Power View でのフィルター処理、強調表示、スライサー
重要 |
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office.microsoft.com で最新の Power View 関連ドキュメントを参照してください。 Power View は Microsoft Excel 2013 の一機能として利用できるようになりました。また、Microsoft SharePoint Server 2010 および 2013 の Enterprise Edition 用の Microsoft SQL Server 2012 Reporting Services アドインに含まれています。 |
レポートのデータをフィルターおよび強調表示するため、Power View には複数の方法が用意されています。 基になっているモデルのメタデータにより、Power View はレポートの異なるテーブルとフィールドの間の関係を認識します。 これにより、ビュー上のアイテムを使用して相互にフィルターを適用できます。
注 |
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Power View は、Microsoft SharePoint Server 2010 Enterprise Edition 用の SQL Server 2012 Reporting Services アドインの機能です。 |
強調表示、スライサー、およびフィルターは、ビュー上のすべての視覚エフェクトに相互にフィルターを適用します。 ビュー全体に対するフィルターと個々の視覚エフェクトに対するフィルターを作成できます。 これらのフィルターはレポート全体には適用されません。どのフィルターもレポート内の個々のビューに固有のものです。
これらの機能を使用することで、1 つまたは複数の値を選択できます。
埋め込まれた横棒グラフで飲み物の棒をクリックすると、大きい横棒グラフでその飲み物の値が強調表示され、カードにフィルターが適用されます。
この記事の内容
グラフでの対話的なクロスフィルター処理と強調表示
スライサー
フィルター
保存された Power View レポートでのフィルターの動作
グラフでの対話的なクロスフィルター処理と強調表示
基になっているモデルを利用することで、グラフはフィルターとして機能します。 これは対話型のフィルター処理です。つまり、グラフの値を直接選択して、ビュー上の他のデータ領域にそのフィルターを適用できます。 縦棒グラフで 1 つの縦棒を選択すると、次のことが自動的に行われます。
すべてのテーブルとタイルの値およびレポートのバブル チャートにフィルターが適用されます。
横棒グラフと縦棒グラフに強調表示が追加されます。 その値に関係のある他の横棒グラフおよび縦棒グラフの部分が強調表示されて、フィルターを適用された値の元の値に対する影響が示されます。
複数の値を選択するには、Ctrl キーを押しながら値をクリックします。 フィルターをクリアするには、フィルターの内側の値以外の部分をクリックします。
対話型のフィルター処理は、複数の系列を含むグラフでも使用できます。 横棒グラフで棒の 1 つのセクションをクリックすると、その特定の値にフィルターが適用されます。 凡例の項目をクリックすると、その系列のすべてのセクションにフィルターが適用されます。
次の図では、左側の縦棒グラフにより、右側の横棒グラフで冷たい飲み物だけが強調表示されています。 冷たい飲み物は黄と白だけです。 これにより、黄と白の食品のどの部分が冷たい飲み物かがわかります。
系列の値にフィルターを適用する縦棒グラフ
対話型のフィルター選択は、ビュー間の移動では保存されますが、レポートと共には保存されません。 レポートを保存し、後で開くと、各グラフは元の状態に戻ります。
注 |
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グラフの凡例で値をクリックすると、そのグラフ内のその値が強調表示されます。 そのビューの他の視覚エフェクトには、フィルターまたは強調表示は適用されません。 |
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スライサー
スライサーはもう 1 つのフィルターの種類です。 スライサーはページ上のすべてのものにフィルターを適用します。 Power View のスライサーは、PowerPivot for Excel でのスライサーとよく似ています。 属性であるフィールドから 1 列のテーブルを作成し、そのテーブルをスライサーに変換します。 各値はボタンであり、上の隅にあるボタンはフィルターをクリア (リセット) します。 値を選択するには、単にそのボタンをクリックします。 すぐにレポート内のデータにフィルターが適用されます。
Ctrl キーを押しながらクリックすることで、複数の値を選択できます。
特定の値のセットを除くすべての値を選択することもできます。これを行うには、上の隅にあるボタンでフィルターをリセットした後、Ctrl キーを押しながらクリックして特定の値を選択解除します。 これにより、選択解除した値以外の値全体が表示されます。
注 |
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テーブル内のスライサーではない値をクリックしても、レポートにフィルターは適用されません。 |
1 つのレポートに複数のスライサーを追加できます。 スライサーのフィルターは相互に適用されます。たとえば、Product Categories と Products のそれぞれにスライサーがある場合、Product Categories のカテゴリをクリックすると、Products にフィルターが適用されてそのカテゴリの製品だけが表示されます。 すべてのスライサーのフィルター効果が組み合わされます。
グラフのフィルターとは異なり、スライサーのフィルターには次のような特徴があります。
グラフにフィルターを適用します。 グラフを強調表示することはありません。
レポートと共に保存されます。 レポートを保存し、閉じて、再び開くと、同じ値がスライサーで選択されます。
画像フィールドを使用できます。 Power View では、その画像の行識別子フィールドがスライサーのフィルターとして自動的に使用されます。
次の図では、左側の Category スライサーでくだものがフィルターされているため、右側の Drawing スライサーにはくだものだけが表示されています。
左側のスライサーにより、右側のスライサーの値がフィルターされています。
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フィルター
Power View には、さらに、ビュー全体および個々の視覚エフェクトに使用できる基本フィルターと高度なフィルターがあります。 スライサーと同様に、フィルター領域内のフィルターはレポートと共に保存され、レポート全体ではなく 1 つのビューだけに適用されます。 ただし、スライサーとは異なり、これらのフィルターはビュー自体には含まれないので、レポート内の領域を占めることはありません。
