファイルが含まれていることを確認します。レッスン 3: パッケージのインストール
このレッスンでは、配置バンドルを対象のコンピュータにコピーし、パッケージをインストールして、パッケージを実行します。
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