デザイン モードでフィルター領域を表示していれば、読み取り表示モードでも全画面表示モードでも、レポートの作成者または使用者は、フィルター領域にフィルターを表示して操作できます。
- フィルター領域を表示するには、[ホーム] タブで [フィルター領域] をクリックするか、視覚エフェクトにマウス ポインターを移動し、右上隅のフィルター アイコンをクリックします。 その後、フィールド リストのフィールド セクションからフィールドをフィルター領域にドラッグします。
注 |
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ビュー レベルのフィルター
スライサーと同様に、フィルター領域内のビュー レベルのフィルターは、ビュー上のすべての視覚エフェクトとすべてのスライサーにフィルターを適用します。
[ホーム] タブで [フィルター領域] アイコンをクリックします。
ビュー レベルのフィルターの空のペインが開きます。
右側のフィールド リストのフィールド セクションからフィルター領域にフィールドをドラッグすると、レポート全体がそれらのフィールドでフィルター処理されます。
または、フィールド リストのフィールド セクションでフィールドの横にある矢印をクリックし、[ビュー フィルターに追加] をクリックします。
視覚エフェクト レベルのフィルター
視覚エフェクト レベルのフィルターは、テーブル、マトリックス、カード、およびグラフに設定できますが、タイル コンテナーとスライサーには設定できません。 ただし、タイル コンテナー内にあるテーブル、マトリックス、およびグラフには設定することができます。
個々の視覚エフェクトのフィルターを表示するには、視覚エフェクトの右上隅にマウス ポインターを移動し、フィルター アイコンをクリックします。 フィルター領域が開き、視覚エフェクトのフィールドが表示されます。
フィールド リストからフィルター領域に他のフィールドをドラッグできます。このフィールドは、その視覚エフェクトやビューにないフィールドでもかまいません。
または、フィールド リストのフィールド セクションでフィールドの横にある矢印をクリックし、[[視覚エフェクト] フィルターに追加] をクリックします。
フィルター領域が展開されている場合、視覚エフェクトを選択すると、フィルター領域の灰色の見出しに視覚エフェクトの種類が表示されます。 たとえば、グラフを選択すると、フィルター領域の見出しに [グラフ] と表示されます。 その見出しをクリックすると、グラフのフィルターが表示されます。
視覚エフェクトに追加したフィルターは削除できますが、視覚エフェクト内のフィールドに対するフィルターは削除できません。 ただし、適用されないようにクリアすることはできます。
視覚エフェクト内のフィールドに対するフィルターを追加した後に、視覚エフェクトからそのフィールドを削除した場合、フィルターはその視覚エフェクトに対して引き続き有効になります。
- フィルターを削除するには、視覚エフェクトのフィルター領域を開いて削除します。
メジャー フィールドのフィルター処理
integer データ型および decimal データ型のメジャー フィールドに対する視覚エフェクト レベルのフィルターを作成できます。 ビューのどの視覚エフェクトにも表示されていないメジャーをフィルター処理できます。
詳細については、「Power View のメジャー フィールドと非メジャー フィールド」を参照してください。
基本フィルターと高度なフィルター
フィルター領域には、基本フィルターと高度なフィルターの 2 種類のフィルターがあります。
基本フィルター
数値以外のフィールドの場合は、Microsoft Excel のオートフィルターと同じようにチェック ボックスをオンまたはオフにします。 各値の後の数字は、その値を持っているレコードの数を示します。 フィールドに 500 個を超える値がある場合は、すべてのアイテムを表示できないというメッセージが表示されます。
数値フィールドの場合は、スライダーのマーカーをドラッグして、マーカー間の値を選択します。
高度なフィルター
値または値の範囲を自由に入力できる、さらに高度なフィルターを作成することができます。 このフィルターでは、値の全部または一部を入力して、含めたり除外したりできます。
たとえば、次の図の高度なフィルターでは、Name フィールドから文字 "le" を含むすべての値をフィルターで抽出しています。
高度なフィルター
- 高度なフィルターを使用するには、フィールド フィルターの青いバーの右端にある [詳細フィルター モード] アイコンをクリックします。
フィルターでの検索
テキスト フィールドに対する視覚エフェクト レベルまたはビュー レベルのフィルターでは、値を検索してからフィルターを適用するかどうかを選択することができます。 フィールドの値の検索テキストに一致する部分は、検索結果の一覧で強調表示されます。 検索では大文字と小文字は区別されないため、Apple と apple の検索結果は同じになります。 検索範囲は、フィルターに応じて、視覚エフェクトまたはビューに限定されます。レポート全体の検索は行われません。
ワイルドカード文字 (疑問符 (?) およびアスタリスク (*)) を使用することもできます。 疑問符は任意の 1 文字に一致し、アスタリスクは任意の文字列に一致します。 疑問符またはアスタリスク自体を検索する場合は、これらの文字の前にチルダ (~) を入力してください。
たとえば、国の一覧で、[検索] ボックスに「r?n」と入力すると、France と Iran の 2 つが返されます。 [検索] ボックスに「r*n」と入力すると、Germany、Ireland、Kyrgyzstan など、10 個の国が返されます。
注 |
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検索でワイルドカード文字を使用した場合は、検索結果の一覧で一致する部分が強調表示されません。 |
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保存された Power View レポートでのフィルターの動作
レポートのデータをフィルター処理および強調表示する方法により、レポートを保存するときの動作が異なります。
デザイン ビューでフィルターまたはスライサーを設定すると、スライサーまたはフィルターの状態がレポートと共に保存されます。
デザイン ビューでグラフを強調表示した場合、その状態はレポートと共に保存されません。
読み取りモードまたは全画面モードでの変更は保存されないため、これらのモードでフィルターまたは強調表示を適用した場合、変更は保存されません。
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